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田代尚機(たしろ・なおき)

中国株アナリスト
1958年生まれ。愛知県出身。大和総研、内藤証券、リード・リサーチ・アンド・プロダクツ(株)を経て独立、TS・チャイナ・リサーチ(株)を設立。現在は生活の拠点を中国に移し、日本と中国を行き来しながらフリーランスとして活動中。マスコミ、金融機関や、個人投資家向けに情報提供を行っている。大和総研勤務時代に1994年から9年間、北京に駐在、中国経済、個別企業の調査を担当。それ以来、中国経済、企業に関する情報提供をライフワークとしている。社団法人日本証券アナリスト協会検定会員。
【著書】
・人民元投資入門
・中国株「黄金の10年」
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11日のハンセン指数は0.81%高、上値の重い展開!!

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中国株投資家のみなさん、こんにちは。

11日(木)の香港ハンセン指数は高寄り後、一旦上昇したのですが上値が重く、後場に入ると売りに押される展開となりました。

終値は0.81%高の28431.80ポイントで引けました。

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11日(木)の中国企業指数は0.77%高となりました。

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参考として、2019年以降の主要4指数の値動きを示しておきます。

20190711C.png

NYダウ指数は7月に入り、過去最高値近辺での値動きが続いています。

10日(水)も、場中で一旦、過去最高値を更新しています。

FRBのパウエル議長は10日(水)の議会証言において、「金融緩和政策の必要性がある」といった趣旨の発言をしました。

そのため、7月末に行われるFOMCでは利下げが発表されるといった見方が強まりました。

欧米機関投資家がリスクオン姿勢を強めていることや、ドルとのペッグ制を敷いている香港では、金融政策の自由度が低く、アメリカが金融緩和をすれば、香港市場においても資金流動性が高まることなどから、株価にはポジティブな影響があるはずです。

ただ、ファンダメンタルズ面で影響を受けやすい中国の株式市場が景気減速懸念で下げています。

そのため、ハンセン指数の動きも鈍くなっているとみています。

15日(月)には4-6月期の実質経済成長率が発表される予定です。

8日(月)のブログでも触れましたが、エコノミストたちの予想では、大半が1-3月期よりも12ポイント低い水準を予想しています。

国務院のマクロコントロールの姿勢は依然として保守的なままです。

本土の景気動向がどうなるのか、当局の政策スタンスがそれによって変わるのかどうかといった点を見極めたいところです。

本土市場では、科創板の取引開始が迫っています。

7月下旬から8月上旬にかけて25社が上場する見込みで、需給悪化が懸念されています。

第一陣の上場がひと段落すればあく抜けするとみていますが、それまで本土市場は上値の重い展開が続きそうです。

香港ハンセン指数も本土の神経質な相場に左右されやすい状態が続くと予想しています。

 

 

 

 

 

 

 

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8日の上海総合指数は2.58%安、上値の重さから売られる!!

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中国株投資家のみなさん、こんにちは。

8日(月)の上海総合指数は安寄り後、売りに押される展開となりました。ただ、後場に入ると売りは止まり、狭いレンジでの揉み合いとなりました。

終値は2.58%安、2933.36ポイントで引けています。

セクター別では、養鶏、豚肉、トウモロコシ生産など一部の農業関連が買われました。一方、通信設備、通信、自動車、PC、非鉄金属、電気設備、新材料などが売られました。

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8日(月)の創業板指数は2.65%安となりました。

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8日(月)の上海50指数は2.17%安となりました。

3指数の中では最も低い下落率となっていますが、日足チャートでみても、3指数の中では相対的に強い動きとなっています。

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上海総合指数は71日(月)、週末に行われた米中首脳会談がポジティブサプライズとなったことから大きく上昇したのですがその後、上値を追う投資家は多くはありませんでした。

3000億ドル相当の中国からの輸入品に対する追加関税がかけられないことになったとはいえ、5月には、2000億ドル相当の中国からの輸入品に対する追加関税率が10%から25%に引き上げられています。

