中国株投資家のみなさん、こんにちは。
8日(木)の上海総合指数は高寄後、前場は積極的な買いが入り上昇したのですが上値が重く、後場に入ると利益確定売りに押され、終値は0.22%安、2635.63ポイントとなりました。
30日(火)から2日(金)に4連騰となった後、5日(月)から8日(木)にかけて、利益確定売りに押されています。
8日(木)の創業板指数は1.20%安となりました。
今週に入ってからは、日柄調整となっていたのですが、上値が重いことから、この日は後場から失望売りが出て、下げ幅が大きくなっています。
一方、8日(木)の上海50指数は0.15%上昇しています。
上げてはいるのですが、こちらも上値の重い展開となりました。
8日(木)場中で発表された10月の輸出(ドルベース、以下同様)は15.6%増で前月と比べ1.2ポイント上昇、市場予想の11.7%増に対しては3.9ポイント上振れしました。
いまのところ、米中貿易戦争の影響は見られません。
一方、輸入は21.4%増で、前月、市場予想である14.5%増と比べ、6.9ポイントも上振れしています。
内需もしっかりしています。
貿易黒字は340億2000万ドルで、前月よりも27億4000万ドル増えています。
貿易黒字の拡大は2か月連続となっていて、この点からもアメリカの追加関税措置は今のところ中国の貿易収支に影響を与えるほどではないと言えそうです。
ちょっと気になるのは、昨年までは、ほとんど過去の修正が行われなかったんですが、今年に入って、輸出、輸入ともに頻繁に修正が行われています。今月も、細かい修正がたくさん入りました。
何のための修正か、説明を聞きたい気がします。
10月の貿易統計の結果は、好材料ではあるのですが、後場の相場をみる限り、市場は反応していません。
いつものことですが、本土市場の経済統計に対する感度はあまり高くありません。
本土の複数のマスコミが、「好材料となる政策が相次いで発表されており、欧米のファンドマネージャーのA株投資に対する関心はここ10年で最も高まっている」と報じています。
「アメリカ株のPERは17倍であるのに対してA株は10倍に満たず、割安感がある。A株のMSCI組み入れ比率は5%から20%に増える見通しであり、中長期的にA株に対する配分は高まるであろう」などと説明しています。
これは当局が市場に伝えたいことでもあり、投資家教育の一環としての報道だと感じます。
ただ、現状では、社会保障基金、保険基金、産業基金といった長期投資家の資金力には金融レバレッジ縮小政策により限りがあります。
彼らの役割は、下げたところで売りを吸収するような形となっているので、本土相場は少しずつ下値を切り上げて上昇すると予想しています。