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田代尚機(たしろ・なおき)

中国株アナリスト
1958年生まれ。愛知県出身。大和総研、内藤証券、リード・リサーチ・アンド・プロダクツ(株)を経て独立、TS・チャイナ・リサーチ(株)を設立。現在は生活の拠点を中国に移し、日本と中国を行き来しながらフリーランスとして活動中。マスコミ、金融機関や、個人投資家向けに情報提供を行っている。大和総研勤務時代に1994年から9年間、北京に駐在、中国経済、個別企業の調査を担当。それ以来、中国経済、企業に関する情報提供をライフワークとしている。社団法人日本証券アナリスト協会検定会員。
【著書】
・人民元投資入門
・中国株「黄金の10年」
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11日のハンセン指数は0.97%高、自律反発、本土株につれ高!!

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中国株投資家のみなさん、こんにちは。

11日(月)の香港ハンセン指数は僅かに高寄り後、売買代金が増えない中、本土株につれ高する形で上昇しました。

終値は25日移動平均線まで戻し、0.97%高の28503.30ポイントで引けています。

8日(金)に1.91%下落した後なので、半値戻しといったところです。

20190311A.png

11日(月)の中国企業指数は1.08%高となりました。

香港ハンセン指数と同様、25日移動平均線あたりまで戻しています。

20190311B.png

参考として、2018年以降の主要4指数の値動きを示しておきます。

20190311C.png

上海総合指数の動きをみると、8日(金)に4.40%下落、11日(月)に1.92%上昇といった荒っぽい動きとなっていますが、8日(金)の本土市場暴落が、香港市場にもそのまま影響しており、11日(月)の戻りも同じことだとみています。

8日(金)寄り付き前の段階で、中信証券は中国人民保険(601319)の売りレポートを発表しました。

また、華泰証券は中信建投(601066)の売りレポートを発表、いずれも寄り付きからストップ安水準となり、市場関係者の注目を集めました。

大手証券会社がわざわざ売りのレポートを、しかも、一方は同業者の売りを勧めるのはやはり異常な感じがします。

全人代の真っただ中で、当局は株式相場の安定にいつも以上に腐心しています。

当局が、大手証券会社を使って、金融機関向けに売りのレポートを出させたか、あるいは大手証券が忖度したのか、そんな感じのする突飛な出来事でした。

8日(金)には、貿易統計が発表されました。

2月の輸出(ドルベース)は20.7%減、輸入は5.2%減といずれも市場予想を大きく下回る結果となりました。

日本の報道では、この影響で株価が下がったといった説明もみられますが、本土市場では月次統計に反応することはほとんどありません。

本土の市場関係者たちのコメントを見ても、この点を下落の理由に挙げる見方は見当たりません。

9日(土)には2月のCPIPPIが発表されました。それぞれ1.5%上昇、0.1%上昇で、市場予想とほぼ変わりませんでした。

また、11日(月)に発表された2月の金融統計では、M28.0%増、人民元新規貸出増加額は8858億元、社会融資総量は7030億元で、いずれも市場予想を下回っています。

こうした経済統計の結果を受けた11日(月)の相場でしたが、先ほど示したように、悪材料とはなっていません。

信用買い残高の状況をみると、急落した8日(金)の残高は8550億元で前日と比べ55億元増えています。5営業日連続の増加となっています。

一方、滬港通、深港通を通じた外国人の買いについては、11日(月)のデータまでありますが、4営業日連続で資金流出となっています。

ここで創業板指数の動きを示しておくと8日(金)、2.24%下落しましたが、11日(月)は4.43%上昇し、直近の高値を更新しています。

足元の相場は、外国人、機関投資家が金融株を売る一方、個人投資家は下がったところを、小型材料株を中心に押し目買いに入っているといったところでしょう。

これは本土市場の状況ですが、香港市場はこれに連れ安、つれ高する形で相場形成がなされています。

香港市場はしばらくの間、不安定な本土市場に翻弄される相場が続きそうです。

 

 

 

 

 

 

 

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7日の上海総合指数は0.14%高、売り買い交錯!!

