
みなさん、こんにちは。楢橋里彩です。
香港で最大規模を誇るスポーツの祭典「香港セブンズ」。3月27日から29日まで香港スタジアムで開催されました。開催期間中、会場にはおよそ12万人が訪れ、7人制ラグビーが持つダイナミズムとスリルに酔いしれました!今回の「世界を席巻ASIAN旋風」は特別企画、世界規模の人気、香港セブンズの魅力をお届けします。
香港セブンズ(HONG KONG SEVENS)は、国際ラグビー評議会(IRB:International Rugby Board)が主催する7人制ラグビー大会で、9か国を転戦して競い合う「セブンズワールドシリーズ2014-2015」の一つ。香港大会は第6戦となります。他国の大会では16チームで競い合いますが、香港大会では24チームが参加するということもあり、毎年大変な盛り上がりを見せます。
この大会はポイント制で、ポイントを多く獲得したチームが優勝となります。ちなみに来年開催される2016年リオデジャネイロ夏季五輪では7人制ラグビーが正式競技となり、出場枠は16チーム。そのうち上位8チームは、この大会で多くポイントを得た国に与えられるということもあり、どのチームも、そしてサポーターたちの声援にも気合が入ります。
スコットランドで生まれた132年の歴史がある7人制ラグビー。地元のラグビークラブチームがコスト削減のために人数を減らしたのがきっかけで生まれたスポーツだそうです。フォワード(FW)3人、バックス(BK)4人の計7人で構成されています。そして前後半とも、7分、計14分の短時間の勝負(決勝戦は前後半ともに10分)。しかも15人制と同じフィールドなのでスピードと俊敏性、ハンドリングスキルの高さが要求されます。大変動きが激しい試合になるので、見ていて飽きずに楽しめるのもポイント。
香港セブンズは特に人気のある大会なので、一般チケットもすぐに売れ切れてしまいます。会場の外ではダフ屋が出没するほどです。日本からのツアーはキャセイホリデージャパン、JTBスポーツをはじめ、日系旅行代理店で取り扱っています。会場となった「香港スタジアム」の収容人数は4万人ですが、開催期間中の3日間はほぼ満席状態でした。
それでは、今年の香港セブンズの雰囲気をお伝えしましょう。スタジアムエントランスで簡単な荷物検査を終え、いざ会場へ。そこはすでにお祭り状態!コスプレしたサポーターたちはコスプレ専用の南スタンドへまっしぐら。皆さんビールを片手に観戦です。ただし、アルコールの持ち込みが禁止されているエリアがあるのでご注意を。
私が観戦したシートは3階席で持ち込みができなかったので、場外で楽しみました。場外には売店があるだけではありません。ちょっとしたコンサートやパフォーマンスが開かれ、観客を常に飽きさせないようになっていました。香港大会の人気の一つには、こうしたエンターテインメント性が高いという事もあるのでしょう。
コンサートは3階の場外の小さなエリアを使って10代のこどもたちから大人まで、アマチュアの方々が交互に唄っていました。そこに少しずつお客さんたちが集まり、知らない人同士がともに踊りながら飲んでいたりと、会場内の試合観戦とは一味ちがう雰囲気で盛り上がっていました。
コスプレ以外は、いたって普通の格好をされた方々ですが、国旗の入った帽子をかぶったり、マントのように国旗を羽織ったりしている人がいたり、また小さな子供たちもフェイスペインティングしたりと、楽しんでいました。カメラを向けると自然にポースをしてくれました。
応援は基本英語でした。場内アナウンス、中継アナウンスも英語でした。私が話しかけた人たちは、みなさん香港在住の欧米系の方たちでしたが、毎年ここに来ることが一年のなかで大きな楽しみの一つだと話している人もいて、香港セブンズ観戦を国内一大イベントとみている人が多い印象を受けました。
決勝戦を迎えた頃には、午後7時を回っていました。この日の日中の気温は25度を上回り暑さとの戦いでもありました。
昨年優勝したニュージーランドとフィジーの対戦。両チームのあまりにも華麗なパス回しとスピーディな動きに、客席からも歓声と拍手が大きく湧きました。香港大会では19-33でフィジーが優勝しました。
一方、昨年コアチームに昇格した日本代表は今回、プールCのグループ戦で南アフリカ、フランス、アルゼンチンと戦うものの、3敗の結果となりました。大会最終日の29日は、9位以下のチームで争うボウル準々決勝でした。
スコットランド戦は7-28で敗戦し、世界の壁を思い知らされました。その後行われた13位以下を争うシールドトーナメント戦ではベルギーに42-7と圧勝したものの、決勝戦ではケニアに7-26で敗れ、香港大会を終えました。
「東京セブンズ2015」が4月4日、4月5日と、東京・秩父宮ラグビー場で行われ、1次リーグでは2位で15季ぶり2度目の8強入りを果たしましたが、準々決勝でフィジーに敗れました。5~8位決定予備戦でもスコットランドに競り負け、7位で大会を終えました。来年にはリオデジャネイロ夏季五輪、2019年には日本で開催のラグビーワールドカップが控えています。世界の強豪を前に多くの課題を抱えながらも、日本代表の挑戦はこれからも続きます。
名称 | HSBC Sevens World Series 2014-2015 |
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会場 | 香港スタジアム(Hong Kong Stadium) |
住所 | Hong Kong Stadium, So Kon Po, Causeway Bay, Hong Kong (Google Map) |
アクセス | MTR Causeway Bay(銅鑼灣)駅 F出口、徒歩15分 |
開催期間 | 毎年3月下旬 |
出場国 | 24カ国 |
参考サイト
今回会場で初観戦したセブンズラグビー。テレビ観戦とは違い臨場感に溢れたスタジアム、手に汗握る展開、そして一瞬で攻守逆転する目を離せないゲームに酔いしれました。特に印象的だったのは子供たちのサポーターが多かったこと。動きと展開は早い「7人制ラグビー」はまさに世代を超えて人々に愛されているスポーツです。
7人制ラグビーには女子チーム(日本代表はサクラセブンズ)や子供チームもあります。安全性が高いことから徐々にチームが増えてきています今、さらに人気スポーツになること間違いなし!
オフィシャルブログ「彩り亜細亜地図」では、香港セブンズの様子をもっと詳しくご紹介しておりますので、ぜひご覧ください!他にも、香港の様々な情報をご紹介しております。
エキサイティング☆7人制ラグビー国際大会『Hong Kong Sevens』
