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田代尚機(たしろ・なおき)

中国株アナリスト
1958年生まれ。愛知県出身。大和総研、内藤証券、リード・リサーチ・アンド・プロダクツ(株)を経て独立、TS・チャイナ・リサーチ(株)を設立。現在は生活の拠点を中国に移し、日本と中国を行き来しながらフリーランスとして活動中。マスコミ、金融機関や、個人投資家向けに情報提供を行っている。大和総研勤務時代に1994年から9年間、北京に駐在、中国経済、個別企業の調査を担当。それ以来、中国経済、企業に関する情報提供をライフワークとしている。社団法人日本証券アナリスト協会検定会員。
【著書】
・人民元投資入門
・中国株「黄金の10年」
・レッド・センセーション好機到来!

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12日のハンセン指数は3.66%安、パンデミックで売り加速!!

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中国株投資家のみなさん、こんにちは。

12日(木)の香港ハンセン指数は安寄り後、下落しましたが、売りが一巡すると狭いレンジでの値動きとなりました。

終値は3.66%安の24309.07ポイントとなりました。

20200312A.png

12日(木)の中国企業指数は3.42%安となりました。

先週の下落で200日移動平均線を大きく割り込んで推移しています。

20200312B.png

参考として、2019年以降の主要4指数の値動きを示しておきます。

20200312C.png

先週は、新型ウイルス肺炎が中国本土に限れば沈静化しつつあるので、3月下旬、あるいは4月中にも流行縮小のメドが立ち始めれば、株価は戻り歩調になるだろうと予想しましたが、そうはなりませんでした。

最大の誤算は、この1週間で、世界での感染が大きく加速したことです。

海外では猛烈な勢いで、新型コロナウイルスの感染が拡大しています。

中国メディアの報道(捜狐、3/12/19:00)によれば、海外(中国以外)における11日(水)の累計患者数は4万6722人で前日と比べ5692人増加、死亡者数は1540人で312人増加しました。

これに対して中国は累計患者数は8万981人ですが前日と比べ26人しか増えていません。

死亡者数は3173人ですが、11人しか増えていません。

中国では都市封鎖、人の移動制限といった厳しい対策を続けたことで、感染の拡大を抑え込むことに成功しつつあります。

しかし、中国以外では強烈な勢いで患者数が増えています。

もう少し細かいデータとして、国別に累積患者数とその増加数(カッコ内数字)を示しておきます。

イタリア:12462人(+2179)

イラン:10075人(+1075)

韓国:7869人(+114)

フランス:2370人(+497)

スペイン:2277人(+103)

ドイツ:1966人(0)

日本:1353人(+29)

アメリカ:1329人(+269)

WHOは11日(水)、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大について、パンデミックを宣言しました。

厳しい措置の打ち出せない国にも感染が拡大してしまったということで、数か月で収束に向かうなどということは、もう不可能でしょう。

感染予防の方法として、中国を参考にすることになるのでしょうが、だとすれば、厳しく人の移動を制限することになります。

そうなれば、旅行・ホテル、運輸だけでなく、消費全体に大きな影響が出るでしょう。

総需要の減少は石油にも及びます。

これまで、アメリカのオイルシェル業界は増産を続けることでシェアを拡大、サウジアラビアや、ロシアはこれを快く思っていませんでしたが、需要減少で価格下落見通しが強まったところで、サウジアラビア、ロシアは増産し、アメリカのオイルシェル業者を追い込む戦略を採るようです。

彼らにとっても原油価格の下落はつらいところですが、オイルシェル業者を潰せば、後が楽になります。

困るのはアメリカのオイルシェル業者です。

彼らのコストは高い上に、借入れ、社債発行を通じて、大きなレバレッジをかけて事業拡大を続けてきただけに、財務上、非常に脆いところがあります。

原油価格の下落はオイルシェル業界だけの問題ではなく、社債市場に深刻な影響を与えるでしょう。

金融危機のきっかけになり得るということです。

こんな状態ではアメリカの株は買えません。

今回のNYダウの下落は非常に深刻です。

中国ではようやく新型ウイルス肺炎の感染拡大をコントロールできるようになったのですが、今度は国内ではなく、海外からの感染拡大を警戒しなければなりません。

当面、厳しい移動制限、出入国制限を続けざるを得ません。

海外だけでなく、中国も景気減速への懸念を払しょくできない状況です。

だから、さらに追加の経済対策が必要なのです。

今週の香港市場は欧米市場同様、試練の相場が続きそうです。

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9日の上海総合指数は3.01%安、パンデミックを警戒!!

