
国内外の銀行で為替ディーラーとして活躍され、その華麗な取引手腕から「貴公子」と称された酒匂隆雄さん。為替ディーラーの第一人者の顔とは別に、レーシング、海外旅行、ワイン・グルメに温泉旅行と、様々な趣味をお持ちで、人生を楽しく過ごすことに関しても一流人です。
このコンテンツでは、楽しい話題や日々の生活、たまには為替マーケットについて語っていただきます。
先週、来年5月のオーガスタ、そして9月のサンフランシスコ行きの飛行機の予約の話をしたが今週はその続きを書いてみよう。
筆者は海外に出掛ける時はビジネスクラスを利用しているが、絶対にFull Fare(正規料金)は払わない。必ずアップグレード出来るエコノミークラスのチケットを買ってマイレージを使ってビジネスクラスにアップグレードして貰っている。
何せビジネスクラスのFull Fareは高過ぎる!アメリカ本土を往復すると約100万円掛かるが、アップグレード出来るエコノミークラスのチケットは往復約25万円(これにサーチャージを取られるから30万円位になる。)で約三分の一だ。三分の一の料金で往復6万マイルのマイレージを使ってビジネスクラスにアップグレードして貰えるのなら、これはリーズナブルだと思う。
> JAPAN AIRLINES - ビジネスクラス(機内・ラウンジ)
この年になると最近はシートが大分良くなって来たとは言え、10数時間エコノミークラスで飛ぶには辛い。最近のビジネスクラスのシートはFull Flatになって、寝るのに大変楽である。
現役の銀行員時代は料金は会社持ちなので堂々とファーストクラスかビジネスクラスに乗っていたが、退職した今はそんな贅沢は出来ないのでアップグレード出来るエコノミークラスのチケットを買ってマイレージを使ってビジネスクラスにアップグレードして貰っていたのだが、未だかつてこの方法でビジネスクラスに乗れなかった事は無かった。
ところが9月にシカゴに行った時に初めて出発二日前までアップグレードの確認が来なかった。上で述べた様にFull Fareのビジネスクラス料金とアップグレード出来るエコノミークラス料金が余りにも違い過ぎて、当然アップグレード出来る席の数は制限されている。言い換えるとシカゴ行きのビジネスクラスは合計49席あるが、恐らく1割の5席くらいしかアップグレード出来る席は無いのではないのかなあ?
だから半年、いや1年前に予約しても直ぐにはアップグレード席は確保出来ないのである。
そして今回のシカゴ行きは搭乗二日目の午前4時にメールが来て『アップグレードのお席のご用意が出来ました。』と教えてくれた。
「ああ、良かった!」
実はその時点では帰りのアップグレード席は確保出来ていなかったのだが、まあ仕方ない。
そしてウィスコンシンでゴルフをやっている帰国前日の日本時間の午前4時にまたメールが来た。
『アップグレードのお席のご用意が出来ました。』
どうして午前4時にメールが来るのかは分からない。分からなくてもいいや、アップグレード席を確保さえしてくれれば・・・。
9月のシカゴ行きの冷や冷やに凝りて、来年のサンフランシスコ往復で万が一ビジネスクラスに乗れなくても、多少席の広いプレミアム・エコノミーの席がいいなと思って、今回はビジネスクラスにアップグレードが出来るプレミアム・エコノミーの席を購入したがエコノミークラスとの差は往復で4万5千円。まあ保険の様なものだから我慢しよう。
ところでこれはちょっと内緒の話なのだが、シカゴに行く約1週間前くらいにJALに電話して「アップグレードの状況はどうですか?」と訊いたら「申し訳有りませんが、酒匂様の前に未だ6名の方が優先アップグレードをお待ちで、ちょっと厳しいかも知れません。」と言われていた。
そうか、駄目かと諦めていたら席が取れたと言うメールが突然来たので嬉しかった。で、此処で下衆の勘繰りなのだが、恐らく筆者のJALのステータスが効いたのだと思う。(あくまでも推測。)
筆者は今までJALに100万マイル以上搭乗しており、JGC Five Starのメンバーである。
メンバーとして、マイレージの期限無し、3親等まで本人のマイレージが使えるなどの色々な特典があるのだが、恐らくアップグレードをウェイティング条件で待っている時に優先的に扱ってくれるのではないのかなあと思っている。
これは嬉しい!
未だ気が早いが恐らく来年のシカゴ、サンフランシスコ行きもビジネスクラスで行ける事を確信している。
さあ、今からせっせとゴルフの練習をせねばなるまい。

酒匂隆雄 さこう・たかお
酒匂・エフエックス・アドバイザリー 代表
1970年に北海道大学を卒業後、国内外の主要銀行で為替ディーラーとして外国為替業務に従事。
その後1992年に、スイス・ユニオン銀行東京支店にファースト・バイス・プレジデントとして入行。
さらに1998年には、スイス銀行との合併に伴いUBS銀行となった同行の外国為替部長、東京支店長と歴任。
現在は、酒匂・エフエックス・アドバイザリーの代表、日本フォレックスクラブの名誉会員。
