中国株投資家のみなさん、こんにちは。
18日(木)の香港ハンセン指数は寄り付き直後は売られたものの、売り一巡後は買い優勢となり、戻り歩調となりました。
終値は0.07%安の24464.94ポイントで引けています。
18日(木)の中国企業指数は0.07%高となりました。
参考として、2020年以降の主要4指数の値動きを示しておきます。
6月に入ってからのハンセン指数は、上方にシフトさせると、TOPIXと同じような形となっています。
一方、上海総合指数は高値圏でのもみ合いが続いています。
香港市場は、欧米機関投資家のリスク許容度の動きに影響を受けやすい状態が続いています。
日本のマスコミ報道をみると、アメリカの対中強硬策に関して厳しい内容が目立ちます。
例えば華為技術に関する記事ですが、今期のスマホの生産計画を下方修正したことや、輸出規制が強化されたことなどが強調されています。
一方、アメリカ商務省は15日(月)、華為技術に対する規制を緩める発表を行っていますが、これに対して扱いが小さいように思います。
従来の規則では、アメリカ企業が華為技術とビジネス上のやり取りを行うことを禁止していたのですが、商務省は、工業安全局の新たな規則に基づき、アメリカ企業が華為技術と接触するのに、許可を得る必要はなくなったと発表しています。
これによって、アメリカ企業と華為技術が次世代5Gネットワーク標準の作成を協力して行うことが許可されたのです。
アメリカは、新型コロナウイルス第二波への対応が必要となり、都市封鎖の再開が懸念されます。
そうなれば、消費のウエイトの高いアメリカ経済は、深刻な影響を受けかねません。
幸い、5月の雇用情勢は予想外にしっかりとしたものでしたが、6月以降、一転して悪化するようなことになれば、住民の不安が爆発し、抗議デモが更に過激になる恐れがあります。
また、景気見通しを下方修正しなければならない事態となれば、大統領選挙まであと5カ月を切ってきただけに、トランプ大統領の再選が難しくなるでしょう。
トランプ大統領は対中強硬策を打ち出しにくい状態です。
ポンペイオ国務長官は17日(水)、ハワイで中国外交担当の責任者である中央外事工作委員会弁公室の楊潔篪主任と会談しました。
ポンペイオ国務長官は、新型コロナウイルスの感染拡大は中国に責任があると強く主張する中国強硬派の代表的人物の一人ですが、そうした人物が中国の外交責任者と面談すること自体が大きな出来事です。
アメリカが中国を非難しなければ、香港デモは活発には行われないのが現実であり、米中関係の変化は香港市場にとって大きな好材料です。
今後は、国際市場の動きが気になります。
アメリカでは第二波の懸念が消えない限り、景気見通しが大きく改善することはないと見ています。
一方で、FRBはあらゆる手段を使って金融市場の脆弱性をカバーしようとしています。
ファンダメンタルズを意識すれば、現状のNYダウの増勢を正当化できないのですが、今のところ、FRBが非常に上手く株式市場を支えています。
トランプ大統領は強烈にFRBに圧力をかけている以上、今後のグローバル市場の見通しのポイントはFRBが相場を支えるだけの力があるかどうかという点に絞られます。
NY、東京、香港市場いずれも同様ですが、11月の大統領選挙までは、上げ下げはあるが上昇トレンドが維持されるでしょうから、逆張りに大きなチャンスがあると考えています。