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楢橋里彩レポート「世界を席巻ASIAN旋風vol.92」

料理の流行はファッションと同じ

楢橋

時代の流れとともに、料理のトレンドというものはあるのでしょうか?

加地

ありますね。つくづく思うのは、時代とアーティストとともに変わる「ファッション」と、料理は同じものだということです。

楢橋
例えば、どのような点でしょうか?
加地

料理の基本は、肉を焼く前に塩コショウをふるものです。こうすることで味がよりなじみ、さらに水分を少し出しておくことで焼き色が付きやすくなります。私はまだこの方法をとっています。ですが時代が変わたり、料理人が変わりますと、考え方も変わっていくんですよ。

塩、胡椒は最後にしないと水分が出てしまい肉が固くなり、味がなくなると考える料理人もいます。先に焼き固めて肉汁をとじこめてから塩コショウをかける、というような感じです。料理人もデザイナーと同じ様に、お客様の嗜好の流行を理解する目や、自分自身の持論を持ち合わせていないといけないと思っております。

それをお客様が選んで来店してくださる。それが流行となっていくものだと思っています。お皿一つにもしてもそうです。今のトレンドでいうと、日本食器を使うのが流行っているんですよ。

楢橋
加地さんのような日本人シェフだけでなく、海外のシェフもですか?
加地

はい。日本の陶器は海外のシェフの間でも大人気です。私が料理人になった頃はガラスの器を使う傾向が多かったのですが、今は日本の器を使うシェフが多く見られます。陶芸家も海外のシェフが使いやすい形、色などを研究しているそうです。また、この流行も彼らアーティストの努力が作り出したものなのでしょう。

弊店の場合はテーブルがマーブルカラーなので、その色を邪魔しないようなシンプルな色にしています。白、茶、淡い青などを意識して使っています。レストランのコンセプトと空間、皿、そして盛りつけたメニューの3層がいかにバランスよく彩られるかが大事なポイントなんです。

楢橋
お話を伺ったあとで加地さんの料理を見ると、見方や楽しみ方が変わりますね。ところで、さきほど話されていたアートイベント「アート・バゼル」などのように、今後期間限定メニューなどはあるのでしょうか?
加地

今年は5年に1度の「HKSAR Handover Firework」がありますので、イベント当日の7月1日は期間限定の5品のコース料理を提供する予定です。店内のデザインの1つであるブラインドもこの日は全開になります。ぜひ、お越しください。(こちらはまだ香港政府からのアナウンスまちです)

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