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中国株投資家のみなさん、こんにちは。

7日(木)の上海総合指数は安寄り後、売り買い交錯となりました。終値は0.14%高の3106.42ポイントで引けました。

セクター別では、証券、公共交通、PC関連、非鉄金属、通信サービス、港湾水運、メディアなどが買われました。

一方、空港空運などが売られました。

出来高はA株全体で11666億元、大商いとなった前日と比べても5%増えています。

20190307A.png

7日(木)の創業板指数は0.48%安となりました。

下げてはいますが、売買代金は多く、強い相場が続いています。

20190307B.png

7日(木)の上海50指数は1.78%安となりました。

4日(月)に高値を付けた後、上値が重くなっています。

20190307C.png

上海、深センA株のうち、取引のあったのは3571銘柄です。

この内、227銘柄がストップ高、上昇した銘柄が2488銘柄、ストップ安は1銘柄でした。

時価総額の大きな銘柄が軟調であったため、指数の動きは悪いのですが、上がっている銘柄、ストップ高銘柄は多く、大商いです。

全体を見れば地合いは悪くありません。

ただ、超大型株には一旦、押し目がありそうな感じもします。

滬港通、深港通を使って香港市場から本土市場に向かう資金については、7日(木)には両市場合わせて▲349200万元の流出となりました。

6日(水)も▲21400万元の流出となっており、流出金額でいうと、昨年126日以来の流出額となっています。

外国人は一旦、利食いに入った感じです。

一方、国内の信用取引残高は前日のデータしかありませんが、6日(水)現在、8333億元となっており、3営業日連続で増加、昨年918日の水準まで回復しています。

本土のリスク資金は依然として積極的に買いに入っているようです。

35日(火)に始まった全人代ですが、株価、売買代金の動きだけからみれば、本土の投資家はポジティブサプライズと捉えたようです。

今年の政府活動方針などを示した政府活動報告をみると、実質経済成長率の目標がこれまでの6.5%程度から66.5%へと切り下げられています。

しかし、これは事前の予想通りです。

財政政策、金融政策については、前年よりも景気に配慮した内容となっています。

本土市場は伝統的に、景気や企業のファンダメンタルズの改善よりも、金融政策の緩和に強く反応するようなところがあります。

「資金があれば株を買う。銘柄は後から決める」といったメカニズムです。

金融政策の部分を直訳すると以下の通りです。

「穏健な貨幣政策は適度に緩める必要がある。経済成長が合理的な成長範囲を保てるように、広義の貨幣量であるM2、社会融資規模の増加速度は名目GDPの成長速度に匹敵させる必要がある。実際の政策執行においては、貨幣供給の全体のバルブをしっかりと握り、大量の水を流し込むようなことはせず、流動性の合理的な余裕を保ち、実体経済、特に民営企業、零細企業の"融資が難しく、コストが高い"といった問題を有効に緩和し、金融リスクを防止し、解消する。金利の市場化改革を深く進め、実質金利水準を低下させる。為替決定メカニズムを改善し、人民元が合理的な均衡水準上で基本的に安定を保つようにする」などとしています。

この内、最初のあたり、最後のあたりがサプライズとなりました。

全体の相場を総括すると、外国人、機関投資家がやや様子見となりつつある中で、個人投資家の投機意欲が強まっているといった状況です。

信用制度の枠を超え、ノンバンクなどから資金を借りて株取引を行う「場外配資」が既に問題となっていますが、当局がこれを早い段階からしっかりと管理できるかどうかが、"今後の相場が急騰、急落して終わるか、長く緩やかな上昇相場が保てるか"を予想する上で重要です。

管理できなければ、201411月から20156月にかけての急騰とその後の急落の再現となってしまいます。

そんなことはさせないつもりなのでしょうが、前回もその前のバブルの時もそうでしたが、違反行為を禁止しても資金流入は、簡単には止まりませんでした。

ただし、当局の管理がどうであっても、これまでの経験から判断して、この先、半年程度は強気で大丈夫だと考えています。

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4日のハンセン指数は0.51%高、後場から利益確定売りに押される!!

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中国株投資家のみなさん、こんにちは。

4日(月)の香港ハンセン指数は僅かに安寄り後、しばらく売り買い交錯が続いたのですが前引けにかけて上昇、後場寄り直後には一時、先週末終値比で1.49%高まで買われたのですが、その後は利益確定売りに押されました。

終値は0.51%高の28959.59ポイントで引けています。

この一週間は高値圏での売り買い交錯といった状態が続いています。

20190304A.png

4日(月)の中国企業指数は0.60%高となりました。

先週押し目を付けた後、先週末、4日(月)と戻していますが、上値は重い状態です。

20190304B.png

参考として、2018年以降の主要4指数の値動きを示しておきます。

20190304C.png

33日(日)午後から、中国人民政治協商会議が始まりました。

これは、中国共産党幹部に加え、各分野の専門家、学者など、各界の代表が集まり、重要な問題を協議し、意見・提言を行う会議で、13日午前まで続きます。

35日(火)からは、全国人民代表大会が開催されます。

5日(火)午前には、李克強首相による政府活動報告が行われ、2019年の政治経済運営方針案が示されます。

その後、財政部、国家発展改革委員会などの発表があり、政府活動報告やそれらの内容に関する意見・提言、修正が行われ、最終日にはその修正案が採決されるといった流れとなっています。

会議の終了は15日(金)となる見込みです。

中国は政治の季節を迎えています。

政府活動方針を巡って、各地方政府、各国家機関の幹部が分科会に分かれ、審議することになりますが、マスコミはこの過程で、幹部たちの発言を頻繁に報道することになり、それが材料視されやすいということです。

政府としてはこの時期に株価が大きく下落するようでは、世論が活動方針を否定しているといった印象を与えてしまうので、当局が株価を刺激しないように証券会社などに通知しているといったようなことをいう人もいますが、過去の株価の動きを見る限り、この期間、いつも株価が上がっているとは限りません。

あまり両会を意識しすぎない方が良いように思います。

最大の買い材料となっている米中貿易戦争の緩和については、3日のウォールストリートジャーナルが「米中両政府が貿易協議で追加関税の引き下げを議論している」と報じています。

3月中旬以降に実現するとみられる米中首脳会談において、貿易協議は一気に合意に達する可能性も出てきました。

こうした好材料があるため、今年に入ってからの急騰によって蓄積した利益確定売りの圧力があるにもかかわらず、ハンセン指数は下落せず、売買代金は高水準で推移しています。

投資家は、5日(火)午前に行われる政府活動報告の中で、具体的な経済目標、景気対策などに注目しています。

午前中に市場がそれに反応すれば、ハンセン指数は日柄調整を抜けてそのまま上昇トレンドを回復しそうです。

 

 

 

 

 

 

 

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