中国株投資家の皆さん。こんにちは。
1日(月)の上海総合指数は高く寄り付いた後、前場は"行って来い"となりましたが、後場に入ると買い優勢の展開となり、ほぼ高値引けとなりました。
終値は1.21%高の3551.40ポイントでした。
セクター別では全面高で、新材料、製紙、化学、鉄鋼、半導体・部品、名所旧跡などが大きく買われました。
1日(月)の創業板指数は2.77%高となりました。
1日(月)の上海50指数は0.83%高となりました。
まず、2月28日(日)に発表された2月の官製・製造業PMIについてですが、結果は50.6で前月と比べ0.7ポイント低下しました。
11月の52.1を天井として、3か月連続で低下しています。
細目指数をみると、前月と比べ改善したのは工場出荷価格と生産経営活動予想だけでした。
景気判断の分かれ目となる50を超えている指数を示しておくと、上記の2指数に加え、生産、新規受注、購買量、主要原材料購買価格の4指数だけです。
結果だけをみると、景気回復の度合いは鈍化しているようにも見えます。
しかし、この指数は季節調整をしているとはいえ、歴史的に春節のある1月あるいは2月はその前の月と比べて低く出る傾向があります。
本土の情報、株価の動きなどから判断する限りでは投資家たちは、製造業PMIが低く出たことなどまったく意識していないようです。
先週は押し目形成となりました。
本土では、その要因は国際市場の影響を受けたからだといった見方が目立ちます。
本土金融市場は依然として閉鎖的で、売買代金における欧米機関投資家の割合は数%程度とみられます。
とはいえ、公的資金、保険資金の株式運用が進んでいます。国内機関投資家が運用するファンドの厚みも増してきました。
もちろん、滬港通、深港通を通して、外国人の買いが増えていることも影響しているでしょうが、それ以上に国内の機関投資家の売買ウエイトが増え、その国内機関投資家がよりファンダメンタルズを重視する運用をするようになっており、だから市場の国際化が進んでいるのだと考えています。
当局は、"すぐにバブル化して、それを抑え込むと今度は長い低迷期間が続いてしまうような市場"を何とかしたいと考えています。
その答えの一つが機関投資家のウエイトを高めることです。
それによって合理的な株価バリュエーションを形成するといった考え方です。
欧米の株式市場の動向に振り回されるのは困りますが、投機的市場が少しでも改善されるというのであれば、それは当局の望むところでもあります。
今週はいよいよ両会が始まります。
4日(木)には全国政治協商会議、5日(金)には全人代が始まります。
イノベーションを促進すると言った大方針はこの十数年来変わりません。
米中関係の緊迫化、足元での半導体不足などを反映して、電子部品、5Gなどが買われやすい状態となりそうです。
政策相場への期待が上海総合指数の自律反発に繋がったと見ています。
創業板指数の大幅な上昇がそれを強く物語っています。