
国内外の銀行で為替ディーラーとして活躍され、その華麗な取引手腕から「貴公子」と称された酒匂隆雄さん。為替ディーラーの第一人者の顔とは別に、レーシング、海外旅行、ワイン・グルメに温泉旅行と、様々な趣味をお持ちで、人生を楽しく過ごすことに関しても一流人です。
このコンテンツでは、楽しい話題や日々の生活、たまには為替マーケットについて語っていただきます。
早いものでもう三月!猫の額ほどの我が家の庭の梅も、家の真ん前に在る公園の梅の木も蕾が開き、花が咲き始めた。
日の出が早くなり、日の入りが遅くなって春はもう直ぐそこだ。
ところが暖かくなってくると困るのが花粉の散乱だ。そう、花粉症の季節もやって来た。昔は花粉症なんて無かった。(いや、あったが花粉症とは知らずに鼻風邪だと思っていた。)筆者は花粉症が酷く、もう20年以上も悩まされ続けている。酷い時には目が痒くて、目玉を取り出して洗って戻したいくらいだ。
鼻水がたらーりと垂れて来てみっともなくて仕方ない。不思議なことに我が家では筆者だけが花粉症で、家族も犬(?)も皆平気で、筆者がくしゃみをして鼻水を垂らすのを冷ややかに見ていた。
15年前くらいに『もう耐えられない。』と観念して医者に診て貰ったら、「ああこれは花粉アレルギーでしょう。ちょっと調べてみましょう。」と言って、確か腕に何かを塗り付けられた記憶があるが、医者が「ひゃあ、こりゃあ凄い!」と言って、杉、檜など、ありとあらゆる木の花粉と、芝や稲の花粉まで相当酷いアレルギーだと言われた。
そして2月から5月まで凡そ3ヶ月の間毎月注射を打って貰い内服薬を飲んでいた。約5~6年前に医者に「毎月来るのが面倒臭いのだが、何とかならないか?」と訊くと、「保険が利かず、痛い注射があるがやってみますか?これだと早めの1月に注射するとワンシーズン持ちます。」と言われて即乗った。
でも痛いのは嫌だ。
「そんなに痛いんですか?」と恐る恐る聞くと「お尻に打つから大丈夫です。何なら麻酔をしますか?」と言われて「ぜ、是非とも麻酔をお願いします!」と懇願した。痛いぞ、と言われているから恐ろしくて仕方ない。お尻を出して注射を待っているとチクッと来た。
「痛い!」と叫ぶと医者に冷たく「これは未だ麻酔ですよ。痛いのはこれからです。」と言われて、ああ恥ずかしかった。そして来た。お尻の筋肉にずずーんと来るあの注射は麻酔をしていても痛い。(気がする。)
でもお陰でその後は本当に1月の1回のいたーい注射だけでワンシーズン済む様になったから不思議だ。
とは言え、今年は凄い。花粉の飛散量が戦後一番らしい。確かに注射を打って貰ってはいるのだが目が痒くクシャミが出る。今年の花粉は手強いぞ!
さてお尻の麻酔であるが、3年位前に掛かり付けの病院に新しい看護婦が来て注射を打ってくれたのだが、余計な事を言いやがった。「へー、お尻の注射に麻酔を打つ人が居るんですね。初めてです。」だと。うるせー、痛いものは痛いんでい!
それ以来、すっかり臆病者だと思われたらしく、インフルエンザの予防注射の時も「ちょっと痛いですよ。」と言い、注射をしながら「痛いですか、大丈夫ですか?」と言いやがる。そう言うから痛く感じるんだよ、看護婦さん。ああ、痛いのは御免だぜ。何とかならないかなあ?
筆者はワインが好きで結構飲むのだが、これが良くないらしい。アレルギーにはアルコールがタブーらしい。ワインを控えて花粉症を軽減するか?構わずワインを飲んで多少の目の痒さやくしゃみを我慢するか?
えーい、飲んでやれ!!
へーくしょん・・・

酒匂隆雄 さこう・たかお
酒匂・エフエックス・アドバイザリー 代表
1970年に北海道大学を卒業後、国内外の主要銀行で為替ディーラーとして外国為替業務に従事。
その後1992年に、スイス・ユニオン銀行東京支店にファースト・バイス・プレジデントとして入行。
さらに1998年には、スイス銀行との合併に伴いUBS銀行となった同行の外国為替部長、東京支店長と歴任。
現在は、酒匂・エフエックス・アドバイザリーの代表、日本フォレックスクラブの名誉会員。
