中国株投資家のみなさん、こんにちは。
6日(木)の上海総合指数は安寄り後、出来高が膨らまない中で下落、後場からは狭いレンジでの膠着相場となりました。
終値は1.68%安で2605.18ポイントとなりました。
全面安の展開でした。通信設備、電子部品、空港・空運、通信サービス、薬品、証券などが大きく売られました。
米中首脳会談の結果を受けて3日(月)、急騰したのですが、5日(火)には75日移動平均線に跳ね返されており、6日(木)には5日、25日移動平均線を割り込んで下げています。
6日(木)の創業板指数は2.61%安となりました。
5日(水)の段階では、上向きの5日移動平均線が25日移動平均線を突き破るゴールデンクロス寸前まで来ていたのですが、6日(木)は急落、終値はそれらすべての移動平均線を下回って引けています。
6日(木)の上海50指数は1.91%安となりました。
3日に急騰したのですが、この日の下げで終値では5日移動平均線を下回っています。
この日朝の中央テレビ局はカナダメディアによる報道を伝える形で、「カナダ当局は現地時間12月1日、バンクーバーで華為技術の会長の娘である孟晩舟CFOを逮捕した」と伝えています。
しかも、「これはアメリカの要請に基づいた逮捕であり、アメリカに彼女の身柄を引き渡そうとしている。彼女はアメリカのイランに対する制裁禁止措置に違反したからだ」と説明しています。
これに対して華為技術は、「情報が非常に少なく、彼女がどのような不当な行為をしたのかわからない。同社は、カナダ、アメリカの法体系が最終的に公正な結果を出すものと信じている。同社は、国連、アメリカ、EUの適切な輸出管理規制や制裁、法律、法規を含め、あらゆる国の法律、法規を遵守している」などとコメントしています。
カナダの中国大使館は、「これは極めて酷い人権侵犯行為であり、中国は断固として反対し、強烈な抗議を表明する」と発表しています。
中国はアメリカ、カナダ両国に対して厳正な交渉を行っており、間違いを正し、彼女の身柄の拘束を解くよう要求しています。
市場が心配しているのはZTEの二の舞です。
ZTEは4月、アメリカからの製品輸入がストップすることになり、生産できなくなるということが起きています。
最終的には罰金を上乗せして、7月にはアメリカからの製品輸入を回復させていますが、1-9月期業績は生産ストップと罰金で、23.3%減収、72億6000万元の赤字となっています。
華為技術の2017年12月期の売上高はZTEの5.5倍あります。
また、スマホの生産台数では4-6月期、7-9月期ともに、アップルを抑えて世界第2位を保っています。
関連するメーカーは内外にたくさんあるので、アメリカを含めグローバルで電子部品セクター全体への影響が心配です。
12月7日に保釈のためのヒアリングが行われるそうです。
その結果次第で、市場は大きな影響を受けることになるでしょう。