中国株投資家のみなさん、こんにちは。
28日(月)の香港ハンセン指数は高寄り後、上値を試す動きとなったのですが上値は重く、その後、利益確定売りに押されました。後場には一時、先週末比マイナスまで売られたのですが、それ以上売り込む投資家は少なく、大引けにはやや戻し、0.03%高の27576.96ポイントで引けました。
1月4日の急騰を契機に、上昇トレンドが出ているのですが、9月下旬の高値に迫っています。また、200日移動平均線が目前に迫っています。また、春節休場が来週に迫っているので、一旦、利益確定売りを出しておこうと思った投資家が多かったのでしょう。
28日(月)の中国企業指数は0.08%高となりました。
ハンセン指数と同様、200日移動平均線が意識される水準に来ています。
参考として、2018年以降の主要4指数の値動きを示しておきます。上海総合指数、TOPIXが上値の重い展開となっているのに対して、香港は相対的には強い動きとなっています。
春節休場が来週に迫っています。
本土では2月4日(月)から8日(金)までの5営業日が休場となります。
香港では4日(月)は半日立ち合い、5日(火)から7日(木)まで3日間休場となります。
長い休みを前にして、投資家は中々思い切ったポジションが取りにくい状況です。
ただ、今週はいくつかポイントとなるイベントがあり、その結果次第では大きく動く可能性もありそうです。
アメリカはカナダに対して華為技術の孟晩舟副会長の身柄引き渡しを正式に求めています。
アメリカとカナダの間で交わした協議によれば、孟晩舟副会長が拘束された12月1日から60日以内に引き渡しをしなければ、無罪釈放となります。
1月30日(水)がその日となるので、カナダ側の対応が注目されます。
先日行われたダボス世界経済フォーラムに出席した中国銀行の朱民副総裁はメディアの取材を受けて次のように発言しています。
「世界最大の通信設備サプライヤーである華為技術に対して国際市場が厳しい審査体制を敷くのであれば、中国はシリコンバレーへの投資をすべて削減するかもしれない」
「アメリカ資本にばかり目が向くかもしれないが、中国資本による投資も同じように目覚ましい。事件が発生すれば、中国からのシリコンバレーへの資金流入は停止し、さらにアメリカが中国に投資することはできなくなるだろう・・・」
1月30日(水)、31日(木)には劉鶴副首相が渡米、貿易協議が行われる予定です。
今回の引き渡しの件は、アメリカ側の交渉を有利に導こうとする策略の一つだろうと思います。
もし、身柄引き渡しがあったとすれば、協議は決裂するでしょうから、米中関係は決定的に悪化し、世界の株式市場は大きな影響を受けることになるでしょう。
今週は、そうしたリスクがあるということは気に留めておいた方が良いでしょう。