
みなさん、こんにちは。楢橋里彩です。
香港旅の醍醐味といえば、ショッピング、飲茶、マッサージ、観光スポットなど弾丸旅行で楽しめる要素はいっぱいありますが、香港は高層ビルが建ち並ぶ場所だけではありません。自然が豊かな香港には、およそ200を超える島々があり、それぞれ生活感あふれる漁村や、大自然、美しいビーチなどがあります。
そこで今回は、数ある離島のなかでも香港中心部からフェリーで30分ほどで行ける「ラマ島」を特集!週末になると都会の喧騒から離れて離島で過ごす人も多いラマ島には都心部にはない魅力がいっぱい。半日かけてゆっくり過ごせるおススメスポットをご紹介します。
香港島からフェリーで30分ほどで行ける離島「ラマ島(南丫島)」。日帰りでも十分楽しめる場所として週末などの休暇に出かける人も多く、ハイキングや海水浴も楽しめる島です。
※1香港ドル=14円計算
■目次
■動きやすいカジュアルな服装がベスト
■フェリーで片道30分!気軽に離島体験
■島内は自転車のみ、人口5,900人の小さな島
■夏は賑わう人気のビーチ「洪聖爺泳灘(フンシンヤビーチ)」
■さっぱりした香港名物"豆腐デザート"が食べられる「建興亞婆豆腐花」
■オーガニックカフェで一息「農舎 Green Cottage(グリーンコテージ)」
■海の目の前で、美味しい海鮮料理を堪能「舢舨海鮮酒家」
普段から履き慣れているスニーカーやスポーツシューズなどをおススメします。ビーチに行かれる人は水着やタオルなどが必要ですが、街を歩くなどの場合はカジュアルな恰好でOK。
夏は帽子、急なスコールにも対応できるように雨具を持っていくといいでしょう。また動きやすいようにリュックサックなどもおススメします。
それでは早速行き方をご紹介しましょう。中環(セントラル)にあるフェリーふ頭4番がラマ島行き。入り口が2つに分かれ、右が榕樹湾(ヨンシーワン)、左が索罟湾(ソッグワン)です。ラマ島には乗り場がこのように2か所ありますが、場所を間違えると山を越えなければいけないのでしっかりと確認しましょう。
フェリーはほぼ30分に1本ペース。普通船や快速船があります。平日、休日によって、異なりますので時刻表のチェックを忘れずに。フェリー乗り場周辺は日中は混み合う場合がありますので、時間に余裕をもってお出かけください。
> 時刻表サイト
今回は榕樹湾エリアに向かいます。このエリアは主に海水浴、街並み散策、海鮮料理、そしてハイキングコースが楽しめる場所です。
片道17.8香港ドル(約250円)。支払いは現金、またはオクトパスカードでOKです。
過去記事でもご紹介していますが、香港に滞在中はICチップ搭載の「オクトパスカード」を持っているとあらゆるところで使えます!フェリーをはじめ、バス、地下鉄、スーパーなどでも対応可能。香港を出るときには払い戻しが可能なので、香港に着いたらぜひカード購入をおススメします。
※オクトパスカードについて紹介している過去記事をご参考にしてください。
> オクトパスカードの記事はこちら
フェリーは2階建てになっており、どこに座ってもOK。指定席はないので自由に動けます。2階に行きたい場合は、一度船に乗り込んでから階段で上ります。フェリーふ頭から出発し、進行方向向かって左側は香港の高層ビルが見えるのでシャッターチャンスです!
ちなみに私は反対の右側に座ってしまったのでこんな景色です。船内は冷房が強く効いている場合が多いので、寒さ対策の羽織ものをお忘れないように。都会から少し離れるだけで、様々な離島が見えてきます。中心部では味わえない景色を楽しむことができます。
香港島から南西に位置する香港で4番目に大きい島がラマ島。人口はおよそ5,900人ほどで、欧米人なども多く住んでいる島。週末になると都会の喧騒から離れてゆっくり過ごしたい人や、観光客などで賑わう人気の離島です。ラマ島は「南丫島」と書きますが、丫はアルファベットのYではなくて漢字で、「アー」と読みます。
唐朝や宋朝の時代から貿易船が停泊港として栄えてきたラマ島。また、第二次世界大戦中には旧日本軍がラマ島に海軍の特攻部隊をおいていたこともあり、いまも神風洞の遺跡を見ることができます。ラマ島に歴史に関しては「後編」でご紹介します。
さて、フェリー乗り場に着いたら潮の香りとともに、目に飛び込んでくるのは自転車。実は島内はハイキングコースが整備され自然が保護されているため、車は禁止。道が細いのでそもそも車自体通れないのですが、車がないだけでこんなにのんびりした雰囲気になるとは。最初に訪れた時は驚きと感動でした。
島独特の建物や香港中心部とは雰囲気の異なるゆっくりとした時間が流れ、散策するだけでも楽しくなります。フェリー乗り場近くにある島の地図を確認して、いざ出発!
