
国内外の銀行で為替ディーラーとして活躍され、その華麗な取引手腕から「貴公子」と称された酒匂隆雄さん。為替ディーラーの第一人者の顔とは別に、レーシング、海外旅行、ワイン・グルメに温泉旅行と、様々な趣味をお持ちで、人生を楽しく過ごすことに関しても一流人です。
このコンテンツでは、楽しい話題や日々の生活、たまには為替マーケットについて語っていただきます。
まあ、よく雨が降りますなあ。
もう2週間以上もお天道様を拝んだ記憶が無い。
今朝も横浜地方は一時土砂降りとなった。
お陰様で昨年の暴風雨の影響でたっぷり海からの風を受けて塩害で全滅した我が家の庭の花も大分回復してきたが、まあ鬱陶しい!
テレビで週間天気予報を見ると今週も毎日雨マーク。
滅入ってしまうが梅雨は梅雨。
多少の雨は仕方ないと思うが九州や西日本の大雨は困ったものだ。
これ等の地方にお住みの方々、どうぞお気を付け下さい。
まあこんな天気だと家に籠って酒でも飲みながらテレビを見ると言うのが無難か?
3連休最終日の昨日も小雨。
日がな一日テレビを見てグダグダしていたのだが夜、"はじめてのおつかい。"と言う番組を見た。
これは小さな子供が両親(大概は母親。)の頼みを聞いて近所にお使いに行く模様を見せる番組であるが、子供たち、例外無く健気に言われた通りに無事にお使いを終えて"皆いい子"で何回かほろりとして不覚にも涙がこぼれたが、果たして自分だったら幼い子をお使いに行かせるだろうかと思案した。
勿論子供たちにばれない様に変装してカメラを持ったスタッフが何人もくっついていて、例えば事故に遭ったり誘拐される危険性は無いのだろうが、その可能性がゼロとは言えまい。
子供たちはちゃんと親に教わった通りに交差点では手を挙げて"右良し、左良し。"と確認して渡っているが見ているとはらはらしてしまう。
詳しい法律は知らないが、幼い子を一人で外出させるとアメリカでは間違いなく逮捕される筈だ。
確か短時間でも家の中に幼い子を一人で置き去りにして出掛けると、これも逮捕されるのではなかったかなあ?
日本は安全だから大丈夫と言う声も多かろうが、何だかなあ?
番組は大変面白くはあったが、ちょっと考えさせられた。
さて参院選を今週末の日曜日に控えて世の中忙しい(せわしい)が、為替相場を見る者にとってはちょっと気になることが有る。
中国に貿易戦争を仕掛けるトランプ大統領がその矛先を日本に向けてくる可能性が有る。
トランプ大統領は日米首脳会談で"7月の選挙後に日本から(通商問題に関して)良いニュースが聞けることを期待している。"と述べた。
これを言い換えれば、"7月の参院選までは通商・為替問題をぶり返すことは勘弁してやる。その代わり、選挙が終わったら容赦しないよ。"であろう。
トランプ大統領はいみじくも先週、"中国と欧州は為替操作をしている。我々も同じ事をすべき。"だと述べた。
あれ、あれだけやり玉に挙がっていた日本が無い...
先週、大手通信社や米系大手証券会社のアナリストが"トランプ政権がドル売り介入を含めたドル安政策を取ろうとしている。"と報じた。
正直言ってドル売り介入を含めたドル安政策を取る事は甚だ難しいと思うが、FRBに圧力を掛けて利下げを促し、金利安=ドル安を考えることに違和感は無い。
FRBが中央銀行の中立性を重視してトランプ我が儘大統領の要求を無視するかどうかはパウエルFRB議長の手腕次第。
やはりドルは買えないな。

酒匂隆雄 さこう・たかお
酒匂・エフエックス・アドバイザリー 代表
1970年に北海道大学を卒業後、国内外の主要銀行で為替ディーラーとして外国為替業務に従事。
その後1992年に、スイス・ユニオン銀行東京支店にファースト・バイス・プレジデントとして入行。
さらに1998年には、スイス銀行との合併に伴いUBS銀行となった同行の外国為替部長、東京支店長と歴任。
現在は、酒匂・エフエックス・アドバイザリーの代表、日本フォレックスクラブの名誉会員。
