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夏がすぎ、涼しくなりはじめる10月になると到来するのは「上海蟹」シーズン。この蟹を食べに香港に来る人も少なくないほど人気の高級食材です。中国ではレストランで食べるというより生きた上海蟹を買って自宅で蒸して食べるのが通常。店頭には生きのいい「上海蟹」が売られているのを目にすることも多くなります。

さて、上海蟹の旬は中国では「九圓十尖」といいます。つまり旧暦9月には産卵期に入る直前のメスは卵がぎっしり詰まっているため美味しく、旧暦10月からはオスが美味しい時期を迎えます。

上海蟹はモズク蟹の一種であり、実は上海で獲れるとは限りません。主な産地は長江流域を中心に遼寧省から広東省の湖で獲れます。特に有名なのは江蘇省の陽澄湖産や太湖産のものがあります。通常の海で獲れる蟹と比べるとやや小ぶりで、脚の肉もほとんどないので、日本で普段蟹を食べなれている方からみると「食べるところが少ない」と感じられる人もいるかもしれませんが、上海蟹の一般的な食べ方は、身を食べるというより、蟹味噌を食べることがメインです。

とっても濃厚でまるで卵の黄身のような食感の「蟹味噌」は、栄養価が高くたんぱく質やビタミンも豊富。香港では蟹脚の肉を食べない人も少なくありません。

ー【オスとメスの違い】ー
見分け方はとっても簡単。
腹部が大きな楕円状になっているのがメス。目印は、腹部に横線が入っているもの。
一方、腹部が三角形に割れているのがオス。こちらの目印は腹部の縦2本線です。
近年、市場への出回りが早まっていますが、従来ですと産卵を前にした肉付きの良いメスが最もおいしく食べられるのは今の時期。オスは11月以降が最もおいしいと言われています。

今の時期、香港の多くのレストランでは「上海蟹の特別メニュー」を実施しています。老舗上海料理レストラン「滬江大飯店（ウーコンシャンハイレストラン）」では、充実したコースを毎年楽しむことができ、しかもリーズナブル。毎日地元の方や観光客で大盛況です。

取材で訪れた店舗はMTR銅饠湾駅改札口Aの目の前、タイムズスクエアの対面にあるLee Garden Theatre Plaza（リーガーデンシアタープラザ）の中。年々値上がりしていますが、このレストランでは手頃な値段で上海蟹のコースを堪能できます。しかも、こちらのコースは一人分コースがあること。中華料理だと少人数で行きにくい...と思われている方でも気軽に行けます。毎年コースの内容は変わりませんが、今年は570香港ドル（8,265円）で堪能できます。

上海蟹のコースを頼んだら、店員さんがまず持ってくるのは蒸す前の生きた状態の上海蟹。「こちらになります」と確認をさせてもらいます。

このレストランで取り扱っている蟹は「江蘇省太湖産」。まさに上海蟹として有名な産地で獲れているもの。期待が高まります。時期によってオスかメスかかわりますが、上海蟹特別メニューは12月15日まで楽しめます。（ランチ、ディナーともに提供。なくなり次第終了）

JCBカードをお持ちの方は10％オフの嬉しいキャンペーンがあります。詳しくは各店舗で確認ください。

コースメニューは、蟹肉と蟹味噌入りフカヒレスープ

豆苗炒めもの、蟹肉と蟹味噌おこわ

蟹味噌入り小籠包

上海蟹姿蒸し、そして白玉入り生姜湯。

個人的には最後の白玉入り生姜湯が大好物です。蟹を食べると体が冷えると言われており、大抵のお店では蟹を食べたあとに「生姜湯」がでてくることが多いです。これで体を温め直しましょう。

蒸した蟹がでてきたらそのまま置かれることが多いのですが、カットの仕方が分からなければ店員さんにすぐ伝えると手際よくさばいてくれます。食べられない部分もあるので（毒素が含まれる部分）、自信のない方は頼んだ方がいいでしょう。

