中国株投資家のみなさん、こんにちは。
13日(月)の上海総合指数は安寄り直後、売り買い交錯となるものの、すぐに買いが優勢となり上昇、大引けにかけてやや上値が重くなったものの、チャートは陽線を付けました。
終値は1.77%高の3443.29ポイントで引けました。
全面高の展開です。
種苗・林業、農業サービス、建材、医薬・バイオ、石油などが大きく買われました。
13日(月)の創業板指数は3.99%高となりました。
13日(月)の上海50指数は1.14%高となりました。
今回も3指数のチャートをじっくりと見てください。
先週から二極化しています。
上海50指数は、高値圏での横ばい、出来高は一旦ピークアウトしています。
一方、創業板指数は高水準の出来高を維持しながら、急騰を続けています。
大型株は一服、小型株はラリーが続いています。
機関投資家は一旦買いの手を緩めているのに対して、個人投資家は買いを強めています。
支付宝ではファンドの購入申し込みができるのですが、本土マスコミ報道によれば、約一か月間の間に申込金額が前年同期比で5倍以上増加しているそうです。
購入者の数は倍増以上となっているそうです。
大手証券会社はそうでもないのですが、中小の金融機関が、金融商品の面でも、資金供給の面でも積極的に相場をあおっています。
個人投資家の買いが止まりません。
毎回、株価が急騰しはじめると、問題になるのは違法な場外配資問題です。
証監会は7月8日(水)夜、258社の違法な場外配資を行う機関の名簿を公表しました。
株式市場の規範を守り、理性的な発展を促すためだとしています。
今回の株価急騰は、7月1日(水)が起点となります。
ですから、僅か1週間程度で早くも当局はバブルに対する警戒を発しています。
13日(月)の寄り付き前の証券系新聞では、違法にレバレッジを利かせた場外配資の存在を指摘し、当局によって排除されるだろうといった記事や、長期的には上昇相場が期待できるが、短期的には警戒が必要であるといった記事などが目立ちました。
中国最大のファウンドリーで香港上場企業である中芯国際(00981)は、6月にニューヨークADR上場廃止としましたが、昨年6月に開設された新しい新興市場である科創板でIPOを行うと発表しています。
6日(月)には、発行価格は27.46元に決定、オーバーアロットメントを行使すれば最大で532.3億元(8091億円、1元=15.2円で計算)を調達することになります。
ここ10年来ではA株市場で最大クラスのIPOとなることが確実です。
ハイテク企業がIPOをスピーディーに積極的に行なうことができるよう審査制ではなく登録制とする(ただし、科創板、創業板)など、当局は積極的に資本市場改革を進めています。
当局の多層からなる資本市場育成戦略は、アメリカとの覇権争いが激化する中、経済成長のフロンティアとなる戦略的新興産業の発展を加速させるための戦略です。
重要な国家戦略が背後にある以上、今回の相場は大相場になるだろうと個人投資家は期待しています。
そうした大相場を実現させるためにも、当局は資本市場のルールをしっかりと徹底させなければなりません。
法の網を潜って極端に大きなレバレッジをかけて勝負に出る投機家たちを当局がしっかりと管理できるかどうか。
2015年前半の大相場では、それを管理しきれず、最後に仕方なく厳しく取り締まったところ暴落してしまったという過去があるだけに、当局の管理能力が問われるところです。
上海総合指数は何とか上昇が止まっていますが、創業板は上昇が止まりません。
これから創業板のIPOラッシュが来るので、ここで相場を崩すわけにはいきません。
それを見切っている投機家たちが大胆に買ってきています。
とにかく、早めに急騰を停めて一旦、スピード調整させないと、また数か月急騰してその後暴落といったパターンになりかねません。