
国内外の銀行で為替ディーラーとして活躍され、その華麗な取引手腕から「貴公子」と称された酒匂隆雄さん。為替ディーラーの第一人者の顔とは別に、レーシング、海外旅行、ワイン・グルメに温泉旅行と、様々な趣味をお持ちで、人生を楽しく過ごすことに関しても一流人です。
このコンテンツでは、楽しい話題や日々の生活、たまには為替マーケットについて語っていただきます。
現在台北に居る。
初めての台湾旅行だ。
此方に来てから今日で丁度1週間になるが、何時もの様に何処にも出掛けなかった。
基本的に物見遊山が嫌いで大概ホテル内に留まってボケッとしているのが好きだ。
実は昨日まで毎日雨が降り続き何処かに出掛ける気分にならなかったのも事実であるが....
此方の雨はザーッと降るスコールと言うよりはシトシト降る日本の梅雨の様な雨だ。
宿は贔屓のシャングリラ ホテルに泊まっているのだが嬉しい驚きが有った。
ちょっと尾篭な話で恐縮であるが海外旅行で1番難儀するのはウォッシュレットが無い事である。
海外ではどうして無いのかと思っていたら、特にアメリカではバスルームにウォッシュレットの様な電気製品を持ち込むと感電の危険が有るから禁止されているのだと聞いた事が有る。
何と此処のシャングリラ ホテルにウォッシュレットが付いているではないか!
初めての経験である。
見るとKOHLER.とある。
これはアメリカのメーカーで、日本で言えばTOTO.の様な大きな会社でアメリカに行けば殆どの便器や洗面台がKOHLER.製である。
台湾に来る前に多くの人から台湾では英語か日本語が通じるからコミュニケーションには不自由しないと言われていたが、それは間違いである。(と思う。)
ホテル内では全く問題無いが一歩外に出ると中国語以外殆ど通じない。
実はそんな事も有ろうかと思って翻訳機を用意して持って行った。
此れには重宝した。
左のボタンを押して日本語を話すと先ず中国語が画面に出て来てその後それが音声で聞こえる。
逆に右のボタンを押して相手に中国語で話して貰うと先ず日本語が画面に出て来てその後それが音声で聞こえる。
便利な世の中になったもんだ。
言葉が通じないので何処に行くのにもタクシーを使ったが、先ずは行きたい場所を書いた紙切れをホテルのドアマンに渡して運転手に中国語で伝えて貰う。 ドアマンは必ず帰り用の"シャングリラ ホテルに連れて行って下さい。"と言うカードをくれるのでそれを街中で拾ったタクシーの運転手に渡せば良い。
タクシーはそこらじゅう走っていて捕まえるのに苦労はしない。
車は殆んど日本製だ。
何だか嬉しいが、此方の運転手、例外無く運転が乱暴である。
"おっとっとう!"とぶつかりそうになった事が何回も有った。
タクシーだけではなく一般車の運転も結構乱暴だ。
平気でレーンは変えるし、いきなりのUターンもヘッチャラ。
バイクの数が多くて此方も怖い。
あ、それと車は右側通行なので何だか戸惑ってしまう。
自分では台北で車を運転する運転する勇気は無いな。
タクシー代だが此れが驚くほど安い。
チョイ乗りで約150台湾ドル。500円程だ。
友人から勧められた台湾名物のカラスミを買いに行ったのだが結構遠い。
30分近くタクシーに乗ったがタクシー代は320台湾ドル。1千100円だ。
怖い運転は我慢しよう。
台湾の人は対日感情も良く、凄く親切だ。
ホテルの近くの有名な小籠包屋さんに歩いて行ったら迷った。
通り掛かったおばさんに例の翻訳機を使って場所を聞いたら何とその小籠包屋さん迄連れて行ってくれた。
其処の小籠包は、美味しかった!
8個でたったの(?)130台湾ドル。500円もしないぜ!
フカヒレも食べたがまあ凄い量だ。
初めてフカヒレだけでお腹が一杯になった。
流石にフカヒレは高くて3000台湾ドル以上(凡そ1万円)するが、それでもあのボリュームを考えると日本の三分の一位の値段であろうか?
明日帰国するのだが案の定(?)帰る頃になって晴れてきた。
左手に高く聳えているのは台湾で一番高い建物である台北101。
86階には有名なレストランが有り、1階には沢山のお土産屋さんやフード・コートが在った。
まあ、こんなものだ。(帰る頃になって天気が良くなる。)
でもやっぱり今日も何処にも行かないでホテルでゆっくり過ごすとしよう。
台湾は羽田から行きは約4時間で、帰りはジェット気流のお陰で約3時間。
実は日本から凄く近い国なのだ。
気軽な海外旅行をお考えなら是非共台湾行きをお勧めします。
出来たらあの翻訳機を持って参りましょう。

酒匂隆雄 さこう・たかお
酒匂・エフエックス・アドバイザリー 代表
1970年に北海道大学を卒業後、国内外の主要銀行で為替ディーラーとして外国為替業務に従事。
その後1992年に、スイス・ユニオン銀行東京支店にファースト・バイス・プレジデントとして入行。
さらに1998年には、スイス銀行との合併に伴いUBS銀行となった同行の外国為替部長、東京支店長と歴任。
現在は、酒匂・エフエックス・アドバイザリーの代表、日本フォレックスクラブの名誉会員。
