中国株投資家のみなさん、こんにちは。
3日(月)の香港ハンセン指数は大きく高寄りした後、高値圏での売り買い交錯となりました。
終値は2.55%高の27182.04ポイントで引けました。
11月の三角持ち合いを上に抜け、75日移動平均線も上に抜けています。
6月中旬以降の下げ相場における上値抵抗線も上に抜けてきました。
3日(月)の中国企業指数は2.45%高となりました。
5日、25日、75日移動平均線の間隔が詰まっていたのですが、そこを大きく上に抜けています。
参考として、今年に入ってからの主要4指数の値動きを示しておきます。この1週間のハンセン指数は、NYダウ指数、TOPIXと同様に強い値動きとなりました。
世界中の投資家が注目した米中首脳会談ですが、成功したと言ってよいでしょう。
多くの本土メディアが2日(日)から3日(月)にかけて、首脳会談の内容からいろいろな分析まで、発信していますが、重要なポイントはおよそ以下の3点です。
1.両国は、米中貿易戦争についてこれ以上悪化させず、お互い新たな追加関税措置をとらない
2.アメリカによる2000億ドル相当の中国からの輸入品に対する追加関税率について、1月1日以降も、これまで宣言してきた25%に引き上げることはせず、10%を維持する
3.双方が緊密に話し合いを行い、それが上手くいけば、今年に入って追加された関税についてはすべて取り消すことが可能である
一方、アメリカのメディアは、追加関税率について、一時的に延期したのであり、1月1日の引き上げは行わないが、90日間話し合いを進めた上で、合意に至らなければ、その時点で関税率を25%に引き上げると報じています。
日本のマスコミはアメリカ寄りの報道が多く、今回の合意は、米中貿易戦争終結への第一歩というよりも、一時的な停戦といったニュアンスで報じているところが多いようです。
この問題について、結論を出すことができるのはトランプ大統領だけです。
トランプ大統領は、ナバロ大統領補佐官や、通商代表部のライトハイザー代表などの対中強固派とムニューシン財務長官やクドロー国家経済会議委員長などの国際派をうまく使い分けていますが、最終的にどちらの意見を聞き入れるつもりなのでしょうか。
トランプ大統領は単純に中国の台頭を懸念するというよりも、自分の支持者が何を求めているのか、次の大統領選挙に勝利を収めるためにはこの問題をどう扱えばよいのかという観点を大事にしているのだと思います。
さらに言えば、トランプ大統領は株価が上昇していることを自分の大きな成果として誇示しています。
米中貿易戦争の激化は株価下落の大きな要因になるのは明らかです。
トランプ大統領は、対中強固派を使い、できる限り中国に圧力をかけつつ、最大限の譲歩を引き出したうえで、最後は国際派を使い、合意に至るといったシナリオを心中に抱いているのではないかと考えています。
米中貿易戦争は長引くかもしれませんが、これ以上悪化することはないと予想しています。
世界の株式市場は年末に向けて、上昇基調になると予想します。