
国内外の銀行で為替ディーラーとして活躍され、その華麗な取引手腕から「貴公子」と称された酒匂隆雄さん。為替ディーラーの第一人者の顔とは別に、レーシング、海外旅行、ワイン・グルメに温泉旅行と、様々な趣味をお持ちで、人生を楽しく過ごすことに関しても一流人です。
このコンテンツでは、楽しい話題や日々の生活、たまには為替マーケットについて語っていただきます。
今日はゴールデンウィークの真っ最中。
4月29日の土曜日から、もし今日・明日と休暇が取れたなら(子供達の学校は無理ですな)5月6日の日曜日まで9連休となり、誰が名付けたか正にゴールデンウィーク(黄金週間)。
筆者はこのゴールデンウィークの最中はどこにも行かない。それからお盆とお正月の時もどこにも行かない。
理由は簡単で、どこに行ってもこれらの時期は激混みだからである。
先程、どうしても崎陽軒のシウマイ弁当(シュウマイ弁当ではない!)を食べたくなって中華街まで出掛けたが、あの人混みは何だ?
おちおち車を駐車出来ないほど道に人が溢れ返っている。そして多くの人が、肉まんか小籠包をフーフーしながら食べて歩いている。
不思議な物で、我々横浜の住民はあまり中華街に出掛けない。別に中華料理が嫌いな訳ではないが『何時でも直ぐにひょいと行ける』からかなあ?
そう言えば、すぐ近くの多くの人が各地から訪れる名園・三溪園にもほとんど行かない。
まあこう言った『どこに行っても混んでいる』時は家でゆっくりとシウマイ弁当を頂いて、本でも読んでのんびりしているのが宜しい。
何故シウマイ弁当かと言うと、これ突然「あ、食べたい!」と思う不思議なお弁当なのである。2ヶ月に一回くらい朝起きた途端に「シウマイ弁当を食べたい!」と思う時がある。
もうかれこれ50年以上もこの弁当を食しているが全然味が変わらない。中身も変わらない。
変わったのは値段くらいで、確か50年くらい前は400円位だったが、現在はおおよそ2倍の830円であるが、コストパフォーマンスは抜群に良いと思う。
此処まで書いて、「ん?シウマイ弁当の事書いた事無かったっけ?」と思い出してトレトレさんの過去の記事を読み返したら去年の7月にも似た様な事を書いていた。
> 酒匂隆雄が語る「畢生の遊楽三昧」第98回『シウマイ弁当』
何か最近こう言うのが多いなあ?多少ボケてきているのか、それともネタに困っているのか?まあ、両方であろう。
ゴールデン・ウィークの最中は市場も閑散となる。
東京外為市場のドル円相場は午後2時半現在で高値109.39、安値109.22で値幅は僅か17銭。
東京株式市場の日経平均株価は午後2時半現在で高値22,519円、安値22,411円で値幅は僅か108円。
先月のドル円相場は安値105.65、高値109.53で徐々に値を上げて来たが、果たしてゴールデン・ウィーク明けはどうなるか?
株式市場では『Sell in May.(5月に売れ)』と言うアノマリー(はっきりとした理論的な根拠を持つわけではないが、よく当たるかもしれないとされる経験則のこと。)が存在する。株価が下がればリスクオフと言って投資家がリスクを取ることを避ける傾向があり、円高となる。
ところが先週もそうであったが米国の長期金利が上昇しており、日米金利差を考えるとドルを買いたい人(円を売りたい人)が出て来て円安となる。そこら辺をどう判断するかが難しくて皆悩むのである。
この金利差だけではなく、
-米中通商問題、ひいては米国の我が国をも含む対米貿易黒字国に対する通商政策の行方。
-米朝首脳会談、ひいては朝鮮半島情勢の行方。
-安倍政権の行方。
-中間選挙を控えてトランプ政権の行方。
-米露関係の行方。
などの為替相場に多大な影響を与える問題が沢山存在する。これ等の問題の全てに明快な答えがある訳ではなく、『What if?(もし、こうだったらああなるのか?)』と悩むのが為替の世界である。
ようし、此処最近面白ネタばかり書いて来たから来週はちょいと真面目に相場の話でもしてみましょう。

酒匂隆雄 さこう・たかお
酒匂・エフエックス・アドバイザリー 代表
1970年に北海道大学を卒業後、国内外の主要銀行で為替ディーラーとして外国為替業務に従事。
その後1992年に、スイス・ユニオン銀行東京支店にファースト・バイス・プレジデントとして入行。
さらに1998年には、スイス銀行との合併に伴いUBS銀行となった同行の外国為替部長、東京支店長と歴任。
現在は、酒匂・エフエックス・アドバイザリーの代表、日本フォレックスクラブの名誉会員。