中国側も600億ドル相当の輸入品に対して61日より、510%の追加関税率を525%に引き上げています。

華為技術に対するアメリカ製品の禁輸が解かれることになったのですが、現状では一部が解かれたに過ぎません。

つまり、トランプ大統領は5月に対中制裁を強化したのですが、米中首脳会議を通じて、その強化された部分がすべて元に戻ったわけではないのです。

上海総合指数は先週、上値が重かったのですが、冷静に考えてみれば、当然と言えなくもありません。

先週末のNYダウ指数は0.2%ほど下げています。

非農業部門雇用者数の増加は224000人に達し、市場予想である16万人を上回りました。

雇用情勢の良さはアメリカ経済の堅調さを示しています。

これではFOMCは利下げを行う理由に窮してしまいます。

下げ幅は小さいのですが、その背後には市場に対して影響の大きい話が潜んでいました。

グローバル投資家のリスク許容度がやや小さくなったことで、A株市場から資金が流出することになりました。

滬港通、深港通を通した海外からの資金移動は333000万元の流出となり、流出額は523日以来の規模となりました。

8日における上海市場の売買代金は2056億元であり、深センとの合計では、4682億元に達しています。

海外投資家の資金流出規模と比べれば、非常に大きな額ではあります。

とはいえ、海外投資家の投資マインドに国内機関投資家のマインドは影響を受けやすいことを考え合わせれば、その影響は大きかったと言えそうです。

上値が重い以上、ちょっとした悪材料によって、市場は結構大きな調整を受けたといった感じもします。

投資家は足元の中国経済の動きに注目しています。

15日(月)には4-6月期の実質経済成長率が発表される予定で、エコノミストたちの予想をみると、1-3月期よりも12ポイント低い6.3%、6.2%あたりに集中しています。

景気減速が予想よりも大きければ、もちろんそれは売り材料となるのですが、それに対して政府がどのように対応するかが重要なポイントとなるでしょう。

直近の政策スタンスを予想する上で、幹部の発言は重要なヒントとなるのですが、李克強首相は72日(火)、大連で開催された2019年夏季ダボス会議開幕式で講演を行っています。

その内容をみると、アメリカに対しては改革開放を積極的に進めるとアピールする一方で、国内経済運営方針は、短期的な景気対策よりも、長期的な経済発展の質を高めることを重視しています。

これまでと同様、ある程度の景気減速を許容しても、バブルの発生、拡大を厳しく抑制しようとしているようにも読み取れます。

政府政策に対する過度の期待は禁物だと考えています。

 

 

 

 

 

 

 

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4日のハンセン指数は0.21%安、上値の重い展開!!

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中国株投資家のみなさん、こんにちは。

4日(木)の香港ハンセン指数は高寄り後、場中で58日以来の高値を更新したものの、売買代金は膨らみません。

前引け前には前日比マイナスに転じると、その後は狭いレンジでの売り買いが続き、終値は0.21%安の28795.77ポイントで引けました。

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4日(木)の中国企業指数は0.08%安となりました。

日足チャートを見る限り、香港ハンセン指数と比べ戻りが弱く、75日移動平均線に上値を抑えられています。

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参考として、2019年以降の主要4指数の値動きを示しておきます。

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米中首脳会談の結果を受けて、香港ハンセン指数は2日(月)大きく上昇しましたが、その後は高値圏での横ばいといった動きです。

3000億ドル相当の中国からの輸入品に対する追加関税の実施を見送ったこと、華為技術への禁輸を緩和したことなどがサプライズとなったわけですが、同時に、すべての件がトランプ大統領によってはじめられたことであるのと同時に、すべての件をトランプ大統領が決めているのだということが改めて明らかになりました。

トランプ大統領の行動がストレートに株価に影響することも、改めて思い知らされた感があります。

トランプ大統領が次期大統領選のことで頭がいっぱいだということはよくわかるのですが、では再選されたとして何がしたいのでしょうか。

カネ、地位、名誉の中で、これまで持ってなかった地位や名誉を手に入れたいだけなのでしょうか。

そのためにアメリカの保守白人層たちの最大公約数的な要求を満たそうとしているだけなのでしょうか。

政治的なイデオロギーのようなものを持ってないことはよくわかるのですが、ひょっとして我々が知らないだけで、保守白人層以外にも強力な支持者がいて、そうした支持者の持つ政治的なイデオロギーを実行しようとしているのでしょうか。

トランプ大統領の今後の行動が読み切れないので、米中貿易問題についても、これで緩和に向けて一本道で進んでいくのか、それともまたどんでん返しがあるのか、簡単には予想ができません。

そうした不透明感が、中国株に対して、今一つ完全な強気に転換できない理由となっているのではないかと思います。

一方、NYダウ指数は3日(水)、史上最高値を更新して引けています。

景気減速懸念が高まる中、金融緩和期待が強まることで、多くの投資家が強気に傾いています。

アナリストや業界関係者たちは、これまでにいろいろな教育を施されており、株式市場はおおよそ合理的であり、ファンダメンタルズや、資金流動性の強弱などによって影響を受ける需給で決定されるのだと信じています。

