中国株投資家のみなさん、こんにちは。
7日(木)の上海総合指数は安寄り後、狭いレンジでの値動きが続きました。
終値は0.23%安の2871.52ポイントで引けました。
セクター別では種苗・林業、食品加工、建材、物流などが買われました。
一方、空港、名所旧跡・旅行、半導体・部品、石油などが売られました。
7日(木)の創業板指数は0.16%安となりました。
7日(木)の上海50指数は0.33%安となりました。
メーデー休暇明けとなった6日(水)の相場が、現在の本土の投資家心理をよく表していると思います。
メーデー休暇中の外部環境の悪化から6日(水)は、海外投資家などの売りが嵩み▲0.99%安で寄り付いたのですが、その後は売り物が出てこず、終日買いが優勢の展開となり、大引けでは0.63%高で引けました。
日足をみれば、メーデー休暇前と合わせて、二営業日続けて陽線が立ちました。
出来高はその推移をみればわかる通り、それほど多いわけではありません。
決算発表が終わり、悪材料が出尽くしているように見えるので売りにくいところです。
そうした弱い地合いでの上昇ですから、7日(木)は一服といったところです。
7日(木)の前場に4月の貿易統計が発表されました。
結果は、輸入は▲14.2%減でしたが、輸出が3.5%増となりました。
欧米での新型コロナウイルス肺炎の感染拡大が進む中での輸出の増加ということで、サプライズとなりました。
地域別でみると、欧米、日本向けの輸出は弱いのですが、自由貿易協定を結ぶASEAN諸国が大幅なプラスに転じています。
ちなみに、1~4カ月の合計では、貿易額のトップはASEAN、第二位がEU、第三位がアメリカ、第四位が日本といった順位です。
人民元ベースではASEANが貿易額全体の14.9%を占めていますが、今後も、この比率は高まる一方だと見ています。
新型コロナウイルス肺炎のパンデミック、米中貿易戦争の再燃は、中国の一帯一路戦略を加速させることになるでしょう。
奇妙なことに日本のメディアは伝えていないようですが、ロイターは6日(水)、「アメリカ企業と華為技術が次世代通信技術5G標準規格を共同で作り上げるための商談をアメリカ商務省は許可する可能性がある」と報じています。
アメリカ内部も対中政策では一枚岩ではないとみられます。
米中貿易戦争の再燃については、それほど心配する必要はないのかもしれません。
いずれにしても、本土市場は悪材料が出尽くしている感があります。
5月22日(金)の全人代開幕に向けて、政策情報が小出しに出てくることで、上昇しやすい相場環境が続くと予想します。