
国内外の銀行で為替ディーラーとして活躍され、その華麗な取引手腕から「貴公子」と称された酒匂隆雄さん。為替ディーラーの第一人者の顔とは別に、レーシング、海外旅行、ワイン・グルメに温泉旅行と、様々な趣味をお持ちで、人生を楽しく過ごすことに関しても一流人です。
このコンテンツでは、楽しい話題や日々の生活、たまには為替マーケットについて語っていただきます。
先週の遊楽・三昧で1月3日の大虐殺で多くの個人投資家が損失を被った話をご披露したが、実は間違った情報を基にしており実際のダメージはもっと大きかったことが分かった。お詫びして書き直しをさせて頂きます。
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ご紹介した1月3日時点のポジションは前週の12月最終週に発表された物を使用すべきところを、当日の火曜日に発表された数字を転用してしまった。
先週の書き込みを書き換えるとこうなる。
実際の数字は差引248,916となっているが、これは外為取扱業者大手8社の顧客が保有するドル・円ポジションが買い44億2千862万ドル、売りが19億3千946万ドル、ネット24億8千916万ドル(約25億ドルとしよう。)の買い持ちだったことを表している。
この大手8社は市場の凡そ60~70%のシェアーを持っていると言われており、逆算すると市場全体で凡そ38億ドルの買い持ちポジションが存在していたことになる。
単純計算で108.50から104.50まで下がった段階で4円×38億ドル=152億円の損失が生じたことに成る。
そしてこの円の急騰はドル・円だけではなく、ユーロ・円、ポンド・円、豪ドル・円などのその他通貨にも当て嵌まり、市場全体では瞬間的に300億円くらいの損失が生じたのではなかろうか?
何れにせよ、正に大虐殺が起きたことは間違いあるまい。
さて、何時もの遊楽・三昧に戻ろう。
昨日は成人の日で20歳になった若者たちが成人式で祝福されたが、色々な所で若者が騒いで警察が出動する事態が起きた。
もうこれは成人式の恒例行事みたいなものになってしまった感が有る。
成人式の会場に変な格好をして変な車で乗り付け、式の進行を邪魔したり奇声を発して大騒ぎをしているが、何が面白いんだろうか?
まあ要するに『やっと』大人として認められ、おおっぴらに酒が飲めてタバコが吸える事が嬉しいんだろうな?
可愛いもんだ。
振り返ってみると意外に自分もそんな面を持っていたかも知れない。
もう時効だろうから白状するが、大学に入った18歳で酒を飲み始めたし、大して美味いとは思わなかったタバコも吸い始めた。
酒は兎も角タバコなんて、「皆が吸っているから俺も吸わないと格好悪いな。」くらいの感じで吸っていた。
只の『粋がり』である。
只の『格好つけ』である。
見ててご覧なさい、今粋がってわーわー騒いでいるお兄ちゃん達も何年か経てばいい青年になって"あーあ、俺あんな馬鹿な事していたのか?"と反省しますから。
まあ、暴力を振るわない限り大目に見てやりましょうよ。
今ふと外を見ると雨が降っている。
何日ぶりの雨だろうか?
最近加湿器を付けても部屋の湿度がちっとも上がらず『喉をやられたら嫌だな。』と懸念していたが、ほっと一息。
インフルエンザが流行っているらしいが、皆さんもご自愛下さい。

酒匂隆雄 さこう・たかお
酒匂・エフエックス・アドバイザリー 代表
1970年に北海道大学を卒業後、国内外の主要銀行で為替ディーラーとして外国為替業務に従事。
その後1992年に、スイス・ユニオン銀行東京支店にファースト・バイス・プレジデントとして入行。
さらに1998年には、スイス銀行との合併に伴いUBS銀行となった同行の外国為替部長、東京支店長と歴任。
現在は、酒匂・エフエックス・アドバイザリーの代表、日本フォレックスクラブの名誉会員。
