
国内外の銀行で為替ディーラーとして活躍され、その華麗な取引手腕から「貴公子」と称された酒匂隆雄さん。為替ディーラーの第一人者の顔とは別に、レーシング、海外旅行、ワイン・グルメに温泉旅行と、様々な趣味をお持ちで、人生を楽しく過ごすことに関しても一流人です。
このコンテンツでは、楽しい話題や日々の生活、たまには為替マーケットについて語っていただきます。
世の中、夏休みの真っ最中。そしてリオ・オリンピックの真っ最中。今回のオリンピックはメダル・ラッシュと言われており、月曜日終了時点で金メダル7個、銀メダル4個、銅メダル16個の合計27個を獲得した。感激した場面は幾つも有ったが、個人的に一番感激したのは96年ぶりに銅メダルを獲得したテニスの錦織選手の健闘であろう。
3位決定戦の、それまで1勝9敗であったナダル選手との対戦も凄かったが準決勝でのフランスのモンフィス選手との試合には鳥肌が立った。オリンピックは3セット・マッチで最初に2セットを先取した方が勝ちと成るが、モンフィス選手との試合ではセット・カウントが1対1と成り、第三試合も早くマッチ・ポイントを取られながらも6-6まで持ち直してタイ・ブレークに持ち込んだ。
タイ・ブレークは7点先取した方が勝ちと成り、6-6と成った場合は2点差が続くまで試合が続くと言うユニークなルールであるが、錦織選手はタイ・ブレークで6-3と先取されて絶体絶命のマッチポイントから何と5ポイント連取して大逆転劇を演じた。点の推移は6-3、6-4、6-5、6-6と同点と成り、そして6-7,6-8で正に手に汗握る大逆転であった。大天晴れでありました!
マッチ・ポイントを取られたままで5点連取出来る精神力は並大抵のものではない。あと1点取られたら、負けですよ!錦織選手が試合後に「後が無いので積極的に攻めました」と言っていたが、確かに消極的になったら負けていたかも知れないな。さあ、オリンピックは終盤戦に入った。頑張れ、ニッポン!
さて世の中、お盆休みと言う事でテレビのニュースで高速道路の渋滞の模様が繰り返し放送される。混むことが分かっているのに何故皆が出掛けるのか不思議で仕方無いのだが、よく考えてみたら理解出来ないでもない。
日本人にとってお盆とお正月は特別な物で、両親の住む実家に家族を連れて帰る習慣がある。(自ずと高速道路が混む事と成る)
筆者は外資系の会社に永らく勤めていて、休暇は基本的には好きな時に好きなだけ(と言っても最長3週間であったが.....)取ることが出来たが、日本の会社に勤めているとそうは行かない。(日本の会社に勤める娘婿もお盆を中心に約1週間くらいしか休みを取っていないな)
物造りをする工場は思い切ってお盆を中心に操業を止めればかえって効率が良くなる。そして全従業員が休みを取る。
などの理由で多くの人が一斉に同時期に休みを取るので何処に行っても混むのであろうか?一番いいのはこういう時期(外は暑いではないか!)は家にじっとして過ごすことなのであろうが、子供さんが居る家庭はやはりそうはいかないのでありましょうな?
まだまだ暑い日が続きます。どうぞ熱中症などに成らないようにご自愛下さい!

酒匂隆雄 さこう・たかお
酒匂・エフエックス・アドバイザリー 代表
1970年に北海道大学を卒業後、国内外の主要銀行で為替ディーラーとして外国為替業務に従事。
その後1992年に、スイス・ユニオン銀行東京支店にファースト・バイス・プレジデントとして入行。
さらに1998年には、スイス銀行との合併に伴いUBS銀行となった同行の外国為替部長、東京支店長と歴任。
現在は、酒匂・エフエックス・アドバイザリーの代表、日本フォレックスクラブの名誉会員。