通りにはご覧のように個人経営の食料品店をはじめ、レストランやカフェ、雑貨などがずらりと軒を連ねます。たった30分で香港にいるとは思えない景色が広がり、弾丸旅行でも十分に楽しめます。
榕樹湾から南東へ1キロの場所にあるビーチが「洪聖爺泳灘(フンシンヤビーチ)」。決して広々としてはいませんが、海水が綺麗で静かな場所であり、海水浴シーズンになると朝から多くの人で賑わいます。
私が訪れたのは平日の午前中ということもあり、人はまばらでした。
このビーチの近くにはバーベキューが楽しめる公共施設があり、各自で準備して楽しめる場所があります。日中はもちろんのこと、夕日が沈むころからバーベキューを楽しむ人たちでにぎわうことも。ビーチの近くにはホテル「Concerto Inn」や、ホテルに併設されているカフェ「The Palm Tree Beachside Cafe」もあり、海を眺めながらここで食事をとったり、宿泊できるのは格別な気分!離島ならではの最大の醍醐味です。
ホテル名 | Concerto Inn |
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所在地 |
28 Hung Shing Yeh Beach, Yung Shue Wan, Lamma Island, Hong Kong > 付近の地図はこちら |
電話番号 | +852-2982-1668 |
備考 | 公式サイト |
店名 | The Palm Tree Beachside Cafe |
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営業時間 |
■キッチンサービス 10:00~21:00(L.O. 20:00) 定休日:水曜日 ■バーサービス 9:00~21:00 |
備考 | 公式サイト |
洪聖爺泳灘から西側には3本の巨大な煙突が見えます。これは香港電灯の南丫火力発電所です。香港電灯は香港の全人口の約2割、世帯数では57万世帯に電力を供給し、石炭火力、天然ガス、風力や太陽光などの発電設備を有しています。
また香港で唯一、再生可能エネルギーとして風力発電所が設置されたのもラマ島です。高さ71メートル、発電量800kwを誇るもので、最も風力があるとされるラマ島の大嶺(タイリン)という場所にあります。
さて、ラマ島といえば海や海鮮料理だけでなく、ハイキングも楽しめる場所。ハイキングコースはビーチ付近から出ており、至る所に案内ボードが出ています。コースの終着点は、もう一つのフェリー乗り場がある索罟湾(ソッグワン)エリア。
冒頭でも書いたようにラマ島にはフェリー乗り場が2か所ありますが、それぞれの乗り場は離れており、間違えると7キロもある山道を歩かなくてはいけません。片道1時間~2時間弱ほどかかります。また道中には売店などほとんどありません。
今回はハイキングコースの詳細はご紹介しませんが、夏場は暑さもあるため、歩かれる場合はしっかりと熱中症対策をし、水分補給を忘れないようにしてください。
場所 | 洪聖爺泳灘(フンシンヤビーチ) |
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所在地 |
Yung Shue Wan, Lamma Island, Outlying Islands, Hong Kong > 付近の地図はこちら |
アクセス | 榕樹湾フェリー乗り場から徒歩約25分 |
「建興亞婆豆腐花」は、地図に掲載されていないので迷う人もいるのですが、上記のビーチ「洪聖爺海灘」に行く途中にあります。ここでは香港で大人気の豆腐デザート「豆腐花」が食べられ、温かいものと冷たいものがあります。
豆腐花とは、香港を中心にアジア圏で馴染みのあるデザート。日本の豆腐のように「にがり」を使用するのではなく、「石膏粉」という粉で固めて作るものです。豆腐以上にプルプルの柔らかさ。日本の豆腐と異なり、砂糖やシロップをかけて食べる人が多いです。
カロリーも低く、甘さは自身で調整する場合が多いので、ヘルシーデザートとしても重宝されています。今の時期は特にさっぱり食べられると人気のデザートです。このお店は週末になると長蛇の列ができるほどの人気です。1個12香港ドル(約170円)。手ごろに楽しめる香港のデザートです。
残念ながら、取材で行った日はまさかのお休みで写真を撮ることができませんでした・・・下の表の備考欄に、香港の「ぐるなび」のようなサイトに建興亞婆豆腐花のページが紹介されています。写真もたくさんアップされていますので、ぜひご覧ください。
