
インタビュー収録日:2015年4月6日

みなさま、こんにちは。楢橋里彩です。
現在、日本から海外への農林水産物の輸出先のトップは香港です。昨年は約1343億円と2位アメリカの932億円を大きく引き離すほど、日本の食材が香港に出回っています。(JETRO:2015年調査)。
そんななか、今香港では欧米系のレストランを中心に九州の生鮮食材が大人気。今回の「世界を席巻ASIAN旋風」では、福岡の生鮮食材を専門にした輸入商社として7年前に起業した、福翔貿易有限公司 代表取締役の藤間賢二さんをお迎えし、九州食材の魅力、香港への食品輸入事情に迫ります。
楢橋
藤間さん、本日は宜しくお願いします。藤間さんと同郷の私としては、今回、福岡の話ができると楽しみにしていました。
福岡の生鮮食材を取り扱っている仕事をなさっているということで、今日は色々と福岡の魅力を聞かせてください!
福岡の生鮮食材を取り扱っている仕事をなさっているということで、今日は色々と福岡の魅力を聞かせてください!
藤間
同じ福岡なんですね!こちらこそ宜しくお願いします。福翔貿易有限公司は、主に福岡の生鮮食材を専門にした輸入商社です。
福岡、九州から鮮魚、野菜、果物を毎日輸入して、香港のレストランやホテルに卸しています。鮮魚、野菜などは年間100種類、果物は40種類以上、取り扱っております。
福岡、九州から鮮魚、野菜、果物を毎日輸入して、香港のレストランやホテルに卸しています。鮮魚、野菜などは年間100種類、果物は40種類以上、取り扱っております。
楢橋
とても多くの品種を取り扱っているのですね。福岡といえば、水産物がとても美味しいですよね。
藤間
そうですね。九州各地から集めた、獲れたての鮮魚を福岡の魚市場から毎朝仕入れています。今の時期ですと、天然真鯛やサヨリなどが旬ですね。
福岡県は水産資源が豊富な玄界灘、豊前海、有明海と3つの海に囲まれています。玄界灘の荒波に揉まれた魚たちは、特に身がしまって脂がのっていることで有名です。
福岡県は水産資源が豊富な玄界灘、豊前海、有明海と3つの海に囲まれています。玄界灘の荒波に揉まれた魚たちは、特に身がしまって脂がのっていることで有名です。
楢橋
福岡の食材は、香港でも見ない日はありません。果物・野菜などを中心に香港のスーパーで溢れています。特に苺の「あまおう」は人気ですよね。ここまで福岡のものが身近になった背景には、どのようなことがあったのでしょうか?
藤間
福岡へ観光にくる香港人が増えているのは大きいですね。格安航空LCCが就航され、香港と福岡間の往来が格段と便利になりました。
福岡の美味しさを知っていただく機会が増えているからこそ、私たちも皆様の期待に、より応えていきたいと思っています。
福岡の美味しさを知っていただく機会が増えているからこそ、私たちも皆様の期待に、より応えていきたいと思っています。
楢橋
現在、商品を卸している取引先は何店舗ほどありますか?
藤間
約100店舗です。毎日30~40店舗よりご注文を頂いています。主に、香港の高級レストランや高級日本料理店などが多いです。
立ち上げてから7年間、ずっとお付き合いさせてもらっている飲食店も多く、皆様に支えられてここまできたという感じです。
立ち上げてから7年間、ずっとお付き合いさせてもらっている飲食店も多く、皆様に支えられてここまできたという感じです。
楢橋
新鮮なものを毎日香港への輸送する上で、最も重要な事はどのようなことだとお考えですか?
藤間
やはり、輸入のスピードと、日本の市場で買い付けを担当してくれている会社とのチームワークですね。生鮮物流を支えている多くの人たちが、夜通し働いてくださることで可能となったビジネスモデルだといえます。
楢橋
どんなノウハウを持っているのですか?
藤間
ポイントは、スピードと鮮度を保つための技術です。簡単に流れを言いますと、午前3時に福岡の魚市場で競り落とされ、5時には鮮魚の梱包が始まります。この梱包にもこだわりがあります。
鮮魚をただ梱包するのではなく、洗浄作業、2度実施する血抜き作業、氷海水を使用した「冷やし込み作業」を行っています。この作業工程により、鮮魚のクオリティーを保つことができます。
鮮魚をただ梱包するのではなく、洗浄作業、2度実施する血抜き作業、氷海水を使用した「冷やし込み作業」を行っています。この作業工程により、鮮魚のクオリティーを保つことができます。
楢橋
手の込んだ作業を毎日されているのですね。こうした作業が早朝のうちに終わるというのも驚きです。
藤間
鮮度を保ちながら、香港にもっていくための大切な作業は、まさに時間との闘いです。福岡の最大の利点は、市場と空港がとても近いことです。市場から空港までは、車で20分程度の距離です。
楢橋
それは近いですね!何時に福岡を飛び立つのですか?
藤間
午前10時には飛び立ち、午後2時には香港に到着します。毎日、空港内で放射能検査を実施して安全を確認された後、そのまま空港から各レストランなどに直送し、その日のディナーに間に合うよう配送しています。
