中国株投資家のみなさん、こんにちは。
25日(月)の上海総合指数は安寄り後、狭いレンジでの売り買い交錯となりました。バイオ関連、飲料、国防軍事が相対的に堅調であったほかは、ほぼ全面安となりました。特に、不動産、新材料、自動車、非鉄金属、半導体、石炭などの下げが目立ちました。
9月に入り上値の重い相場が続いています。5日移動平均線は下向きで、もう少しで25日移動平均線をデッドクロスしそうなところまで来ています。
また、25日(月)の創業板指数は1.22%安となりました。
9月上旬以降、下向きの200日移動平均線に沿って下げる形でしたが、25日(月)はそれを下回って引けています。少し調整が長引きそうな感じがしてきました。
25日寄付き前のニュースでは、不動産に関して悪材料がありました。
新華社は、「22日、23日の2日間で、西安、重慶、南昌、南寧、長沙、貴陽、石家庄、武漢の8都市で不動産市場コントロール政策が実施された」と報じています。
西安、武漢を除く6都市では購入制限が実施されました。石家庄では新規に購入した不動産(新築物件、中古物件)について5年以内の売買を禁止、重慶では、新築、中古住宅に関する不動産権利証の取得後2年間、売買を禁止、貴陽では、新築住宅購入後3年間の譲渡を禁止するなど、各地方によって、独自の購入制限策がとられています。
また、西安では商品不動産について価格を申告させること、武漢では不動産開発業者の販売行為を規範化することで不動産市場をコントロールしようとしています。
不動産業界では"金九銀十"という言葉があります。
9月は1年で最も活況で、10月はそれに続くということで、金メダル、銀メダル級のかき入れ時なのです。
この時期を選んで、不動産価格の急騰を防ぐべく、厳しい政策がとられたわけですが、これによって、国務院は不動産だけでなく、金融リスクの縮小、株式市場の規範化なども、容赦なく進めるのだといったサインとも受け取れます。
昨年もこの時期、不動産市場コントロール政策が実施されているので、大きなサプライズというほどではありませんが、それでも、金融が緩み、資金が株式市場に流入するようなイメージはわいてきません。
ただし、今週の取引を終えると1週間の国慶節休場が待っています。大型連休前、四半期末による換金売りが上値を抑える一方、3300ポイントには強い支持線があります。
また、下げれば国家隊など長期投資家の買いが入ると予想されることから、今週は軟調ながらも下値の堅い値動きになるのではないかと予想しています。