店名 | 建興亞婆豆腐花 |
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所在地 |
1, Yung Shue Wan, Tai Wan To, Lamma Island (南丫島榕樹灣大灣肚1號) > 付近の地図はこちら |
営業時間 |
10:30~17:30 定休日:不定期 |
支払い | 現金 |
言語 | 広東語、標準中国語 |
備考 | 建興亞婆豆腐花 - Openrice |
フェリー乗り場から歩いて5分圏内にあるのが、こちらのカフェ。早朝6時から営業しているお店です。
店内は10席ほどの小さなカフェなのですが、メニューはすべて有機食材を使用。取材しているときも地元の欧米の人たちが多く来ていました。
オーナーのロンさんは「普段から健康を気にしている人が安心して食べられる場所を作りたかった」と話し、今は地元の人だけでなく観光客もよく来られるそうです。
様々な有機野菜や果物を使ったジュースが多く、どれにしようか迷ってしまいましたが、今回オーダーしたのは疲れをとってくれるジュース「ストレスバスター(50香港ドル:約700円)」。グレープ、ストロベリー、ブラックベリー、ブルーベリー、アップルがたっぷり入ったものです。
カフェのすぐ裏には海が見え、テーブルがあるので、そちらに移動していただきました!他にもサンドウィッチ、パスタ、ピザなどランチタイムやカフェタイムも楽しめるお店です。歩き疲れ、暑さでバテテしまったらぜひこちらに。
ラマ島に来たら絶対外せないのが海鮮料理を食べること。フェリー乗り場に着いたら歩いてすぐの場所にレストランが並んでいるので、とりあえず島内を歩く前に腹ごしらえをするのもあり!
今回訪れたのはフェリー乗り場から数分の場所にある舢舨海鮮酒家 (Sampan Seafood restaurant)。こちらは海鮮料理以外にも広東料理、点心が食べられるレストランです。早朝6時からオープンしており、午前~午後にかけて点心が食ベられます。出来立ての点心は店頭に並び、テイクアウトも可能です。
店先にはこのように大きな水槽が並び、活きの良さそうな魚介類が沢山!ここから注文することもできます。お店はこのように半野外状態。雨季など湿度が高いと、野外とムシムシするのですが・・・それでも年中通してこのスタイルで食べられるのも亜熱帯地域の香港ならでは。
今回注文したのはアサリの鼓椒炒め「鼓椒炒蜆(98香港ドル:約1,370円)」、鳩の揚げ物「炸乳鸽(85香港ドル:約1,190円)」、揚げ豆腐と野菜の炒め物「红烧豆腐(85香港ドル:約1,190円)」。
どれも美味しくいただきました!個人的には、香港ではお馴染みの、カリっと香ばしく揚げている鳩料理はおススメです。日本ではなかなか食べる機会がないので、香港にきたらぜひ挑戦してみてはいかが。
店名 | 舢舨海鮮酒家(Sampan Seafood restaurant) |
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所在地 |
G/F, 16 Main Street, Yung Shue Wan, Lamma Island, Hong Kong (南丫島榕樹灣大街16號地下) > 付近の地図はこちら |
営業時間 |
06:00~22:30 定休日:無し |
電話番号 | +852-2982-2313 |
支払い | 現金、VISA、MASTER、American Express |
言語 | 広東語、標準中国語 |
数ある離島のなかでも、香港初心者の方、離島に初めて行かれる方にも簡単に行くことができる「ラマ島」をご紹介しました。
実際に行かれると、香港のイメージが変わること間違いなし。本格的な夏が到来している今、香港の海で楽しみながら海鮮料理を楽しんでください。
記事のなかでご紹介しているもう一つのフェリー乗り場である「索罟湾(ソッグワン)」界隈については、改めて「ラマ島後編」特集としてご紹介します。
次回は、「香港のスーパーマーケット事情」を取り上げます。高級スーパーから地元のスーパー、日系スーパーなど様々。スーパーによって買えるものは違うのか?値段は違うのか?お土産はどんなものが買えるのか、など皆さんから多く寄せられる疑問にお答えしていきます!お楽しみに。