少なくとも、大統領を含め、特定の人物が株価の先行きをコントロールできるなどということを信じていません。

しかし、トランプ大統領は型破りな人物です。強烈な指導力(?)で株価に影響を及ぼす要因に関与し、株価さえ動かすことができるのではなかろうかと考える市場参加者は増えているように思います。

自然科学のような合理的な市場メカニズムなどがあると考えるのは幻想で、実際のマーケットは参加者がどう考えるかがすべてだと考えています。

トランプ大統領なら再選されるまで株価が上昇トレンドを形成させるような政策を出し続けるのではないかといった期待がアメリカ市場の現在のムードを形成しているように思います。

トランプ大統領の後押しによりアメリカ市場で資金流動性が高まるということは、世界全体で資金流動性が高まることに繋がります。

それが行き過ぎてバブルに向かう可能性すらあるでしょう。

"経済面で対中関係を悪化させることはアメリカの景気に大きな影響がある"ということがはっきりとわかってきた以上、トランプ大統領が今後行い得る対中強硬策は限られます。

中国株がこの先、景気悪化懸念で売られることがあれば、そこは絶好の買い場となるでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

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1日の上海総合指数は2.22%高、米中首脳会談がポジティブサプライズ!!

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中国株投資家のみなさん、こんにちは。

1日(月)の上海総合指数は高寄り後、終日買い優勢の展開となりました。日足チャートは小さな陽線に留まってはいますが、75日移動平均線を超えてきています。

終値は2.22%高、3044.90ポイントで引けています。

セクター別では、電子部品、半導体・部品、通信設備、通信サービスなどが大きく買われています。

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1日(月)の創業板指数は3.75%高となりました。

こちらの日足チャートは小さな下髭が出ていますが、比較的大きな陽線が立っています。

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1日(月)の上海50指数は2.47%高となりました。

3指数の中では最も強い動きとなっており、422日に記録した今年の場中高値を目指す展開となってきました。

20190701C.png

この日の上昇要因は言うまでもありません。

29日に行われた米中首脳会談がポジティブサプライズとなったことが最大の要因です。

アメリカは中国の輸出品について、新たな関税をかけることはなくなりました。

また、両国の経済貿易代表団による協議が再開されることになりました。

ここまではある程度、予想されたことですが、トランプ大統領はG20大阪サミットの閉幕後の記者会見で、「大量の米国製品がファーウェイのさまざまな製品に使われており、取引を続けてもかまわないと思っている」と述べています。

その後、汎用品輸出のみ容認するといった政府高官からの発言があったようですが、大統領が禁輸緩和を口に出した以上は、ほぼなし崩し的に輸出が行われる可能性が高いでしょう。

こちらの話は大きなサプライズとなりました。

それはこの日の上昇セクターにしっかりと表れています。

今回の米中首脳会談の最大のポイントは、すべてのことをトランプ大統領が決めているということが改めてはっきりしたということです。

特に驚いたのは、ツイッターで呟いただけで、事務方の調整を飛び越えて、金正恩総書記と首脳会談をセッティングしてしまったという点です。

米中貿易戦争についても、対中強硬派が牛耳る通商代表部が中国に対して厳しく対峙しているのに対して、米中首脳会談一つですべてを振り出しに戻すようなことをしています。

中国側がアメリカに何か大きな譲歩をしたかと言えばそういうことはありませんでした。

ただ、国家発展改革委員会は630日、「外商投資奨励産業目録(2019年版)」、「自由貿易試験区外商投資アクセス特別管理措置(ネガティブリスト)(2019年版)」、「外商投資アクセス特別管理措置(ネガティブリスト)(2019年版)」を発表しています。

国家が奨励する投資領域が製造業を中心に広げられました。外商投資に関するネガティブリストは48件から40件に減少しています。

こうした対外開放政策をトランプ大統領が評価したということなのでしょうが、もしこれを、通商代表部を通して評価していたら、決してこのような結果にはならなかったと思います。

結局、トランプ大統領は、表面的には中国に強く出ているというポーズを、対中強硬派を通じて取りながらも、最終的には景気や株価を考慮して、対中関係を良好に保つといったバランスを取っているように見えます。

トランプ大統領が自分の再選のために政治を行っており、それが上手く機能しているとみるならば、米中貿易戦争は形の上では冷戦状態が続いたとしても、実質的な影響は大したことはないとみるべきでしょう。

米中経済は既に分離できないほどしっかりと結びついてしまっています。

そうした現実がある限り、米中貿易戦争はシナリオのあるプロレスと同じです。

 

 

 

 

 

 

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