中国株投資家のみなさん、こんにちは。4日(月)の上海総合指数は高寄り後上昇したのですが、上値は重く、なかなか大きな上昇トレンドが出てきません。
終値ベースでは2015年12月31日以来の高値更新となり3379.58ポイントで引けていますが、場中ベースでは9月1日の高値を超すことができませんでした。
買われたセクターは、石炭、鉄鋼、非鉄金属、新素材といった供給側改革関連や、秋のシーズンを前に旅行関連が大きく買われました。また、ドル安から金(ゴールド)が買われたり、国産ソフトウエア、リチウム電池といった小型材料株などが買われたりしています。
売買代金は高水準を保っており、地合いは悪くありません。
先週の動きを振り返ってみると、8月28日(月)に0.93%上昇した後は、狭いレンジでの売り買い交錯が続いています。
また、4日(月)の創業板指数は0.98%高となりました。
7月中旬を底に回復基調をたどっている創業板指数ですが、ついに、中期的な相場の強弱判断の分かれ目として使われる200日移動平均線に到達しました。一気に上抜けするようだと、全体相場に弾みが付きそうです。
上海総合指数は、1週間の日柄調整を抜けようかといったところです。
国家統計局、中国物流購買聯合会は31日、8月の製造業PMIは51.7であったと発表しています。
7月の51.4と比べ0.3ポイント高く、ロイターの市場コンセンサスである51.3と比べ、0.4ポイント上回っています。
国家統計局サービス業調査センターの趙慶河シニアエコノミストは、8月の要点として、(1)需給共に改善傾向が続いていること、(2)国内市場が好調であることから、輸入が上向いていること、(3)装備製造業が高成長を保っており、製造業のレベルアップが進んでいること、(4)構造調整が不断に進んでおり、伝統的産業の経営状況が好転していることなどを挙げています。
また、31日は上海、深センA株企業の中間期業績が出そろういました。結果はここ5年間で最も良い19.85%増収、16.37%増益を記録しています。こうしたファンダメンタルズの良さを示す材料があったにもかかわらず、市場は反応しませんでした。
マクロ、ミクロ、政策、テクニカルいずれも、株式市場にポジティブな方向に働いていますが、金融面だけが、銀行間市場金利を見る限り、やや引き締め気味の状態となっています。
共産党は、バブルを防ぎ、経済、金融を安定させる方針を明らかにしています。上海総合指数はゆっくりとしたスピードでの上昇が続くだろうと予想しています。