中国株投資家のみなさん、こんにちは。
23日(木)の香港ハンセン指数は安寄り後、売りに押される展開となりました。大引けにかけてやや戻したものの、1.52%安の27909.12ポイントで引けました。
23日(木)の中国企業指数は1.99%安となりました。
参考として、2019年以降の主要4指数の値動きを示しておきます。
香港ハンセン指数は21日(火)に急落、22日(水)は少し戻したのですが、23日(木)は再び大きく売られるといった展開となりました。
湖北省武漢市の海鮮市場が発生源(ただし、海鮮ではなく野生動物)とみられる新型コロナウイルスの感染拡大が証券市場にも影響し始めています。
騒ぎ自体は年末の時点からインターネットを中心に拡散していましたが、市場への影響は目立ちませんでした。
しかし、20日(月)夜、国家衛生健康委員会専門家グループの鐘南山グループ長が人から人への感染があったと発言、これがサプライズとなり、事態の重大さが初めて市場で意識されました。
それでも22日(水)は、本土、香港市場ともに一旦、戻しています。
市場への影響は小さいだろうといった見方がまだ、支配的でした。
しかし、武漢市は23日(木)になって突如、「現地時間10時から、武漢市の公共バス、地下鉄、船舶、長距離旅客交通の運行をすべてストップする」と発表しました。
「特別な理由がない限り、市民は武漢から離れてはならず、空港、駅、武漢から他地域に繋がるすべての道路を閉鎖する」という厳しい内容でした。
さすがに、これは緊急事態です。
本土市場では、創業板指数などは前場の早い時点では前日終値比でプラスとなる局面もあったのですが、その後は大きく売られています。
香港市場では、後場に入り総崩れとなった本土市場の影響もあって全面安となりました。
本土では24日(金)から30日(木)までの期間、春節休暇となります。
まだ少ないとはいえ、ほぼ全土で患者が発生しているだけに、帰省を自粛する動きが強まるでしょう。
春節は1年でもっとも消費市場が活気づく時期なだけに、景気への影響は無視できません。
今回の武漢市の決断は早めの対応であり、これによって、感染拡大は抑えられるのでしょうか。
投資家が恐れるのは、発表されている以上に、ウイルスの感染力、毒性は強いのではないか、だから、武漢市はやむなく人の移動を制限したのではないかということです。
潜伏期間は7日程度、春節休暇も7日間です。
ここを乗り切れば、消費活性化策への期待もあり、株価は戻るだろうと予想しています。
SARSの際も、株価への影響は大きくありませんでした。
この一週間が正念場です。
(香港市場は24日(金)も半日立ち合いですが、相場が立ちます。休場となるのは27日(月)、28日(火)の2日間です)