中国株投資家のみなさん、こんにちは。
11日(木)の香港ハンセン指数は安寄り後、一旦前日比プラスに戻す場面もあったのですが上値は重く、午後に入ると利益確定売りに押され下落、終値は2.27%安の24480.15ポイントで引けています。
11日(木)の中国企業指数は1.96%安となりました。
参考として、2020年以降の主要4指数の値動きを示しておきます。
11日(木)のハンセン指数の日中足は、日経平均とよく似た形でした。
1時間の時差があるので、その差はあるにしても、後場から崩れたところは同じような感じでした。
6月に入ってからのハンセン指数は、上方にシフトさせると、TOPIX、NYダウと同じような形となります。
アメリカで抗議デモが始まり、トランプ政権による中国たたきの力が弱まったことで、ハンセン指数は国際市場における欧米機関投資家のリスク許容度によって上げ下げするといった傾向が強まっています。
10日(水)に開催されたFOMCでは、金利は据え置き、年末までは利上げしないといったコンセンサスが示されました。
もちろん、金融緩和の長期的な継続は株式市場にとっては好材料ではあるのですが、一方で、やはり、そうしなければならないほど景気見通しは悪いのかといった見方をする投資家もいます。
「新型コロナウイルス肺炎の流行が収まりつつあるので、各地でロックダウンが解除され、経済は正常化されつつある。景気は回復に向かっている。だから先週発表された雇用統計は市場予想を大きく上回って回復したのだ」と解釈され、今週前半は株高となりました。
しかし、ロイターは10日(水)、「アメリカの新型コロナウイルス肺炎患者は200万人を突破した。新規感染者数は5週連続で減少していたが、足元では増勢に転じている」などと伝えたため、第二波への警戒感が高まり、11日(木)後場からNYダウ先物が崩れました。
テクニカルには上値が重くなっていたこともあり、ハンセン指数も同じように売られたとみられます。
本土では、経済、社会の安定に重点を置いた政策が続く見通しで、暫くの間、サプライズは出にくく、香港市場は今後も、国際市場に影響を受けやすい状況が続きそうです。
金融緩和による成長株有利といった相場環境や、新型コロナウイルス対策がイノベーションを加速するといった見方などからNASDAQは10日(水)、過去最高値を更新しています。
しかし、ここまで買われてしまうと、景気に対して楽観的過ぎます。
NASDAQ、NYダウは、どうしてもスピード調整が必要です。
香港市場も足元では調整があると見ています。