
記事公開日:2016年5月11日

みなさま、こんにちは。楢橋里彩です。
現在香港に8店舗展開しているUCC COFFEE SHOP CO.,(HK) LTD.。世界初「缶コーヒー」を開発したUCCは1970年代から海外事業展開を始め、香港にはタイ、台湾に次いで1985年に進出、今年31年目を迎えます。進出当時、香港でよく飲まれていたのは、お茶でした。コーヒーが飲まれていなかった文化にどのように参入したのでしょうか。
今回も、引き続きUCC COFFEE SHOP CO.,(HK) LTD.のゼネラルマネージャー清水省吾さんに、日本とは異なる香港での事業展開について、そしてUCCコーヒーショップ最大の魅力である「サイフォンコーヒー」の魅力に迫ります。
<前編の記事はこちら>
楢橋
1985年に香港に進出して今年で31年を迎えるUCCコーヒーショップですが、前編でもお話をされていましたように、当初は日本の業務形態をそのまま持って来ていたのですね?
清水
もともとカフェをメーンで展開していたのですが、顧客のニーズとしてはカフェより食事のニーズのほうが強かったんですね。
例えば飲茶をみても、さまざまなものを一度に食するのが香港スタイルです。
こうした食文化がすでに根付いていたため自然とメニューは増えていき、カフェというより、むしろレストランになりました。
コーヒーに合うフードやスイーツを積極的に取り入れ、日本の店舗とは異なったレストランタイプの店舗での展開をしております。
今では100種類を超えたメニューをそろえ、これはレストラン事業を展開するアジアの他国と比べても断然多いです。
ちなみにシーフードスープパスタは人気があります(笑)。多い時には一日に50食売れるほどで、メニューが2000年頃に出来てからのロングセラーです。
例えば飲茶をみても、さまざまなものを一度に食するのが香港スタイルです。
こうした食文化がすでに根付いていたため自然とメニューは増えていき、カフェというより、むしろレストランになりました。
コーヒーに合うフードやスイーツを積極的に取り入れ、日本の店舗とは異なったレストランタイプの店舗での展開をしております。
今では100種類を超えたメニューをそろえ、これはレストラン事業を展開するアジアの他国と比べても断然多いです。
ちなみにシーフードスープパスタは人気があります(笑)。多い時には一日に50食売れるほどで、メニューが2000年頃に出来てからのロングセラーです。
楢橋
その人気の秘訣とは何なのでしょうか?
清水
製造過程のこだわりが大きいかもしれません。セントラルキッチンはもたず、香港は多くの食材を全店舗手仕事をしています。香港に赴任してまず驚いたのが、厨房に鮭が丸々一匹届いて、それをスタッフが黙々とさばく光景でした。これはレストラン事業をしていない日本では見たことがなかったので、驚きとともに新鮮でしたね。
楢橋
それはすごい! 私自身、香港に来た当初、地元の友人がUCCコーヒーショップでご飯しようと言ったんですね。私のなかで御社はカフェのイメージが強かったので、レストランということに違和感があったのを覚えています(笑)。でも、お話を伺ってまた食べに行きたくなりました。
清水
そう言っていただけるとうれしいですね。メニューも充実させてきましたが、やはり根底にあるのはコーヒーです。弊社はレストラン事業とともにコーヒーにもこだわりをもって提供しているので、今これだけコーヒーが流行っている香港でも弊店のコーヒーを飲みに来てくださるお客さはも多くいらっしゃいます。
楢橋
なんといっても、UCCコーヒーショップのコーヒーを淹れる演出。あれはコーヒー好きにはたまりませんね。まるで理科の実験のようですね(笑)。
清水
ありがとうございます。こだわりをもって一杯一杯丁寧に「サイフォン」でお入れしています。確かにそうですね。湯が湧き上がって抽出されていくコーヒーはみているだけで楽しいですよね。
サイフォンというのは、上の筒状の部分「ロート」に円形の布フィルターをセットし、下の球状の部分「フラスコ」の湯をハロゲンランプで熱することです。
こうした淹れ方により、豆が本来持っている味わいを一番素直に出せるのですね。ちなみにサイフォンは香港に進出した当初から変わらず提供している方法です。
オープン当時は物珍しさで来店くださる方が増え、弊社を知っていたいただくきっかけにもなりましたね。
サイフォンというのは、上の筒状の部分「ロート」に円形の布フィルターをセットし、下の球状の部分「フラスコ」の湯をハロゲンランプで熱することです。
こうした淹れ方により、豆が本来持っている味わいを一番素直に出せるのですね。ちなみにサイフォンは香港に進出した当初から変わらず提供している方法です。
オープン当時は物珍しさで来店くださる方が増え、弊社を知っていたいただくきっかけにもなりましたね。
楢橋
そうなんですね。ちなみに香港のコーヒーの消費量はどうなのでしょうか。
清水
確実に上がってきていますね。日本のサードウェーブまでには至りませんが、着実に日本と同じほど飲まれる方は増えています。主な要因としてスターバックスが香港に2000年に進出してきたことはとても大きかったと思います。ミルク入りコーヒーが浸透したきっかけを作りました。
楢橋
ミルク入りのコーヒーといえば、香港にはコーヒーと紅茶とミルクがブレンドされた「鴛鴦茶(ユンヨンチャー)」という飲み物がありますが、これはまた別物ですからね(笑)。ミルクコーヒーが流行することで、よりコーヒーの美味しさが分かり気軽にカフェに行きやすくなったと聞いています。
清水
コーヒーのトレンドも生まれ、さまざまな形でコーヒー文化のスタイルが香港で確立されてきました。弊社は経済的に不安定になりながらも、今も8店舗展開することができ、その中でも一番長いことお客さまに愛されてきている崇光(SOGO)では特にSOGOのカフェ=UCCというものをが根付かせることができ、嬉しく思います。
