中国株投資家の皆さん、こんにちは。
15日(月)の上海総合指数は高寄りしたものの上値は重く、利益確定売りに押されました。
終値は0.16%安の3533.30ポイントで引けました。
セクター別では、自動車部品、電子部品の一角(メタバース関連など)、食品加工、環境、レジャー施設・旅行、バイオ製品などが買われました。
一方、非鉄金属、空港・空運、証券などが売られました。
15日(月)の創業板指数は0.82%安となりました。
15日(月)の上海50指数は0.04%高となりました。
15日、北京証券取引所が正式に開業し、待望の取引が始まりました。
初日に上場を果たしたのは81銘柄でした。
新三板の最も公開基準の厳しい層の企業がそのまま上場しています。
同心(833454)が396.96%高、志晟(832171)が283.53%高、大地(870436)が274.42%高、晶賽(871981)が219.32%高となるなど4銘柄が200%以上の上昇、10銘柄が100%以上の上昇となりました。
急騰銘柄が続出するのがちゃんと事前に予想出来たら、寄り付きから飛びつきたかったところですが、北京証券取引所で口座を開設するには最低でも100万元(1780万円、1元=17.8円で計算)の資金が必要です。
その上、充分な投資経験を問われます。
もちろん、外国人個人投資家には開放されていません。
ただし、大手運用会社は、北京証券取引所に上場する銘柄を組み込んだファンドを組成して国内個人投資家向けに販売を始めています。
個人投資家の資金は間接的な形で市場に流入しています。
当面は機関投資家たちが実質的にマーケットメイクする形となるので、過熱気味に推移したとしても、バブル化してそれが弾け、長い下落相場が続き、市場が機能しないといったようなことは起こらないと考えています。
そもそも、中国証券監督管理委員会(証監会)がそうならないように必死に、丁寧に監督管理するはずです。
何といっても北京証取の設立は、習近平国家主席が主導する案件です。
下手な管理をすれば、官僚も、大手証券会社の幹部も出世の道が閉ざされかねません。
もちろん、業界あげてマーケットメイクしても上手く行かなかったということがないとは言えませんが、そうならないように何とかするのが中国社会主義市場経済のやり方だと思います。
当面の間は、ファンドを通じて資金が集まり続けるとみています。
外国人も買えるようになったところでは一旦マーケットは落ち着くといった感じになるかもしれません。
株式市場に資金を呼び込むビックプロジェクトが走り出しています。
北京証取で利益を上げた投資家は、親和性の高い創業板、科創板へと売買対象を広げることで、資金は市場全体に広がって行く可能性があります。
どの程度のインパクトが出てくるのか、大相場を遠くに見ながら、しっかりとウォッチする必要がありそうです。
全体相場についてみると、これまで上昇してきた創業板に一服感が出ています。
創業板銘柄のポジションを落として新たに北京証取銘柄を買入れる機関投資家による影響もあるでしょう。
ただ、北京証取に上場する銘柄は僅か81銘柄です。
当局は"小さく生んで大きく育てる"方針なので、過度に銘柄の入れ替えを心配する必要はないでしょう。
個別材料株では相変わらず、元宇宙(メタバース)関連が上げています。
聯合光電(300691)は20.00%高、シルクロード視覚(300556)は19.99%高、徳芸文創(300640)は19.94%高、マンゴー超メディア(300413)は11.83%高、安潔科技(002635)は10.02%高と急騰銘柄が続出しています。
ハイテク関連セクターの循環物色といった流れが続きそうです。