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中国株投資家のみなさん、こんにちは。

9日(月)の上海総合指数は大きな窓を開けて安寄りしたのですが、その後も終日、売り優勢の展開が続きました。

終値は3.01%安の2943.29ポイントで引けました。

マスク製造、特別高圧電力網、空運、海運などが買われる一方、半導体・部品、PC関連、電子部品、通信サービス、新材料、自動車などが大きく売られました。

A株全体の売買代金は1兆元を超えています。

依然として活発な商いが続いています。

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9日(月)の創業板指数は4.55%安となりました。

支持線として機能していた25日移動平均線を少し割り込んでいます。

売買代金がピークアウトした感じなのが気になります。

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9日(月)の上海50指数は3.24%安となりました。

先週、一旦戻り歩調となったのですが、9日(月)には大きく売られ再び、200日移動平均線を割り込んでいます。

20200309C.png

先週の上海総合指数は戻り歩調となったのですが、9日(月)は大幅安となりました。

寄り付きから、いきなり大きな窓を開けて売られていますが、これは外部環境の悪化が要因です。

6日(金)のNYダウは0.98%安と売られています。

2営業日続けての大幅な下落となったのですが、その背景には新型コロナウイルスの世界的な感染拡大があります。

アメリカでは、カリフォルニア州、ニューヨーク州などで非常事態宣言が出されています。

8日(日)24時時点の世界各国の累計患者数をみると、イタリア、韓国では7000人を超えており、イランでは6000人、日本、フランス、ドイツなどでは1000人を超えています。

アメリカは、患者数こそ576人ですが、死者は22人出ており、日本を大きく超えています。

各国政府は、人がたくさん集まるような活動を自粛したり、外出そのものを制限したりしています。

世界全体でサービス、消費関連が大きなダメージを受けるのは明らかです。

中国の感染者は減る傾向が顕著となってきたのですが、その背後には厳しい人の移動制限があり、それはまだ撤廃される気配はありません。

生産再開について、慎重に行っているので、どうしてもグローバルサプライチェーンの停滞が起きてしまいます。

当然、世界全体で生産・供給も影響を受けることになります。

9日(月)の本土マスコミ報道によれば、国家衛生健康委員会ハイレベル専門家グループの鐘南山グループ長は、「グローバルにみれば流行はこれから広がる段階にあり、少なくとも6月までは流行が続くだろう。中国における新型ウイルス肺炎に対する拡大防止・コントロール政策の重点はウイルスの流出を防ぐことから、流入を防ぐことに変わるだろう」と述べているそうです。

国境を挟んだ人の移動が制限される状態が続くわけで、モノの移動の停滞も続く可能性が高いでしょう。

世界全体で6月まで、消費も、生産も、厳しい状態が続く可能性がありそうです。

そうした懸念が原油先物価格の急落に繋がったり、株式市場、債券市場におけるボラティリティの高まりに繋がったりしています。

世界全体がこういう状態では本土の投資家心理にも影響が出るのは当然です。

9日(月)のセクター別の騰落率をみると、グローバル経済の減速を懸念して、半導体、電子部品などが売られています。

一方、原油先物価格の急落で燃料安の恩恵を受けるとの見通しから航空、海運が買われています。

マスクの消費量が増えるとの見通しからマスクメーカーが急騰しています。

相場は新型ウイルス肺炎をテーマに激しく動いているといった状況で、大商いとなっています。

売り手の方が多いので下げているのですが、買い手も多いという点に注目すべきです。

需要拡大政策の目玉となる新型インフラ設備投資関連に対するアナリストたちの評価は高く、5Gネットワーク設備、インダストリアルインターネット、ビッグデータを保管・処理するデータセンター、AI、特別高圧電力網などの一部が動意づいています。

追加の需要拡大策が期待されるところです。

今週はボラティリティの高い展開となりそうです。

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5日のハンセン指数は2.08%高、大幅なリバウンド!!

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中国株投資家のみなさん、こんにちは。

5日(木)の香港ハンセン指数は高寄り後、大きく上昇、終値は2.08%高の26767.87ポイントで引けました。

日足チャートは大きな陽線を付けました。

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5日(木)の中国企業指数は1.96%高となりました。

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参考として、2019年以降の主要4指数の値動きを示しておきます。

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グローバル機関投資家のリスク許容度の高まりが、5日(木)のハンセン指数の戻りに繋がりました。

アメリカ大統領選民主党候補選びについて、3日のスーパーチューズデーではバイデン氏が獲得代議員数を大きく伸ばし、サンダース氏を上回りました。

事前の予想ではサンダース氏がもっと強いとみられていました。

サンダース氏が大統領になるようなことになれば、社会保障の充実、ITやエネルギー産業に対する規制の強化、富裕層への増税が行われかねません。

株式市場はそのサンダース氏の優位が覆ったことを好感しました。

また、3日の緊急利下げは景気後退懸念を和らげています。

NYダウ指数の動きをみる限りではボラティリティが大きすぎて、それぞれの材料とその動きがちぐはぐな感じとなっていますが、投資家心理に限定して考えれば、これら2つの要因は投資家のリスクテイクを高める働きをするはずです。

中国要因としては、3日に開催された国務院常務会議の結果が5日(木)朝、マスコミを通じて大きく取り上げられ、これが好材料となりました。

会議では、地方政府の財政支援を強化する方針が示されました。これによってインフラ投資が進むといった期待が広がりました。

さらに、中国共産党政治局常務委員会が4日開かれ、新型ウイルス肺炎の感染を予防・コントロールし、経済社会の安定を図るための新たな方針が示されました。

生産再開と需要拡大を上手く組み合わせるとしており、インフラ投資の拡大、中でも、5Gネットワーク、データセンターなど新型インフラ投資の建設を拡大させることが強調されました。