滬江大飯店では、コースメニュー以外にも上海蟹アラカルトメニューも提供中。期間限定なので、まだ食べていない方はぜひ行ってみてくださいね。

1989年に創業した老舗広東料理「鴻星海鮮酒家（スーパースターシーフードレストラン）」。現在、香港各地に16店舗、上海、順徳に1店舗あります。オーセンティックな広東料理、海鮮料理を中心に楽しむことができます。訪れたのは湾仔店。C改札出口をでて徒歩圏内15分程度の場所にあります。中は広々として、300席あります。

このレストランでは午前から午後にかけて飲茶タイムがたっぷりあるのが特徴。店舗によりますが、湾仔店では午前から午後4時30分まで飲茶が楽しめます。ランチタイムのピーク時を外せば、ゆっくりと飲茶を楽しめます。

さて「上海蟹コース」はとってもお得。蟹３杯（オス２杯、メス１杯）ついたコースで一人388香港ドル（5,626円）。（2名～の予約）

コースは、蟹3杯

豆腐スープ

茄子の炒めもの

蟹味噌小籠包

臘肉おこわ

デザート菓子、生姜湯。

こちらでも店員にお願いすると蟹を食べやすくカットしてくれます。お得な期間限定コースメニューは12月いっぱいまで実施中（なくなり次第終了とのこと）。

江南料理を中心に展開している「翡翠江南（クリスタルジェイド　ジャンナン）」ではアラカルトメニューとして上海蟹料理を堪能できます。こちらのレストランは、シンガポールで設立された「翡翠餐飲集団」ブランドのひとつ。小籠包や担々麺でお馴染みの「翡翠拉麺小籠包」ブランドとは異なり、2016年から新たに立ち上げた江南料理のレストランです。

ちなみに、江南料理とは江蘇、杭州、上海地域の料理を指します。四川料理、広東料理、山東料理とともに「四大菜系」のひとつに挙げられ、中国では代表的なもの。八角を使った料理が多く、あっさりした味わい。日本人の口にも合うと言われています。

この店舗での上海蟹のメニューは、「アラカルト」のみを提供。

蟹粉豆腐（128香港ドル＝1,856円）や蟹粉あえ麺（98香港ドル＝1,421円）など主に蟹粉を使ったアラカルトメニュー5品を楽しむことができます。

量もしっかりあったので、複数人数でとりわけながら様々な「蟹メニュー」を楽しむといいかもしれません。「上海蟹プロモーション」も12月いっぱい提供しているとのことです。

香港警察は12日の記者会見で、前日の11日には計287人が逮捕されたことを明らかにしました。現時点で過去最大となります。

12日の香港メディアによりますと、11日に逮捕された人の年齢は12～82歳で、うち学生は190人を占めます。容疑は違法集結、攻撃性の武器を所持、違法用途に使える工具を所持、刑事損壊、警官襲撃、違法集結時にマスクなどを使用などとなっています。警官は11人が負傷しました。

翌日12日には、警察が使用した催涙弾は1567発、ゴム弾は1312発、スポンジ弾は380発、ビーンバッグ弾を使用と発表されました。

特区政府は11月15日、19年第3四半期の経済統計の修正値と経済見通しを発表しました。第３四半期の実質域内総生産（GDP）伸び率は前年同期比でマイナス2.9％となり、第2四半期の同0.4％から大幅な後退となりました。伸び率は過去10年で最低。前期比ではマイナス3.2％となった。香港経済が景気後退（リセッション）入りしたことになります。

第3四半期の個人消費は前年同期比3.4％減で、第2四半期の同1.3％増から大幅に減少。輸出総額は同7.1％減で、第2四半期の同5.4％減から減少幅が拡大。1-9月のGDP伸び率がマイナス0.6％となったことと下振れ圧力を考慮し、通年のGDP伸び率予測は8月に発表した0～1％からマイナス1.3％に下方修正した。09年以降で初めての通年マイナス成長となります。

