
国内外の銀行で為替ディーラーとして活躍され、その華麗な取引手腕から「貴公子」と称された酒匂隆雄さん。為替ディーラーの第一人者の顔とは別に、レーシング、海外旅行、ワイン・グルメに温泉旅行と、様々な趣味をお持ちで、人生を楽しく過ごすことに関しても一流人です。
このコンテンツでは、楽しい話題や日々の生活、たまには為替マーケットについて語っていただきます。
相場が落ち着かない。
1月末に日銀がゼロ金利の導入を発表した途端に日経平均株価は1万5千円を割り込み、ドル・円相場も105.55まで円高が進んだ。何故追加金融緩和で株安、そして円高になるのだろう!!
その後日経平均株価は一時1万7千円台を回復したが、ここ数週間1万6千円台でうろうろして活気は見られない。
ドル・円相場も安倍首相や麻生財務大臣の形振り構わない(?)円高けん制を狙った介入脅し(ドル買い&円売り介入をしてドル・円相場を上げるぞと脅す)が功を奏してジリジリと値を戻し、先週は110.59まで値を戻した。
此処から再び115円台を目指してドルが上昇すると言うドル高派と逆に105円を目指して何れ100円を切るであろうとのドル安派との意見は真っ二つに分かれる。
前者はこれからアメリカは金融引き締めモードに入って利上げが行われるが、日本は低インフレと景気低迷によって超緩和的な金融政策を続けざるを得ず、ドルと円の金利差が拡大するのでドル・円は上昇するという極めて分かり易いロジックを展開する。
あ、此処までドル・円が戻した根拠である介入警戒感も含まれる。

後者は国際収支状況(我が国の経常・貿易収支の黒字はどんどん増え続けている)などを見てもドルは余剰気味であり、ドル・円相場は下落すると言う、どちらかと言うとファンダメンタルズを重視した議論を展開し、我が国はドル買い&円売り介入は出来ないと断言する。
さあ、115円に行くのか、それとも100円まで下落するのか?まあこれが分かれば世話は無い。115円に行くと分かっていれば一族郎等、親戚一同のお金を全部集めてドルを買うし、逆に100円に行くと分かっていれば有り金全部を使ってドルを売る。
ところが残念ながらそれは分からない。115円を一旦付けた後直ぐに105円に落ちるかも知れないし、105円を付けた後に115円を付けるかも知れない。
さて此処からが本題であるが6月18日(土)に赤坂アークヒルズクラブに於いてアメジスト香港さん主催のセミナーが開催される。開場は12時30分で開演は13時である。
メインテーマは「明日の世界マーケットはこう動く」で、筆者は第二部(14:10~15:40)で川口一晃さんと一緒に「為替&株価、私ならこう投資する」と言うドッキリする様なテーマで討論させて頂く予定である。
実は川口さんとは長い付き合いで、今まで何回も公で討論させて頂いて経験が有り、話術が巧みな川口さんとの討論は何時も楽しい。実は昨年の11月14日(土)にも全く同じ様に討論させて頂き、別に後出しじゃんけんをする積りは無いが、ドル・円は下がると思うと言って(その頃のドル・円相場は122円であった)幸いにもその通りになった。
<昨年の11月14日(土)の酒匂さん×川口さんの対談の様子はこちら>
今回のセミナーでも川口さんのテクニカル分析に耳を傾けながら自説をご披露しようと思っている。セミナーは四部構成で13時から18時までの長丁場であるが、セミナーが終わると楽しい懇親会が待っており、今回はクリスタルキングのムッシュ吉崎さんのパワフルな歌声が聞けるらしい。吉崎さんの声量、凄いですよ!
そして恒例の大抽選会が懇親会で行われる。筆者も毎回恒例になったニュージーランドのEscarpment Winery 「Escarpment」のピノ・ノアールと言う赤ワインを6本提供しており、是非とも幸運と共にお持ち帰り下さい。
皆さん、是非ともセミナーに足をお運び下さい。セミナーでしっかり勉強して、その後懇親会・大抽選会で大騒ぎを致しましょう!

酒匂隆雄 さこう・たかお
酒匂・エフエックス・アドバイザリー 代表
1970年に北海道大学を卒業後、国内外の主要銀行で為替ディーラーとして外国為替業務に従事。
その後1992年に、スイス・ユニオン銀行東京支店にファースト・バイス・プレジデントとして入行。
さらに1998年には、スイス銀行との合併に伴いUBS銀行となった同行の外国為替部長、東京支店長と歴任。
現在は、酒匂・エフエックス・アドバイザリーの代表、日本フォレックスクラブの名誉会員。
