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田代尚機(たしろ・なおき)

中国株アナリスト
1958年生まれ。愛知県出身。大和総研、内藤証券、リード・リサーチ・アンド・プロダクツ(株)を経て独立、TS・チャイナ・リサーチ(株)を設立。現在は生活の拠点を中国に移し、日本と中国を行き来しながらフリーランスとして活動中。マスコミ、金融機関や、個人投資家向けに情報提供を行っている。大和総研勤務時代に1994年から9年間、北京に駐在、中国経済、個別企業の調査を担当。それ以来、中国経済、企業に関する情報提供をライフワークとしている。社団法人日本証券アナリスト協会検定会員。
【著書】
・人民元投資入門
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上海総合指数、3300ポイントに下値支持

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中国株投資家のみなさん、こんにちは。

建設セクターの業績、下期は上期以上に好調

今中間期の決算発表をみると、採掘、鉄鋼、建材、非鉄金属といった供給側改革セクターと共に、インフラ関連投資拡大で恩恵を受けたセクターの業績改善が目立った。

個別銘柄の状況を簡単に紹介しておきたい。

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大型トラック製造ではトップシェアの中国重汽(03808)は73.7%増収、477.1%増益であった。
ドイツのマン社技術を導入した省エネ、低騒音などの品質の高い大型トラックの生産能力が大幅に増えたところに、違法積載車輛取り締まり、環境保護対策が強化されたことで企業淘汰が進み国内シェアがアップ、国内売上高は82.4%増加した。

海外売上比率は12.7%だが、先進国での景気回復が鮮明となったこと、新興国経済が回復に向かったことなどから海外売上高は30.7%増加した。

大型トラック、建機、発電機、農機などのディーゼルエンジン、変速機を製造するウェイチャイ・パワー(02338)は、69.9%増収、147.4%増益であった。
PPPプロジェクトの増加、固定資産投資の加速などにより、大型トラック市場が急回復、売上高は大幅増となった。

ホイールローダ、油圧ショベル、ロードローラー、フォークリフトなどを製造する中国龍工(03339)は、73.3%増収、149.3%増益であった。2016年下期あたりから、インフラ投資の加速、機械設備の更新需要などにより販売が回復。

この中間期では、北部の売上高が107.5%増、西北が80.5%増、華東が69.7%増、華中が57.9%増、東北が28.5%増となるなど、地域差は大きいものの、いずれも高い伸びを記録した。

また、排気ガス規制強化により、性能の悪い製品が淘汰されたことで、需給が改善、価格が上昇、原材料仕入れ面での効率化などから粗利益率が上昇、高い増益率を記録した。

トラックミキサー、タワークレーンなどの建設機械、道路清掃車、ごみ収集車、農業機械などを製造する中聯重科(01157)は、42.6%増収、11億4100万元の黒字(前期は8億2900万元の赤字)であった。
国内のインフラ設備プロジェクトの着工率が上がり、同社の主要製品の使用率が高まる中、売上高が増加した。環境関連機器は穏やかな伸びに留まったが、エンジニアリング機械が大きく伸びた。

鉄道を中心に、道路、都市交通システム、橋梁、トンネルなどのインフラやビルマンションなどの建設工事を請け負う中国中鉄(00390)は11.2%増収、41.1%増益であった。

新規契約額を見ると、全体で34.5%増加している。主力のインフラ投資は32.5%増、道路は149.8%増、地下鉄など市政府関連は36.2%増、鉄道は27.0%減、不動産開発は16.5%増などとなっている。受注好調が好業績に繋がっている。

中国中鉄とほぼ同じ業務内容の中国鉄建(01186)は8.3%増収、12.0%増益であった。新規契約額を見ると、全体は46.9%増で、建設請負は51.6%増、不動産開発は68.6%増、工業プラントは18.4%増などである。
中国中鉄と比べると決算上の業績はやや劣るが、新規契約額はむしろ伸びが大きい。

港湾建設、海外案件などに強みを持つ中国交通建設(01800)は3.8%増収、8.4%増益であった。
新規契約額は57.7%増で、港湾は3.9%増、道路・橋梁は80.7%増、鉄道は▲68.0%減、投資関連プロジェクトは▲21.2%減、市政府関連・環境関連は237.2%増、海外は59.4%増であった。

資本財となる建設機械の業績は設備投資、或いは景気の先行指数となる。また建設会社の増収率に対して、新規契約額の伸びが圧倒的に高い。

これは今後、建設会社の業績が更に改善することを示しており、それはインフラ投資の好調はすぐには悪化しそうにないことを示している。足元で建機需要は好調が持続している。少なくとも、建設セクターの見通しは上期よりも下期の方が良い。

5年に一度の共産党大会が10月18日に開催されるが、それが終わったからといって、景気が急に悪くなることはないだろう。

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