若林栄四 ニューヨークからの便り

若林栄四(わかばやし・えいし)

1966年東京銀行(現、三菱UFJ銀行)入行。シンガポール支店、本店為替資金部及びニューヨーク支店次長を経て勧角証券(アメリカ)執行副社長を歴任。現在、ニューヨークを拠点として、ファイナンシャル・コンサルタントとして活躍する傍ら、日本では株式会社ワカヤバシ エフエックス アソシエイツ(本邦法人)の代表取締役を務める。

【著書】
・黄金の相場予想
・世界一やさしい図解FXの教科書
・異次元経済 金利0の世界
・富の不均衡バブル
・etc

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2022年の米国政治

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2月9日付NYタイムズの1面トップに【共和党の譴責処分を、共和党院内総務マコネル上院議員が非難】の見出しで、共和党の内部紛争が明らかになっている。

共和党本部(RNC)の譴責処分は、共和党下院議員のリズ・チェニー(43代大統領ブッシュの副大統領であったチェニー氏の娘で最もボーカルなトランプ批判の旗頭)と同じく共和党のアダム・キンジンガー下院議員(トランプ批判でトランプの弾劾に賛成票を投じた)の二人に対するものである。昨年1月6日の議事堂乱入事件を調査する下院の委員会にこの二人が積極的に参加していることに対しての共和党下院議員―トランプ派(トランパー)がトランプの意を受けてRNCを押し切って譴責処分にもっていったものである。

このトランパーたちの意見により、昨年1月6日の議事堂乱入は民主主義の危機ではなく、【一般市民による通常の合法的な政治談話】とRNCは強弁し、民主党中心の下院調査委員会に上記共和党2氏が協力しているというのが譴責の内容である。

これに対して共和党の大物幹部連中は苦い思いで見ている。

今はバイデン政権がインフレで苦しみ、パンデミックもワクチン接種がままならない(反対者が多い)ことから11月の中間選挙は共和党有利の状況で進んでいる。にもかかわらず昨年の右翼のアグリーな国会襲撃を改めて持ち出して、人々に民主主義の危機を思い出させるのは賢いとは言えない。この譴責はトランプの差し金である。

マコネル上院院内総務(共和党議会のナンバーワン実力者)は【我々は昨年1月6日に目撃している。あの事件は政権から政権への合法的で平和的な権力の移譲を暴力で妨げようとした暴動である】と発言、一般市民の通常の政治談話なるRNC の嘘を否定している。

また長老たちだけではなく元トランプ政権のホワイトハウスのコミュニケーション・ディレクターのグリフィン女史もこの譴責は、共和党を傷つけ24年の大統領選挙にもネガティブな影響を与えるとしている。

彼女は今週150人の共和党員がサインした【譴責は共和党立党の創立の原理に背く裏切りであり、良心を持った人を歓迎しないというシグナルを送った】とするステートメントを発表している。

こうした内部の紛争の動きは、中間選挙の共和党圧勝が言われる中で、組織としての共和党の規律が緩んでいる証拠であるとして、中間選挙の行方に懸念を持つ共和党員も多い。

この内部紛争は1854年創立の共和党の162年(黄金律)目の2016年に表れたトランプという毒性の強いパーソナリティに党全体が振り回され変質してしまったことに対するオールドタイマーの反撃ということもできよう。

いずれにせよ、ますます狂的(10年後にはどうしてあの時、我々はあんなにくるってしまったのかと反省するに違いない)になる共和党トランパーの言動からは、責任ある議会が民主主義をプロテクトするというイメージは出てこない。

1930年の選挙で勝ったナチスが、ヒトラー独裁で国をテイクオーバーしたのと同じ雰囲気ができ始めているのは恐ろしいことである。共和党が正気を取り戻してくれないと民主主義の危機である。

その意味でこのマコネル院内総務の発言は1面TOPに値するグッドニュースである。

中間選挙に関してはやや面白いニュースも出ている。(実は重大な民主主義の危機の萌芽であるが)

2020年は10年ごとの国勢調査が行われ、その人口配分により各州から選ばれる下院議員の数は増減する。全体は435人で変わらない。それから最初の選挙である今年の中間選挙は、各州の知事が州内の選挙区を書き換えることができる。(それは10年間固定される)ご承知のゲリマンダリングで、州知事が自党に有利なように選挙区を捻じ曲げることになる。

今までゲリマンダリングは主に共和党が知事の州で盛んにおこなわれ、下院の議席配分はゆがめられてきたが、今度はそれに対抗して民主党も積極的にゲリマンダリングを行うことになっている。例えばNY州(知事民主党)は下院議員の数(人口比なので)は26人から25人に減少する。しかし積極的にゲリマンダリングをやることにより、民主党議員の当選は3-4人増えるといわれている。

同じようなことを民主、共和両党が積極的に行うことにより、各選挙区の有力候補者が絞られ、激戦区が減少する。NYタイムズの調べでは、全国で民主党、共和党のどちらが制するかわからない激戦区は全議席435のうち40議席程度まで減少する。

となると、ほんの少しの議席の移動で、多数派になったり、少数派になったりすることが頻出する。それが議会の不安定を加速させることになりかねないというのがNYタイムズの懸念である。

しかし、そうすると中間選挙の下院で圧勝するとされている共和党が、たった40の激戦区をよく戦いマジョリティーを制するチャンスは、それほど圧倒的ではないかもしれない。

選挙は蓋を開けてみないとわからない。

2022年は1860年の南北戦争開始から黄金律162年の重大なタイミングである。

奴隷制廃止のリンカーンの党共和党が、奴隷制存続の南部民主党勢力を破ったのが南北戦争である。162年後の今年、共和党は黒人差別の党、民主党はリベラルと立場を変え戦っている。善対悪の図式で見れば、南北戦争のように善(民主党)がプリベイルするのが筋だが、それには南北戦争と同じく4年ほどの時間が必要なのかもしれない。

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