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参照：プロテニスプレイヤー　大坂なおみ公式サイト

テニスの全豪オープンで昨年全米オープンを制した大坂なおみ選手が優勝した。これで世界ランクで1位に成ったという。

天晴れであった！

試合は土曜日に行われたが最初の頃は怖くて見ることが出来なかったのだが、外で孫たちと一緒に食事をしていた娘が「大坂選手勝ってるよ。第一セット勝って、第二セットもリードしてるよ。」と教えてくれ、「よしこれは安心して見られるな。」と思ってテレビを点けたら第三セットに入っており、何と第二セットは5-7で負けているではないか？

見ていると解説者が第一セットはタイブレークで辛勝し、第二セットは三度のチャンピオンシップポイント（あと一点取ると勝つこと。）を落として第三セットに入ったと伝えている。

咄嗟に「流れが悪いなあ、もしかして負けるんじゃないか？」と思った。

テニスに限らず勝負事には流れと言う物がある。今迄良い流れだったのが突然悪い流れに成ってしまい、もうどうしようも無い時が有る。テニスもそう、ゴルフもそう、そして何と麻雀だって同じ様な事が起きる。

突然良い流れから悪い流れに変わったらどうしたらいいか？

むきになってはいけない。更に流れが悪くなってどんどん『ど壷に嵌まる』。実用日本語表現辞典によると『ど壷に嵌まる』とは、『はなはだ悪い状況に陥ることなどを意味する表現。最悪の状態に陥る。一説には「ど壷」は肥溜めのことであるとされる。』とある。

そう、正にその通りである。

麻雀をやっていて対戦相手の一人が『ど壷に嵌まっているな。』と思ったらそいつをとことん攻めてやる。それでそいつが益々かっかしてきたら、もうこっちのもの。後はそいつの負けがどんどん増えるだけ...。

大坂選手は第二セットを失い自制心を抑えられずに涙さえ流していた。ところが第二セットと第三セットの間のトイレット・ブレーク（お手洗いに行く為の休憩時間）でふと我に返り、『凄い相手と試合しているんだから負けて当たり前。もう少し謙虚にならなければ。』と自分に言い聞かせて第三セットに臨んだらしい。
注）相手のクビトバ選手はウィンブルドンでの全英オープンで二度優勝している強者。

大坂選手の顔を見ると第二セットの時の様な怖い形相ではなく、穏やかな顔に成っておりミスをしても笑みを浮かべるほどの余裕を見せていた。

そして勝った。

此れなんですよね、大事なのは。冷静に成る事が一番！

筆者は年の割には物凄く短気で直ぐに切れる。

武勇伝は幾つも有る。（但し何時の場合も一度は相手に弁明のチャンスを与え、それでも納得が行かない場合だけ切れる。）

ところが勝負事をやっている時だけは切れない。

理由は簡単で、上で言った様に勝負事で『切れると負け。』であることを良く知っているからである。

麻雀で幾ら負けていても腐らない。淡々と点棒を支払う。そして次の半荘（新たな次の試合）に挽回しようと心得る。

ゴルフで失敗しても腐らない。だって自分が下手でミスショットしたんだから。

よくキャデイーにグリーン上でラインを訊いてその通りにボールが転がらないと「何だよ、スライスって言ったじゃないか！」とキャディーのせいにする奴が居るが最低だな。酷いとパターを地面に叩き付ける奴が居るが、「ばーか、お前がラインが読めなくて下手なんだよ。」と思うが武士の情けで口には出さない。（口に出すと喧嘩に成るか？）

大坂選手は見事に優勝したが、彼女のインタビューは何時聞いても微笑ましい。どうやら日本語よりも英語の方が得意みたいだが、必ず最初に「あーん、...」と言って話し始める。インタビューの中身はウィットに富み、また相手選手への思いやりが込められている。

今回の全豪オープンで圧倒的に大坂選手への応援が多かったらしいが、オーストラリア人は彼女が昨年の全豪オープンで地元のアシュリー・パーティー選手を破った後、「凄く嬉しいけどどこか申し訳ない気持ちでいるの。みんなが彼女に本当に勝って欲しいと思っているのを知っているから。」と言って観衆に謝ったのを覚えていて、大坂ファンになったのである。

全米オープンで憧れのセリーナ・ウィリアムズ選手を破った時も同じ事を言ってそれまでブーイングをしていた地元のファンの喝さいを浴びた。

優しい子なんでしょうな。

さあ次は全仏オープン、そしてウィンブルドンと続く。

チャンピオンの座を守るのは容易ではあるまいが、頑張れ大坂なおみ！