国内外の銀行で為替ディーラーとして活躍され、その華麗な取引手腕から「貴公子」と称された酒匂隆雄さん。為替ディーラーの第一人者の顔とは別に、レーシング、海外旅行、ワイン・グルメに温泉旅行と、様々な趣味をお持ちで、人生を楽しく過ごすことに関しても一流人です。
このコンテンツでは、楽しい話題や日々の生活、たまには為替マーケットについて語っていただきます。
新年明けましておめでとう御座います。
お正月、如何お過ごしでしたか？
小さい頃は『もう幾つ寝るとおしょーがつ。』とか歌って正月が来るのが物凄く楽しみであったがどうしてそんなに楽しみだったんだろうか？恐らく一年に一度、小さい子にとっては比較的大きな金額のお年玉を貰い、それを好きに使う事が出来、正月の間は勉強もしなくて良くて、ぐだぐだ過ごす事が出来たからかな？
小学5年生の時に我が家にテレビが来てからは、正月の間よく漫才を見た記憶がある。
子供2人が独立し、ジジババ2人だけの家庭に成ると正月なんてちっとも面白くも可笑しくもない。
テレビを点けると相方の頭を叩いたりどついたりして自分達が笑いながらおんなじ漫才（と言うかドタバタ劇）をやっている、つまらない番組ばかりだ。正月唯一面白いと思うのは、100万円のワインと5千円のワインを芸能人に飲ませて何方が高いワインかを当てさせる番組だ。『芸能人格付けチェック』と言いましたっけ？
『100万円と5千円のワインだったら直ぐに分かるだろうに！』と思われるかも知れないが、番組でもご覧になった様に半分以上の『知ったかぶり芸能人』が間違える程難しい。今年の100万円ワインは確かシャトー・ペトリュスだったと思うが、5千円のワインよりも色が薄くて、見て直ぐに「あ、こっちだろう。」と思ったが幸い当たった。
ワインは古ければ古い程色が枯れて来て薄い色になる傾向がある。同じワインを立て飲み（古い年代の物と若い年代の物を飲み比べる）する機会が有ればお試し下さい。5千円のワインも同じフランス・ボルドーの物だったと思うが、100万円のシャトー・ペトリュスと似た様な色合い、香り、そして味のワインを選ぶのは至難の業であろう。
考えようによっては「100万円のワインと間違える様なワインだったら5千円でいいや。」と思いますよね。シャトー・ペトリュスは今までに何回か飲んだことがあるが「わー、流石に100万円だ！」と騒ぐほどのものでもない。高額ワインの筆頭であるロマネ・コンティも確かに美味しいが、こちらも100万円も払って飲む程でもないと思うのだが、これは貧乏人の僻みか？
勝手な意見であるが『松茸のロマネ・コンティ、しめじのヴォーヌ・ロマネ。』と言う事にしている。松茸の香りは素晴らしいが味そのものは『どうって事はない』。香りを楽しんでいる様なものだ。しめじの味は素晴らしいが香りは『どうって事はない』。味が良ければそれでよろしい。
ヴォーヌ・ロマネに2万円も払って御覧なさい。凄く美味しい物が買えます。素晴らしいワインです。100万円なんてあほらしい！
それにしても5千円で半数の知ったかぶり芸能人を惑わせたあのワインは凄いな。出来たらあの銘柄を教えて欲しいものだ。是非とも買いたい！
正月と言えば年賀状。
数年前までは約350枚くらい書いていたが今年は約320枚に減った。尤も、書くと言っても宛名はPCでプリントし、謹賀新年の文言と住所氏名は印刷して貰って、たった一言書き添えるだけであるが・・・。
枚数が減って来た一番の理由はご親族、特に自身や義理のご両親のご不幸により喪中の友人に送らない枚数が増えたことによるが、寂しいのは奥様から『主人が○月○日に亡くなりました。生前のご厚情に感謝致します。』と言う欠礼案内だな。
つい先日もプロ野球の星野選手が突然亡くなられた。筆者は星野選手とは同い年なんですよね。野球の事はよく知らないが闘将と呼ばれ、怒ると怖い、だけど選手思いの人だったらしい。確か昨年11月頃に野球殿堂入りされた頃は凄く元気そうだったが・・・。
ご冥福をお祈りします。
おっとう、新年早々暗い話になってしまったが、どうぞ本年も宜しくお願い致します。
酒匂隆雄 さこう・たかお
酒匂・エフエックス・アドバイザリー 代表
1970年に北海道大学を卒業後、国内外の主要銀行で為替ディーラーとして外国為替業務に従事。
その後1992年に、スイス・ユニオン銀行東京支店にファースト・バイス・プレジデントとして入行。
さらに1998年には、スイス銀行との合併に伴いUBS銀行となった同行の外国為替部長、東京支店長と歴任。
現在は、酒匂・エフエックス・アドバイザリーの代表、日本フォレックスクラブの名誉会員。
