
インタビュー収録日:2014年9月29日

今回ご登場いただくのは、JFC香港の代表、坂根正敏さんです。JFC香港は、キッコーマングループの食品卸部門に特化した会社です。
香港は日本食が人気な場所のひとつとして知られています。ここ香港でどのように日本の食材を広げているのか、香港市場での奮闘ぶりについてお話を伺いました。
楢橋
坂根さん、本日はどうぞ宜しくお願いします!
JFC香港はキッコーマングループの中でも、食品卸部門に特化した会社と伺いました。どのような商品を卸しているのですか?
JFC香港はキッコーマングループの中でも、食品卸部門に特化した会社と伺いました。どのような商品を卸しているのですか?
坂根
加工食品から酒類、今人気が高い和牛を含めた肉類、日本米、調味料、そして冷凍食品の約1300の商品を卸しています。JFCグループは世界14ヶ国に拠点があり、JFC香港では、香港とマカオを担当しています。
ところで、楢橋さんはキッコーマンというと、何をイメージしますか?
ところで、楢橋さんはキッコーマンというと、何をイメージしますか?
楢橋
やはりキッコーマンといえば、醤油ですね!
坂根
そうですよね(笑)今や醤油は世界的に日本の調味料として普及しています。特に寿司はどこでも食べられますよね。香港の寿司屋も質が上がってきています。
楢橋
ブームを通りこして定着していますよね。醤油が売れているのも、やはり寿司の影響ですか?
坂根
いえ、そうでもありません。寿司といっしょに醤油が売れていると思われがちですが、日本食の人気が出るずっと前からキッコーマンは、醤油が世界中の調味料のベースになると確信していたんですよ。
さらに和食がユネスコ無形文化遺産に登録されたので、近年の日本食ブームでさらに追い風になっているような気がします。
さらに和食がユネスコ無形文化遺産に登録されたので、近年の日本食ブームでさらに追い風になっているような気がします。
楢橋
和食だけでなく、あらゆる料理に合う調味料が醤油なんですね。
坂根
醤油は日本の代表的な調味料の一つですが、こうした日本発信の食品をしっかり世界にアピールするためには、日本の食文化をしっかり伝えていく必要があります。JFC香港は、香港、マカオでその役割を担っています。あらゆる日本の食品を世界の市場にアピールしていこうと動いています。
楢橋
JFC香港はいつ頃設立されたのですか?
坂根
1984年です。
楢橋
30年前の香港に、どんな可能性を見出したのでしょうか?
坂根
当時、香港・中国はまだまだ発展途上でした。これから中国市場が大きくなっていくだろうというのを見越して設立しました。
ここ香港が中華圏であり、中華料理がメインというのを考えると、日本の独自の製法で造られた醤油が、違う文化の中華圏でその素晴らしさを理解してもらい、どれだけ普及させられるかというのは、大きなチャレンジでした。日本食といえば中華料理と対照的で、素材を活かしたあっさりした味つけ、ヘルシーなものも多いですからね。
そういう意味では醤油などの調味料を、黎明期(※1)のうちに拠点をかまえて土台をつくり、広めていけたことは良かったと思います。結果的に、現在では香港にアジアの生産、販売拠点も作りましたので、取っ掛かりとしては大正解でした。
ここ香港が中華圏であり、中華料理がメインというのを考えると、日本の独自の製法で造られた醤油が、違う文化の中華圏でその素晴らしさを理解してもらい、どれだけ普及させられるかというのは、大きなチャレンジでした。日本食といえば中華料理と対照的で、素材を活かしたあっさりした味つけ、ヘルシーなものも多いですからね。
そういう意味では醤油などの調味料を、黎明期(※1)のうちに拠点をかまえて土台をつくり、広めていけたことは良かったと思います。結果的に、現在では香港にアジアの生産、販売拠点も作りましたので、取っ掛かりとしては大正解でした。
※1
【黎明期】(れいめいき)
夜明けにあたる時期。
新しい文化、時代などが始まろうとする時期。
夜明けにあたる時期。
新しい文化、時代などが始まろうとする時期。