香港市場の主要投資家は、欧米機関投資家であり、個人投資家主体の本土市場と比べ、どうしてもファンダメンタルズへの感度が高くなります。

そうした点で、足元の景気減速や、新型ウイルス肺炎に対する厳しい措置の景気への影響が株価の回復を遅らせています。

また、NYダウとの連動性が高いことも不透明性を高める要因となっています。

諸悪の根源である新型ウイルス肺炎は、中国本土に限れば感染拡大は抑えられています。

このまま、3月下旬、あるいは4月中にも流行縮小のメドが立ち始めれば、株価の戻りはより鮮明になると見ています。

テクニカルにみれば、ハンセン指数には底打ち感が強まっています。

下値は堅いとみています。

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2日の上海総合指数は3.15%高、急反発!!

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中国株投資家のみなさん、こんにちは。

2日(月)の上海総合指数は高寄り後、終日買い優勢の展開が続きました。

終値は3.15%高の2970.93ポイントで引けました。

全面高の展開でした。建材、通信設備、新材料、鉄鋼、証券、環境エンジニアリング、農業サービス、石炭、自動車・部品などが大きく買われました。

終値ベースでは移動平均線の混みあったところまで戻しています。

A株全体の売買代金は9営業日連続で1兆元を超えており、依然として大商いが続いています。

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2日(月)の創業板指数は3.08%高となりました。

25日移動平均線が支持線となっています。

売買代金が減少気味なのが少し気になります。

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2日(月)の上海50指数は3.08%高となりました。

テクニカルにみると、200日移動平均線が緩やかに下降しており、それに対して抵抗線のような形で上値を阻まれているような感じです。

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2月29日(土)に国家統計局、中国物流購買連合会が発表した2月のPMIは衝撃的な結果でした。

製造業は前月と比べ14.3ポイント低い35.7、非製造業は24.5ポイント低い29.6となりました。

いずれも、過去見たことのない衝撃的な値でした。

参考として、製造業PMIを構成する5つの細目指数について、値と前月との差を以下に示しておきます。

生産27.8(▲23.5)

新規受注29.3(▲22.1)

原材料在庫33.9(▲13.2)

就業人員31.8(▲15.7)

サプライヤー配送時間32.1(▲17.8)

ちなみに、PMIは、50以上であれば、前月との比較として景気が拡大していることを示し、下回っていれば縮小していることを示すデータです。

それぞれ説明するまでもありません。

経済活動が半分停止したような状態です。

こんなひどい結果だったのですが、株価指数はご覧の通り急騰です。

投資家はどう考えたのでしょうか。

まず、酷い結果であることは数字など見なくてもわかっています。

誰もが興味のあるのは今後どうなるのかという点です。

今回の結果が悪かったのは、新型ウイルス肺炎が蔓延してしまって、実際に多くの労働者が病気で働けなくなったからではありません。

当局が、春節以降の生産開始を遅らせたからであり、住民に厳しい移動制限を科しているからです。

また、ピンポイントではありますが、中国内陸部で有数の工業都市である武漢市を事実上、都市封鎖しているからです。

つまり、当局の規制による影響でこのような結果になったのです。

現在の政策をみると、疫病コントロールに関する産業、エネルギー、交通物流、都市サービス、医療関連、食品などの生活必需品、飼料、卸売・小売などを先に優先させて経営を正常化させています。

残りの産業についても、順次正常化させています。

今回のPMIの基礎データは中旬あたりに記入されたものとみられますが、国家統計局、中国物流購買連合会によれば、2月25日(火)現在、調査対象となる製造業3000社、非製造業4000社の内、大中型企業の再開率は78.9%、大中型製造業に限れば85.6%に達しています。

彼らの予想(計画)では、3月末には、それぞれ90.8%、94.7%に達するそうです。

こうした見通しをもとに、一部の証券系エコノミストなどは、3月の製造業PMIは50を回復するとみるところさえあります。

要するに、悪いのは今だけで、3月以降回復するので大丈夫だといった見方です。

政策面でもう一つ期待されるのはインフラ投資拡大政策です。

2日(月)のセクター別の動きをみると、鉄、セメントといった素材や、5Gの設備投資関連などの急騰が目立ちます。

需給面では、国際的な新型ウイルス肺炎の蔓延、パンデミックへの懸念が、逆に厳しい管理体制を敷いており、間もなく収束向かう可能性が高いとみられる中国への投資を拡大させました。

2月下旬は資金流出が続いた北向き資金(滬港通、深港通を通じた本土市場への資金流入)ですが、2日(月)は合計で41億5200万元の資金流入となりました。

今後の見通しですが、新型ウイルス肺炎の感染が収束に向かいそうだといった見込みが出てこないと思い切って買いにくいところです。

ただ、本土市場には政策面でいろいろな好材料があるので、下値は堅いと見ています。

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