
国内外の銀行で為替ディーラーとして活躍され、その華麗な取引手腕から「貴公子」と称された酒匂隆雄さん。為替ディーラーの第一人者の顔とは別に、レーシング、海外旅行、ワイン・グルメに温泉旅行と、様々な趣味をお持ちで、人生を楽しく過ごすことに関しても一流人です。
このコンテンツでは、楽しい話題や日々の生活、たまには為替マーケットについて語っていただきます。
「Fairness(フェアネス)」と言う言葉を辞書で引くと
1. 公正なこと。また、公平さ。
2. きれいなこと。美しさ。(デジタル大辞泉)
とある。
先週のニュース画像を見て驚いた。名門日大のアメリカンフットボールの1選手が、対戦相手のこれも名門関西学院大学(かんせいがくいんだいがく)の選手の後ろからタックルして転倒させ、怪我をさせた。画像を見るとボールをパスした後、後ろ向きで全く無防備の関学の選手を相手がのけ反るほどの勢いでタックルしている。
素人目に見ても、あれはタックルではなく突き倒しである。真相は定かではないが、監督があの反則技を指示したと言われており、もしそれが本当であれば由々しき問題である。
スポーツにはルールがある。選手がそのルールを守ってお互いにフェアに戦ってこそスポーツの意味がある。ルールを守らないでやりたい放題を行うのはスポーツではない。喧嘩である。喧嘩にはルールは無い。
最近はユーチューブやSNSなどで、ほとんどの場面が録画され、それが公になる。まさか、今回のプレーがそれを承知の上での確信犯的な行為だとは思わないが、スポーツのフェアな精神に欠ける実に怪しからんプレーであった。
これとはちょっと次元が違うが、最近よく耳にする動物や児童虐待も許せない!自分よりも力の劣る動物や小さな子供を虐めるなんて許せない!よくあんなことが出来るものだ。(こんなことを書くと物議を醸すかも知れないが)虐待した奴らに同じ目に遭わせて良いと思う。虐待に遭うことがどれだけ痛いか、どれだけ怖いか、自らが体験すれば二度と同じことをしないだろうに。
あ、それと最近よく話題になるパワハラとセクハラの問題も腹が立つ。これも虐待と同じだ。職務上、上に居るものが権威を嵩に懸かって下の者に圧力を掛ける。嫌がらせをする。虐める。女性が嫌がっているのに無理強いする。
こんな奴らに限って仕事は出来ないし、不細工な男である。こう言う奴らは地球から抹殺しよう!(あ、法に則って・・・)
ところで、どんな罪を犯した人間にも弁護士を雇う権利がある。
雇われた弁護士は、たとえ依頼主(被告人)が限りなく黒い、あるいは間違いなく黒くても依頼主の無罪を勝ち取るためにあらゆる手を尽くす。
もうだいぶ前の話であるが大学の1年上の先輩と有名な事件の裁判状況について話していて、精神疾患を装った余りにも理不尽な被告の態度に憤慨したら、
「君、裁判はゲームの様なものなんだよ。依頼主が黒だと確信していても『絶対に白です!』と言い続けて裁判に勝つことが弁護士の使命なんだよ。」と言われて
「被害者の立場はどうなるんですか!弁護士の立場は分かるが裁判はゲームだなどの暴言は許せない!」と大喧嘩になり、危うく殴り合いになりそうだったのだが「先輩なんだから止せ!」と止められて矛を収めた経験がある。
後輩だったら間違いなく『ルールを忘れて』ぼこぼこにしてやったかもしれない。(これ、スポーツじゃないもん。果し合いの様なものだ。)
フェアな精神の話からズレてしまったが、こう言った理不尽な行為や言動をする奴は許せないのだ。この「遊楽三昧」のコーナーでも筆者の幾つかの武勇伝をご披露したが、ほとんどが義憤に駆られての事である。
カミさんからは「良い年なんだからもう少し大人しくしたら?」と何時も言われるのだが、ダメなんですよね。まあこう言う変人が一人二人居ても良いじゃないですかね?(実は自分では変人とはちっとも思っていなくて、極めて真っ当な男だと思っているのだ・・・)
皆さん、どう思います?

酒匂隆雄 さこう・たかお
酒匂・エフエックス・アドバイザリー 代表
1970年に北海道大学を卒業後、国内外の主要銀行で為替ディーラーとして外国為替業務に従事。
その後1992年に、スイス・ユニオン銀行東京支店にファースト・バイス・プレジデントとして入行。
さらに1998年には、スイス銀行との合併に伴いUBS銀行となった同行の外国為替部長、東京支店長と歴任。
現在は、酒匂・エフエックス・アドバイザリーの代表、日本フォレックスクラブの名誉会員。
