中国株投資家のみなさん、こんにちは。
5日(木)の香港ハンセン指数は高寄り後、大きく上昇、終値は2.08%高の26767.87ポイントで引けました。
日足チャートは大きな陽線を付けました。
5日(木)の中国企業指数は1.96%高となりました。
参考として、2019年以降の主要4指数の値動きを示しておきます。
グローバル機関投資家のリスク許容度の高まりが、5日(木)のハンセン指数の戻りに繋がりました。
アメリカ大統領選民主党候補選びについて、3日のスーパーチューズデーではバイデン氏が獲得代議員数を大きく伸ばし、サンダース氏を上回りました。
事前の予想ではサンダース氏がもっと強いとみられていました。
サンダース氏が大統領になるようなことになれば、社会保障の充実、ITやエネルギー産業に対する規制の強化、富裕層への増税が行われかねません。
株式市場はそのサンダース氏の優位が覆ったことを好感しました。
また、3日の緊急利下げは景気後退懸念を和らげています。
NYダウ指数の動きをみる限りではボラティリティが大きすぎて、それぞれの材料とその動きがちぐはぐな感じとなっていますが、投資家心理に限定して考えれば、これら2つの要因は投資家のリスクテイクを高める働きをするはずです。
中国要因としては、3日に開催された国務院常務会議の結果が5日(木)朝、マスコミを通じて大きく取り上げられ、これが好材料となりました。
会議では、地方政府の財政支援を強化する方針が示されました。これによってインフラ投資が進むといった期待が広がりました。
さらに、中国共産党政治局常務委員会が4日開かれ、新型ウイルス肺炎の感染を予防・コントロールし、経済社会の安定を図るための新たな方針が示されました。
生産再開と需要拡大を上手く組み合わせるとしており、インフラ投資の拡大、中でも、5Gネットワーク、データセンターなど新型インフラ投資の建設を拡大させることが強調されました。
香港市場の主要投資家は、欧米機関投資家であり、個人投資家主体の本土市場と比べ、どうしてもファンダメンタルズへの感度が高くなります。
そうした点で、足元の景気減速や、新型ウイルス肺炎に対する厳しい措置の景気への影響が株価の回復を遅らせています。
また、NYダウとの連動性が高いことも不透明性を高める要因となっています。
諸悪の根源である新型ウイルス肺炎は、中国本土に限れば感染拡大は抑えられています。
このまま、3月下旬、あるいは4月中にも流行縮小のメドが立ち始めれば、株価の戻りはより鮮明になると見ています。
テクニカルにみれば、ハンセン指数には底打ち感が強まっています。
下値は堅いとみています。