中国株投資家のみなさん、こんにちは。
9日(木)のハンセン指数は安寄り後、終日、売りに押される展開となりました。
終値は2.30%安の2万5716.00ポイントで引けました。
9日(木)の中国企業指数は2.81%安で引けました。
参考として、2021年以降の主要4指数の値動きを示しておきます。
8月下旬以降の4指数の動きをみると、TOPIX、上海総合指数がよく似た動きとなっています。
大きな上昇トレンドを形成しています。
ハンセン指数もそれなりに戻り歩調となっていたのですが、9日は急落しています。
この日は、ゲーム関連企業に対して再びネガティブサプライズがありました。
中央宣伝部、国家新聞出版署、中央ネット情報弁公室、文化旅行部などは8日、テンセント(00700)、ネットイース(09999)などのネットゲーム企業やネットゲームプラットフォーム、ネットゲーム映像ライブ配信プラットフォーム企業などを呼び出し、会議を行いました。
先日、「未成年者がネットゲームに没頭してしまうことをさらに一歩進んで厳しく管理し、切実に防止することに関する通知」、「文化娯楽領域の総合ガバナンス業務の展開に関する通知」を発表したが、これは社会の各方面から熱烈な反応があり、積極的な支持を得たと指摘しています。
その上で、改めて、未成年者に提供するネットゲームの時間の制約をしっかりと守り、如何なる形での未成年者に対するゲーム者登録の貸出サービスも許さないことを伝えました。
両通知をしっかりと守るよう強調しました。
その結果、ネットイースは▲11.03%、ビリビリ(09626)は▲8.89%、テンセントは▲8.48%、創夢天地科技(01119)は▲6.72%それぞれ下落しました。
これはネットゲーム関連企業に対する悪材料ですが、企業への管理、特にネット系企業、教育関連企業に対する管理が強化されるとの連想から、その影響は市場全体に広がりました。
アリババ(09988)は▲5.79%、JDドットコムは▲5.63%それぞれ下落しました。
教育関連の卓越教育集団(03978)は▲5.97%、新東方在線科技(01797)は▲4.66%下落しました。
また、フィナンシャルアドバイザー業務の違法行為を問われた海通証券(06837)が▲5.54%下落、地合いが悪い中、信用不安の出ている恒大関連株が売られました。
売りの目立つ相場でしたが、鉄鋼価格の上昇が好感され、重慶鋼鉄(01053)が7.56%、アンガン・スチール(00347)が6.23%上昇しました。
上昇トレンドに乗れそうで乗り切れない感じのハンセン指数ですが、上海総合指数は9日、悪材料が多い中でも、0.49%上昇しています。
当局は特定産業への管理を厳しくしていますが、一方で、イノベーションの加速を目的として北京取引所を設立するなど、資本市場改革を加速させています。
締め付けは解放とセットだとの認識で本土投資家は強気に転じているわけですが、こうした見方が正しいとすれば、早晩、ハンセン指数も上海総合指数を追う形で上昇トレンドがはっきりと出てくるでしょう。