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田代尚機(たしろ・なおき)

中国株アナリスト
1958年生まれ。愛知県出身。大和総研、内藤証券、リード・リサーチ・アンド・プロダクツ(株)を経て独立、TS・チャイナ・リサーチ(株)を設立。現在は生活の拠点を中国に移し、日本と中国を行き来しながらフリーランスとして活動中。マスコミ、金融機関や、個人投資家向けに情報提供を行っている。大和総研勤務時代に1994年から9年間、北京に駐在、中国経済、個別企業の調査を担当。それ以来、中国経済、企業に関する情報提供をライフワークとしている。社団法人日本証券アナリスト協会検定会員。
【著書】
・人民元投資入門
・中国株「黄金の10年」
・レッド・センセーション好機到来!

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27日の上海総合指数は0.61%安、寄り天、安値引け!!

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中国株投資家のみなさん、こんにちは。

27日(木)の上海総合指数は高寄り後、終日売りに押される展開となりました。安値引けで、終値は2483.09ポイント、0.61%下落しています。

1019日に付けた年初来安値をかろうじて保っているといった状態です。

20181227A.png

27日(木)の創業板指数は1.26%安となりました。

この1週間底這い状態が続いていたのですが、27日(木)の下げで底割れ寸前となっています。

ただ、1019日の安値までは、多少余裕があります。

20181227B.png

27日(木)の上海50指数は0.24%安となりました。

この日の下落率は3指数の中で最も小さいのですが、終値ベースでは約2年ぶりの安値を更新しています。

20181227C.png

安値引けですから、何か悪材料があるようにも思うのですが、本土の市場コメントを見る限りでは、それは特に見当たりません。

ロイターは26日(水)、「トランプ大統領は、国内企業に対し、華為技術と中興通訊が製造した通信機器の利用を禁止する大統領令を来年にも発令することを検討している」と報じています。

本当に実施されれば、中国の反発は必至で、何らかの報復措置が取られるかもしれません。

米中貿易摩擦の激化は明らかに下げ材料となるはずです。

しかし、中興通訊のA株(000063)株価は0.20%上昇しています。

該当企業の株価が上昇している以上、この話が原因で市場全体が下げたとは言えそうにありません。

本土市場関係者たちのコメントをみると、28日(金)が今年最後の取引となり、31日(月)、11日(火)と2日間は休場となるため、換金売りが出たといった意見が目立ちます。

A株の場合、T+1なので、受け渡しベースでは27日(木)が今年の最終取引日となります。

休み中の資金需要の影響を受けたということと、外部環境が不透明な中で、一旦キャッシュポジションを高めておきたい投資家が増えたといった見方です。

そうした見方が多い背景には、政策に対する失望があるように思います。

欧米の多くのアナリストたちは、「景気が悪化しているので当局は当然、景気対策を行うはずだ。当局は減税政策、インフラ投資拡大策を行うと言っているではないか・・・」などと主張していますが、これには少し違和感があります。

1219日(水)から21日(金)にかけて、中央経済工作会議が行われました。

景気対策の部分では、「マクロ政策は、景気変動を打ち消すような調整を強化しなければならない。引き続き積極財政政策、金融緩和政策を実施する」としています。

「積極財政政策を更に効率よく行い、減税、政府手続きコストの引き下げを大規模に実施し、地方政府の特別債券発行規模を大幅に引き上げる」などとも記されています。

しかし、1227日(木)の人民日報では、「中央経済工作会議は、経済の持続的で健全な発展と社会の大局での安定に着目しており、供給側構造性改革を深堀し、経済の質の高い発展を推し進めるための政策、重点任務を遂行することなどを明確に示した」などと報じています。

習近平政権の考え方は、「中国経済は完全な市場経済国と比べて、ずっと粘り強い構造になっているんだ。景気が悪くなったからと言って、安易に景気を拡大させる政策を打ち出したりすれば、質の悪い無駄な成長となってしまう。今は徹底的に構造改革を進めるんだ」といったところです。

多くの投資家は当局の景気対策に対しては、少し冷めているので、高寄りしたタイミングでは、売りが出やすいのです。

ただし、当局は経済の安定を重視しているので、株価の急落には敏感に反応するでしょう。

ですから、急落は買いだと思っている投資家は多いはずです。

本土市場はしばらく下値を探る動きとなりそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

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