11月24日に行われる区議会議員選挙の立候補届け出が10月17日に締め切られました。立候補を届け出たのは1104人で、452の選挙区すべてに複数の立候補者が現れたため、区議会選挙としては初めて無投票当選となる選挙区がないこととなります。

民主派から立候補した香港衆志の黄之鋒・秘書長と立法会の朱凱迪・議員はそれぞれ選挙主任から質問を受け、2人に香港独立を支持しているかどうかの説明が求められました。特に黄氏は2回にわたり質問を受けたとのこと。2人を含む多くの民主派候補者は立候補届け出の最終日にプランBの候補者に届け出を提出させており、選挙主任が候補資格を認めない場合に備えています。朱氏は選挙主任からの香港独立に関する質問について「香港独立を主張できないことに同意する。香港独立を香港人の前途自決の選択肢にするこは支持しない」と答えたほか、革命に身を投じることについては「街頭で抗争を続けるのは基本法の枠組み内で行う革命」と述べた。

黄氏も香港が中国の領土であることを認め、香港独立は主張せず、香港衆志は住民投票を行うつもりはないことなどを説明しましたが、この後、出馬資格を認められませんでした。選挙主任は通知の中で、黄氏が候補資格を得られない根拠の１つは、黄氏がまだ香港衆志の関連綱領を放棄していないこと、もう1つは、1～2回目の問い合わせでいずれも香港独立を前途の選択肢として提唱・支持しているかどうかに直接答えていなかったということでした。

特区政府も「民主自決」またはいかなる形でも独立を鼓吹または推進する者は基本法を擁護することはあり得ず、区議会議員の職責を履行できないとの声明を発表。一方、同選挙区では民主派候補の林浩波氏と新民党の陳家珮氏が候補資格を認められました。

ビクトリア公園で開催される20年の旧暦年宵花市の屋台出店権オークションが11月13日に終了しました。今年のオークションの総収入は153万7077香港ドルで、昨年の1450万8659香港ドルに比べると10分の1近くにまで落ち込んだとのこと。

食物環境衛生署のスポークスマンによりますと、今回のビクトリア公園の花市には計176軒の屋台が用意され、うち湿貨（鮮花）屋台が173軒、飲食店屋台が3軒となっています。湿貨屋台のオークションの結果、取引総額は113万4097香港ドルで、昨年の537万8608香港ドルに比べると約5分の1となりました。

香港取引所（HKEX）では現在、上場投資信託（ETF）が140本余り上場していることが分かりました。ETFの1日当たりの売買高は50億香港ドルで、運用資産総額は3000億香港ドルを超えます。HKEXは来年、ETF市場をレベルアップさせるより多くの措置を打ち出す計画で、市場の流動性が高まり、ETF商品の差額も縮小することが予想されます。

12日は香港のETF市場の発展20周年に当たり、HKEXは「香港のETF市場はアジアで最も多角化された市場であり、投資家に世界の株式や固定収益商品がかかわる異なる投資戦略を提供できる」とアピール。金融業界との協力によりETF取引の印紙税免除、特許証券会社スキームの改善、香港市場へのより多くの参入者を認めるなどの措置を打ち出すとのことです。

香港市場での上場を計画していた阿里巴巴（アリババ）は11月15日、新規株式公開（IPO）の公募を開始しました。同日の香港メディアによりますと、アリババ株の公募締め切りは20日で、26日の上場を予定。ペーパレス公募方式の電子公募（eIPO）を採用し、世界で5億株を発行、うち香港では2.5％を売り出します。

公募価格は1株当たり188ドル以下で、1口100株となり約1万8989香港ドルから投資できます。約935億4200万香港ドルの資金調達を見込んでいます。株式コードは9988。信誠証券の張智威・連席董事は「香港は内憂外患に直面し、さらに資金凍結王と呼ばれた中手游の上場初日の株価が公募価格を下回ったことから、アリババの公募の反応は以前の予想より悪いだろう」との見方を示しました。ただしハンセン指数の構成銘柄に入る可能性もあり、一定の魅力はあると指摘しました。