中国株投資家のみなさん、こんにちは。
2日(木)のハンセン指数は高寄り後、上昇したものの上値は重く、利益確定売りに押される展開となりました。
ただ、終値では前日比プラスを維持し、0.24%高の2万6090.43ポイントで引けました。
2日(木)の中国企業指数は0.75%高で引けました。
参考として、2021年以降の主要4指数の値動きを示しておきます。
ハンセン指数は小幅ながら4日続伸です。
底打ち感が高まっています。
意外だったのは、8月31日の上昇です。
前場は下げていたのですが、後場に入り大きく切り返しました。
寄付き直前に官製製造業PMIが発表されました。
結果は50.1で前月から0.3ポイント低下しました。
気になるのは新規受注です。
1.3ポイントも低下し49.6と拡大・縮小の判断の分かれ目となる50を割り込んでしまいました。
新規輸出受注、輸入はもともと50を割っていましたが、いずれも約1ポイント低下しました。
景気の減速感は非製造業の方が強く、非製造業PMIは前月よりも5.8ポイントも低下し、50を大きく割り込む47.5ポイントとなりました。
8月は新型コロナ禍の影響で経済活動が停滞しました。
その結果が今回のような意外な悪化となって表れています。
ただ、もう少し内容を細かく見てみると、生産経営活動予想は低下したとはいえ、0.3ポイント低い57.5に留まっています。
足下では新型コロナ禍は鎮静化に向かっており、経営者たちのマインドは決して悪くありません。
昨年の新型コロナ禍の反動が予想以上に大きかったことを考えると、9月は改善が望めそうです。
冷静な市場関係者がそうした分析をしたことで、31日の後場からは大きく戻したとみています。
この日の上昇で底打ち感は強まり、景気に対する過度の懸念もとりあえず払拭されたと思います。
また、景気の弱さは政策期待に繋がるといった面もあります。
個別セクターでは風力発電絡みの銘柄が急騰しています。
中国高速伝動(00658)が22.1%、新疆金風科技(02208)が18.7%、東方電気(01072)が18.6%上昇しています。
寧夏回族自治区発展改革委員会は8月30日、「寧夏回族自治区の老朽風力発電設備の更新における"大を以て小を変える"政策テストに関する通知」を発表しました。
これは、国家エネルギー局が「2021年における風力発電、太陽光発電設備の開発・建設に関する通知(意見徴収稿)」において発表している政策方針に沿ったものとなっています。
まず、地方によるテストが行われ、その結果を受けて、プロジェクトは全国展開されることになります。
運行年限、効率性指標、設備容量、プロジェクトの基準など、一連の細則がこのテストを経て決まるわけです。
この大プロジェクトが第一歩として風力資源の豊富で風力発電設備の老朽化が激しい寧夏回族自治区で行われるということで、関連銘柄に資金が流入したのです。
とはいえ、証券会社が一斉にこの話を以て風力発電を注目セクターとしたことが直接的な急騰要因といった方が理解しやすいかもしれません。
今後、受注が確実に増加する風力発電銘柄は中長期投資対象として有望です。