中国株投資家のみなさん、こんにちは。
20日(月)の上海総合指数は安寄り後、前場は下値を探る動きとなりましたが、下値が堅く、売りが膨らむことはありませんでした。後場に入ると少しずつ買い優勢の状態となり、終値ベースでは0.28%高となりました。
先週は13日(月)に6日間連続で上昇、2015年12月31日以来の高値を記録したのですが、その後は4日続落、17日(金)は25日移動平均線を下回って引けました。20日(月)は安寄り後売られたので、一旦75日移動平均線を割り込んでいるのですが、そこから戻し、5日、25日移動平均線手前まで戻しています。
一方、20日(月)の創業板指数は1.41%上昇しました。17日(金)に大きく崩れ、75日、200日移動平均線を割り込みました。この日も寄付きから売られ、下落トレンド確定かと思われたのですが、それ以上売り込む投資家は多くありませんでした。売り物が減ったことで戻り、終値ベースでは75日、200日移動平均線を超えて引けています。
大型株と小型材料株とでは、相場付きが違います。
大型株、特に上海50指数の採用銘柄となる超大型株に限れば上昇相場が続いていますが、中小型材料株の代表である創業板指数は200日移動平均線を挟んだ値動きとなっています。
ここ数か月における創業板指数の動きを遡って見ると、7月中旬に底打ちした後、9月上旬には上昇、下落相場の分かれ目とされる200日移動平均線を超えてきたのですが、その後の上値は重く、緩やかに下落する200日移動平均線が下値抵抗として機能する中、ここまで推移しています。
各移動平均線が込み合ってきたこともあり、ここを上に抜ければ、テクニカルにしっかりとした上昇トレンドが出そうです。
今週はそうなるのか、それとも再び底値を探る動きとなるのかの重要な分かれ目となりそうです。
10月に開催された共産党大会では長期の経済政策が示されたのですが、「中国の特色ある社会主義は新たな時代に入っており、社会の主な矛盾は、"発展が遅れている"といった点から、"不均衡、不十分"といった点に変化している。中国は、新時代における中国の特色ある社会主義思想を確立し、今世紀中頃までに社会主義現代化強国を建設する」と説明しています。
高成長を目指すよりも、不公正、不公平、不平等を正すことに重点が当てられていることが、今一つ成長株に資金が流入しにくい状態を作り出しています。
一方で、金融市場の安定が重視されていることから、金融、基幹産業などを支える国有系大型企業には国家隊や内外の機関投資家から資金が流入しています。
大型株が支えられている以上、全体相場が崩れる可能性は低いと考えています。