香港の春の風物詩とも言える7人制ラグビーの祭典、香港セブンズが4月5日～8日の日程で開催されました。
7人制ラグビーが2016年のリオデジャネイロオリンピックから初めて正式種目として開催され大いに盛り上がりましたが、正式種目に選ばれた2009年以降、多くの国で7人制ラグビーが注目をされるようになりました。しかし香港セブンズの歴史はそれよりもはるかに古く、1976年の初開催以降、実に32年間続いている歴史あるスポーツイベントなのです。
そして、オリンピックと言えば次回は2020年東京オリンピック。そして、その前年にはラグビーワールドカップ2019が日本各地で行われます。日本でも、ラグビー全体に注目が集まり、中でもスピーディな展開とスリリングな展開で人気の7人制ラグビーがさらにズームアップされることになるでしょう。
香港セブンズは、ワールドラグビーセブンズシリーズの一つでもあり、2010-2011年から世界的な金融機関であるHSBC（香港上海銀行）が冠スポンサーとなっている事もあって、年間行事として市民に愛されてきました。
特に、会場となる香港スタジアムの南側スタンドは、仮装した観客が集まる事でも有名で、開場時間の7時を前にスタジアム周辺には仮装した人々が入場を待つ列を作り、ゲートが開くと同時に南側スタンドへとなだれ込んで行くという、楽しい光景を目にすることが出来ます。
今回、我々スタッフは、日本ラグビー界のレジェンドと言われる吉田義人氏の香港セブンズ観戦ツアーに同行させて頂き、吉田義人氏の生解説を聞きながらスタンドからラグビーセブンズを楽しむという贅沢な体験をする事が出来ました。
我らが日本vsウガンダの試合を観戦。
ツアー参加者にはそれぞれにレシーバーが配布されて、吉田氏の生で話す試合進行の説明や解説を聞きながらの観戦。時には細かな審判のジャッジの説明や、トップアスリートしか分からない話なども入り、7人制ラグビー初心者でも十分楽しめる内容で興奮して見る事ができました。
日本チームはコアチーム昇格をかけた、文字通り「負けられない戦い」でもある今回の香港セブンズですが、前日のチリ戦では痛い敗北となってしまっただけに、このウガンダ戦は本当にどうしても負けられない試合でした。
前半は、日本が試合開始早々にトライ！続けてゴールキックも決めて7点を先制。幸先のいいスタートを切り、このままの勢いで連続加点を期待していたのですが、その後冷静なウガンダの選手のスピードに翻弄されてしまいます。結果ウガンダに前半2つのトライで逆転され、リードを許し前半終了。７-10で折り返す事になります。
後半はハーフタイムで落ち着きを取り戻した日本選手が逆転トライを決め、試合の流れを引き戻しました。
その後は、焦るウガンダの選手による反則などもあり、試合は一気に日本有利の展開へ。その勢いのまま立て続けに2本のトライを決めて、勝利を確実なものにしました。
私も取材を忘れそうになりながら全力を挙げて応援した結果、24-10という大差で日本チームが勝利を収めることが出来ました。
試合の合間には吉田義人氏も、ツアー参加者の方が特注で作られた法被を着て日本を応援したり、ラグビーフィールドをバックに参加者の方との記念撮影に応じてくださったりと、とても気さくにファンサービスをしてくださいました。
最終日の決勝戦は観戦する事が出来なかったのですが、日本は決勝でドイツを19-14で下し、コアチーム昇格へと王手をかけました。
来年のラグビーワールドカップへと向けて、このまま勝ち続けてもらいたいですね！！
ガンバレ！ニッポン！！
吉田義人 よしだ・よしひと
男子7人制ラグビーチーム「サムライセブン」監督
1969年生まれ。秋田県男鹿市出身。
秋田工業高校、明治大学で共に全国優勝を経験。19歳で7人制、15人制の日本代表入りし、最初の国際大会は7人制の「香港セブンズ」。卒業後は伊勢丹に入社。その後は世界選抜代表に3回選出されたり、ワールドカップ、ワールドカップセブンズに出場するなど、長く日本ラグビーの第一人者として活躍した。
引退後は、横河電機や母校・明治大学で指導者として活躍。2013年以降、7人制ラグビーチームの監督として、オリンピアンの育成、7人制ラグビーの魅力を広める伝道師として活動している。
吉田義人氏 オフィシャルサイト
