中国株投資家のみなさん、こんにちは。
17日(木)の上海総合指数は高寄り後、売り買い交錯となりましたが、大引けにかけては売りに押され、0.42%安の2559.64ポイントで引けました。
セクター別では、石炭、石油などが買われました。
一方、公共交通、物流、半導体・部品、電子部品、通信設備、通信、国防軍事などが売られました。
4日(金)に大きく戻した後、緩やかにリバウンドしています。
75日移動平均線が上値抵抗といった感じです。
17日(木)の創業板指数は1.25%安となりました。
4日(金)、7日(月)と2日間戻したものの、その後は上値の重い状態が続いています。
緩やかに下落する25日移動平均線に上値を押される形となっています。
17日(木)の上海50指数は0.41%安となりました。
相対的には順調な戻り相場となっていますが、現状では75日移動平均線の下で推移しています。
上海総合指数は、1月4日(金)に李克強首相による景気対策の実施を示唆する発言で上昇に転じると、預金準備率の引き下げ、幹部による相次ぐ政策に関する発言などが買い材料となり、緩やかな上昇トレンドを形成しています。
たとえば16日(水)のマスコミ報道では、国有資産監督管理委員会が混合所有制改革の重点領域を拡大、国有資本投資運営会社の改組成立について第一陣を発表するなど、国有企業改革の今後の重点に関する発表がありました。
また、地方政府の両会(全人代、政治協商会議)では、民営経済の発展を重視、5G産業発展を推進するといった内容が多いといった記事もみられました。
17日(木)のマスコミ報道では、李克強首相は、「今年の経済は下押し圧力が強まり、一部の方面に関する自信の不足が市場の期待に影響を与えている。こうした状況を高度に重視しなければならず、困難なチャレンジに十分な準備をしなければならない。公共サービス、情報インフラ設備などを含め、インフラ設備に関する有効な投資を合理的に増やす。インフラ設備投資を拡大し、市場の活力を引き出し、経済の下押し圧力の重要な支えとしなければならない」と発言しています。
李克強首相が指摘しているように、景気の下押し圧力は高まっています。
前々回のブログでは、12月の物価について、前回のブログでは12月の貿易について触れましたが、先月末に発表された12月のPMIを合わせ、いずれの結果も、市場予想を大きく下振れしています。
株式市場は景気の悪化、それから起こる流動性の不足、投資家心理の悪化などが下押し圧力となり、それを政策情報が支えるといった構図になっています。
もう一つ影響を与える要件として米中貿易戦争の行方があります。
現状では緩和の方向に進んでいることから、相場にはどちらかといえばプラスの効果がありますが、今後、この問題が市場のかく乱要因となるかもしれません。
本土市場はこれから3月上旬に予定されている両会まで、こうした状態が続きそうです。