HOME > 投資・株・FX > 「つみたてNISA」にぴったりな投資信託の選び方| 鈴木雅光の「奔放自在」
バックナンバー
経済ジャーナリスト鈴木雅光の「奔放自在」 vol.25
公開日:2021年4月02日

「つみたてNISA」にぴったりな投資信託の選び方

投資の非課税制度として、iDeCoなどの確定拠出年金と双璧を成しているのが「つみたてNISA」です。

仕組みを簡単に説明しましょう。ご存じの方、すでに口座を開設している方もいらっしゃると思いますので、簡単に説明しますと、投資によって生じた利益に対する税金が非課税になる制度です。
投資対象は投資信託になるのですが、通常、投資信託の値上がり益や分配金は、その20.315%が税金として徴収されますので、この税金分がそっくりそのまま利益として残るのは、リターンの面でかなり有利になると考えられます。
ちなみにつみたてNISAがスタートしたのは2018年1月のことで、現在の口座数は302万8259口座(2020年12月末)となっています。

つみたてNISAは上記の税制メリットが認められている分だけ、利用するに際してはいくつか制約があります。
まず制度そのものは有期限です。従来は2037年末まで利用できるということでしたが、それが5年延期され、現在は2042年末まで利用できるようになりました。

投資できる金額にも上限が設けられています。1年間に積み立てられる金額は40万円が上限で、非課税枠のトータルは800万円になります。つまり毎年限度額いっぱいの40万円を積み立てた場合、積立期間は20年になるということです。

また投資対象も限定されています。NISAにはつみたてNISAの他に、年間120万円までまとまった資金で投資できる「一般NISA」もあり、こちらであれば上場株式、株式投資信託、ETF、J-REITというように投資対象が幅広いのですが、つみたてNISAは株式投資信託のみです。
それも、投資信託会社がつみたてNISAの対象にしてもらいたい投資信託を金融庁に申請し、認められた投資信託のみが、つみたてNISAで買い付けられる投資信託になります。現在、インデックスファンドが167本、アクティブファンドが19本、そしてETFが7本の計193本が、つみたてNISAの対象になります。

とはいえ、193本の中から1本、あるいは2本の投資信託を選ぶのは、なかなか大変です。毎月の積立金額は3万円強が上限になるので、何本もの投資信託に分散できるわけではありませんし、複数本の投資信託で毎月積立投資をするとなると、管理が大変になります。ですから、もし資産クラス分散によって運用資産のリスク軽減効果を得たいのであれば、最初から複数の資産に分散投資している投資信託1本で積み立てることをお勧めします。

では、どういう観点から積み立てるファンドを絞り込んでいけば良いのでしょうか。
まず考えていただきたいのは、つみたてNISAがどういう性質の資産形成法なのかということです。
毎月3万円強ずつの積立投資ですし、節税効果を最大限に生かすためには20年という長期にわたって積立を続けなければならないので、短期売買でリターンを得るためのツールではありません。あくまでも長期間、コツコツとお金を増やしていくための制度です。
だとしたら、選ぶべき投資信託は非常にオーソドックスな商品性を持ったもので十分、ということになります。具体的には世界中の株式市場に分散投資したのと同じ投資効果が期待できるファンドです。

逆に買わなくても良いファンドもたくさんあります。

1.特定の国や地域に投資するファンド。この手のファンドは初心者が1本のファンドで積立投資をする場合には不向きです。分散が効いていないので集中投資リスクを高めます。この手のファンドは複数のリスク資産のポートフォリオを持っている人向けです。

2.ターゲットイヤー型ファンド。運用期間が経過すると自動的にリスク資産への投資比率を下げてくれるので、一見すると便利なように見えるのですが、投資比率を下げたタイミングでマーケットが堅調に推移した場合、そのリターンを取り損ねる恐れがありますし、この手の資産配分比率の調整くらいは自分で判断するようにしましょう。

3.複数の資産クラスに分散投資したファンド。一見するとリスク分散という観点で正しい選択のようにも見えるのですが、よく考えてみて下さい。皆さんはすでに複数の資産を持っているのではありませんか。価格変動リスクは預貯金の比率を上げれば軽減できますし、持ち家に住んでいる人はすでに不動産のアセットを持っているので、REITに投資する必要は原則としてありません。

4.債券型ファンド。ポートフォリオに債券を組み入れるのは、基本的にはポートフォリオの価格変動リスクを軽減するためです。これは現預金を一定額保有することで代替できます。

ちなみにつみたてNISAで投資できる投資信託は、インデックス型とアクティブ型があります。インデックス型とは市場の平均値に近い成績を目指してポートフォリオを構築するファンドで、アクティブ型は市場平均を上回る運用成績を目指して運用されるファンドです。どちらを選ぶかで迷うかと思いますが、前述したように、つみたてNISAの特性を考えれば、インデックス型で十分だと思います。

以上の1~4までの条件を満たしているインデックスファンドが何本あるのかを数えると20本程度です。これで大分絞り込まれてきました。
といっても、まだ20本もあります。そこでさらに絞り込むため、もうひとつ別のスクリーニング条件を与えます。それは純資産総額や資金の流出入状況です。つみたてNISAは長期資産形成のためのツールですから、長期間運用が継続されると思われる投資信託を選ぶ必要があります。

しかし、投資信託には「繰上償還制度」というものがあり、何らかの理由でファンドの運用継続が困難になった時、投資信託会社の判断で、償還期日がまだ先なのに強制的に償還されてしまうことがあります。繰上償還されたらそのファンドでの積立は出来なくなるので、繰上償還されるリスクが出来るだけ小さいファンドを選ぶ必要があります。
そのためには、現在の純資産総額がある程度のサイズで、かつ継続的に資金が流入しているものを選ぶのが無難です。ちなみに「ある程度のサイズ」がいくらなのかですが、最低でも50億円程度、出来れば100億円程度は欲しいところです。

この条件を当てはめると、候補ファンドをさらに絞り込めます。ちなみに前出の1~4までの条件を満たしているインデックスファンドのうち、純資産総額が100億円以上で、かつ1年間継続して資金純増となっているファンドは、
「SBI全世界株式インデックスファンド」(SBIアセットマネジメント)
「野村つみたて外国株投信」(野村アセットマネジメント)
「三井住友・DCつみたてNISA・全海外株インデックスファンド」(三井住友DSアセットマネジメント)
「eMAXIS slim全世界株式(オールカントリー)」(三菱UFJ国際投信)
「eMAXIS 全世界株式インデックス」(三菱UFJ国際投信)
「つみたて先進国株式」(三菱UFJ国際投信)

以上の6本になります。
特に投資初心者で、これからリスク資産の保有比率を高めていきたいと考えている人は、このようなスクリーニング方法で積み立てる投資信託を選ぶと良いでしょう。



金融ジャーナリスト
鈴木雅光(すずき・まさみつ)

JOYnt代表。岡三証券、公社債新聞社、金融データシステムを経て独立し(有)JOYnt設立し代表に。雑誌への寄稿、単行本執筆のほか、投資信託、経済マーケットを中心に幅広くプロデュース業を展開。

  • はてなブックマーク
アンケートに答えて500円相当のビットコインをゲット!
第7回 ゴールデンアワー
500円相当ビットコインプレゼント
アンケートに答えて500円相当のビットコインをゲット!
カンボジア再大手、アクレダ銀行口座開設サポート
HSBC香港ラクラク口座開設キット
損保ジャパン日本興亜 新・海外旅行保険OFF!
CCM香港 海外法人設立Wキャンペーン
香港ポスト
マカオ新聞

▲ TOPへ戻る

スマホサイトを表示