
国内外の銀行で為替ディーラーとして活躍され、その華麗な取引手腕から「貴公子」と称された酒匂隆雄さん。為替ディーラーの第一人者の顔とは別に、レーシング、海外旅行、ワイン・グルメに温泉旅行と、様々な趣味をお持ちで、人生を楽しく過ごすことに関しても一流人です。
このコンテンツでは、楽しい話題や日々の生活、たまには為替マーケットについて語っていただきます。
先週、ワインの販促の為に1泊2日の短い予定で札幌に出掛けた。
初日は大学時代の友人達を含めてゴルフに興じたが生憎の空模様。
雨には降られなかったがどんよりとして肌寒い。
北海道は梅雨前線が上まで北上せず、"梅雨が無い。"ことで知られるが、今年はしとしとと雨が多く北海道らしくない天気が続いているそうな。
ゴルフ場に着いて早速このゴルフ場名物の味噌ラーメンを食した。
七味を少々掛けると美味い。
あっさりとした味噌味で実に美味しかった。
ゴルフの成績はまあまあ。基本的に"ゴルフは止めた。"のでスコアが悪くても余り腹は立たない。
プレーの後、どういう訳か"2日間で2千円也。"と言うJALがアレンジしてくれた破格の値段のレンタカーを借りて札幌へ移動。
しかもこのレンタカー、ホンダのハイブリッドのピカピカの新車!
これで採算合うのかなあ?
まあ、どうでもいいや、サンキューベリーマッチ。
さて夜は何を食べようかと言う事になり、"ジンギスカン!"と手を挙げた。
筆者は牛肉は余り好きではないがラム肉は大好きで、ジンギスカンは3皿くらいぺろりと食べることが出来る。
馴染みの薄野に在る有名な"だるま"に出掛けたが、人々が外に溢れる様に並んでいる。
驚いたことに外で待っている客、そして中でジンギスカンを貪っている客の殆どがお隣とまたそのお隣の国の連中ばかりではないか!
日本語なんて全然聞こえない。
観光雑誌かなんか見て、"安くて美味しい。"と言う訳で皆来るんだろうな....。
(隣に座って食べていた隣の国のねーちゃん達の態度が悪くて、憮然として食べていたらジンギスカンの写真を撮るのを忘れた!けっ!)
翌日は真面目に(?)12時からワインの販促。
その前に"どうしても今旬(しゅん)の塩水ウニを食べたい。"と言うことになり、これまた薄野の小さなお店に出掛けた。
ウニ・いくら丼を食べたが、まあこれは絶対に東京では食べることの出来ない新鮮な丼で感激した。
美味しかった!
ワインの販促も無事に終わりレンタカーを返し、"北海道最後の飯は何にしよう?"と言う事になり、"味噌ラーメン!"と声を上げてしまった。 そして飛行場のラーメン屋で再び味噌ラーメンを食したが、ゴルフ場の味噌ラーメンの方が美味しかった。
お土産売り場で何時も買うモリモトのハスカップ・ジュエリーと雪鶴を買ってラウンジで待っているとJALのお嬢さんが"お預かりした荷物にライターか充電器が有りますので11番ゲートでチェックして頂けますか?"と言う。
"えーっ、タバコは吸わないし充電器?"と訝ったが断るわけには行かない。
11番ゲートに行くと先程預けたゴルフバッグが置いてあり、JALの作業服を着た係員が"申し訳ないのですがここら辺に有る筈です。"とバッグのボールを入れるポケットを指差す。
"おかしいなあ。"と渋々開けると何と確かに携帯電話充電用の小型の充電器が有るではないか!
そうだ、前日雨模様に成って来たのでバッテリーを雨から守る為にバッグのポケットに入れたことをすっかり忘れていた。
JALさん、御免なさい。
皆さん、携帯電話充電用のリチウムイオン電池を使った充電器は預け入れ荷物として預けられません。
自分で携帯して機内に持ち込まなければなりません。この規則は知ってはいたが、すっかり忘れていた。
色々あったがJAL526便は無事に定刻20時15分に千歳空港を発ち21時50分には羽田空港に着く予定であった。21時半頃に"羽田空港付近の天候が不良で揺れが予想されます。お早目にシートベルトをご着用下さい。"とのアナウンスが有り、その内降下が始まった。
窓の外を見ると雲の中で全く何も見えない。
すーっと降下を身体で感じていたら突然がくんと急上昇し始めて驚いた!
何だろうと思っていたらCAが"機長からの報告によると視界不良で滑走路が確認出来ず、再び着陸を試みます。"と言う。
うひゃーっ、滑走路が見えないって?だから急上昇したのか。
約45分くらい羽田上空で旋回した後22時40分頃にやっと着陸した。
前回と同じく降下時に全く外が見えず、"まさかこのまま落ちるのではないだろうな?"とふと感じた。
荷物受取場に行くと札幌と言う表示が二つあり、どうやら同時に札幌からの2便が到着したらしい。
もう一つの便はJAL522便で何と千歳を定刻18時に出発したとのこと。
へー、2時間以上も羽田上空で待機して我々の便と同時刻に着いたのか。
こりゃあ文句は言えないな。
久しぶりにどきっとしたフライトでありました......
ところで話は全く違うが週末に鹿児島県指宿市(母方のルーツ)で開催された国内メジャーの日本プロ選手権で石川遼選手が逆転優勝した。
テレビで観戦していたが石川選手が首位を保っていた韓国のハン・ジュンゴン選手を7打差から猛烈に追い上げ、後残り2ホールとなった17番ホールで2打差となった。
18番はパー5であと1打は縮めることが出来るかも知れないが、まあ無理だろうなと思っていた。
17番ホールはパー3のショート・ホール。
石川選手は無難に乗せてパー狙い。
後から打ったハン・ジュンゴン選手のボールは一旦グリーンの右側に乗った後、ゆっくりところころ転がって何と池ポチャ(池に入れることを自嘲気味にこう呼ぶ。)。
打ち直して3打でオン。
これを沈めればボギーで1打しか縮まらないが、何と此れを外してダブル・ボギーとして13アンダーとなって石川選手と並んだ。
そして同じ18番のプレーオフで石川選手がイーグルを奪い、劇的な逆転優勝を飾ったのだ。
いやあ、素晴らしい試合だった。
ハン・ジュンゴン選手を奈落の底に突き落とした池ポチャであるが、グリーンに乗ったと思ったらころころと戻って結局池ポチャとなる経験は5月のオーガスタで散々経験した。
今朝の日経新聞の"私の履歴書"にそのオーガスタの13番で13打を打った中島常幸選手の興味深い記事が有るので是非ともご覧下さい。

酒匂隆雄 さこう・たかお
酒匂・エフエックス・アドバイザリー 代表
1970年に北海道大学を卒業後、国内外の主要銀行で為替ディーラーとして外国為替業務に従事。
その後1992年に、スイス・ユニオン銀行東京支店にファースト・バイス・プレジデントとして入行。
さらに1998年には、スイス銀行との合併に伴いUBS銀行となった同行の外国為替部長、東京支店長と歴任。
現在は、酒匂・エフエックス・アドバイザリーの代表、日本フォレックスクラブの名誉会員。
