

みなさま、こんにちは。楢橋里彩です。
ケーキショップ「Mon Cher(モンシェール)」の代表的なケーキといえば「堂島ロール」。オープンして13年経つ今も変わらず大人気のこの商品は、ショップの前に長い行列ができることで知られています。ここまで人々を魅了させるケーキの人気の秘密は、何といってもフワフワのスポンジケーキのなかに、コクがあるのにあっさりしている生クリームがたっぷり入っていること。
いくらでも食べられてしまう、まさに「魅惑のケーキ」なのです。今回ご登場いただくのは株式会社Mon Cher ディレクターの金春花さんに日本生まれのケーキが海外展開していくまでを伺います。
そしたら毎日あふれるほどのお客様がお越しくださったんですね。そうするとケーキの製造が追いつかなくなりまして、昼過ぎには完売するような状況だったのです。
これだと全てのお客様に行き届かなくなるとパティシエに相談したところ、「今のスポンジ生地を半分にしてクリームをたっぷり入れたら、倍は作れる」と言われたんですよ。
ですが一重巻にしてもっと多くの人に食べて頂けるなら、という一心で、新たに変えることにしたのです。こうしたことで、生クリームの美味しさが引き立つ形になったので、結果良かったんですよ。
そんな彼女がケーキが苦手な人でも食べられるような甘さを控えめにしたものを作ろうというのがきっかけでした。そこで選んだのは北海道産の生乳で、複数の生乳をブレンドしています。
はい。混ぜ方一つで膨らみ方を変えることができるのです。やはり天気が変わると、通常の作り方だと生地の膨らみが変わったり風味が変わることが多いんですよね。ですので日々のルーティンをこなすというより、毎回"理想"に近づくように作るという感じです。
スイーツが彩りを与えていることに強く感銘を受けたようで、その体験があり、御縁があって2013年11月に起業いたしました。私自身は当時は福岡で仕事をしていたので、起業してしばらくしてから今の仕事に携わりました。
2人とも幼少期から毎週日曜日には必ずスイーツを作っていたんですね。ですので姉のヨーロッパの話を聞きながら私も一緒にケーキショップで頑張りたい、ケーキを通して人々に幸せをお届けしたいと思うようになったのです。
それは嬉しいです! 実は私も同じなんですよ(笑)。ちなみに「堂島ロールは堂島生まれの北新地育ち」と言われるほど、北新地の繁華街で口コミで広がっていったのが最初なんです。当初北新地近くにあった弊社のカフェは、先ほど話したようにオープンセール時は人が溢れていたのですが、その後は早い勢いで下火になっていきました。
来月までもつかというほど売り上げも上がらず、すべてが空回りしており、厳しい状況になっていったのです。朝から晩まで働き詰めだったのですが、なかなか結果に結びつかない日々の中、焦りと不安ばかり募っていました。そんな頃、ありがたいことに、弊社のカフェをご利用してくださるお客様が、北新地エリアの繁華街で働かれている方たちをご紹介してくださるなどで、自然と口コミで広がっていきました。
また同時に夜の繁華街から注文を受けるようにもなり、夜中に自転車に乗ってお店にケーキを持って行く、ということもざらでした。寝る時間を惜しんで働きづめだったあの頃を、今振り返ってもよくやってきたなと思いますが、この場所でなければ今どうなっていたかわかりません。ある意味、堂島と北新地は、私を成長させてくれ、新たな人生の挑戦を与えてくれた大切な場所なのです。多くの皆さんのご支援は深く感謝しております。
