たっしーが教える、中国株なら俺に聞け!!

田代尚機(たしろ・なおき)

中国株アナリスト
1958年生まれ。愛知県出身。大和総研、内藤証券、リード・リサーチ・アンド・プロダクツ(株)を経て独立、TS・チャイナ・リサーチ(株)を設立。現在は生活の拠点を中国に移し、日本と中国を行き来しながらフリーランスとして活動中。マスコミ、金融機関や、個人投資家向けに情報提供を行っている。大和総研勤務時代に1994年から9年間、北京に駐在、中国経済、個別企業の調査を担当。それ以来、中国経済、企業に関する情報提供をライフワークとしている。社団法人日本証券アナリスト協会検定会員。
【著書】
・人民元投資入門
・中国株「黄金の10年」
・レッド・センセーション好機到来!

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連休明けの本土市場、投資家心理回復へ!!

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中国株投資家のみなさん、こんにちは。

混合所有制改革が加速!!

香港市場に初めて純粋な中国国有企業が上昇したのは1993年7月である。いわゆるH株上場であり、第1号案件は青島ビール(00168)であった。
その後上場企業の数は増え2017年4月末現在、香港メインボードには222社、香港GEMには23社が上場している。

今でこそ数は大きく増えたが、上場開始当時、アナリストたちは、このH株上場には大きな欠陥があると指摘していた。上場会社の独立性について大きな問題があるとされてきた。

上場にあたり、国有企業を企業リストラし、株式会社化するのであるが、その際、その国有企業全体を改組し、それを上場させるのではなく、一部を切り取ってそれを上場させる形を取ったのである。

国有企業というのは、国家からの指令を伝える一つの組織(単位)であり、いろいろな組織の集合体である。企業リストラをする際には、まず、その集合体を管理する企業である国有企業集団公司を創る。
その国有企業集団が大株主になる形で、収益力の高い主力企業を創る。それを上場会社とするのである。

上場の最大の目的は資金調達である。調達額を最大にするには、規模が大きくて、収益力の高い企業とすることが望ましい。それは上場を指導する主幹事証券にとっても同じことである。IPO手数料は資金調達額に対する比率で決まるからだ。

投資家にとって、自分の投資した会社が高成長するならそれでいい。しかし、上場会社を切り取った後の企業群に問題が残る。これらはそのまま放置されたり、整理統合されたりするわけだが、ほとんどが株式会社化されない。
一部では企業の体をなしてないところが残ってしまう。そういうところと、上場会社が取引をすると、外部から関連取引として区別するのが難しくなってしまう。
それをしっかりと調べ上げるのが会計士の仕事だが、大企業であれば、たくさんの会社と取引があるわけで、それを全部透明に審査することは時間的制約、人的制約から困難である。

1990年代に、ある企業の上場準備開始のためのキックオフミーティングに出席したが、その際、上場候補企業の担当者は、
「今、うちの娘は田舎娘であか抜けないが、これからきれいな服を着させて、しっかりとお化粧して、きれいな姿にして投資家の皆様の前にお見せします」と発言。思わず苦笑いをした経験がある。

1990年代はH株に対する市場の評価は低かった。しかし、中国国有企業の規模は大きい。
欧米系証券会社はそうした投資家にとって買いにくいH株企業について、できる限り関連取引で違法行為がしにくい形に整理し、経営者と共に証券監督部門もしっかりと教育し、世界中の投資家が投資に値する企業として認めるような立派な組織に育て上げ、巨額の利益を得ている。

某欧米系機関投資家がBRICSという造語を作り、それを世界中に広め、IPOで引受手数料を稼ぐとともに、ファンドにそれを組み込み、グローバルに販売することで、巨額の利益を得ている。
だから、中国と欧米機関投資家はギブ&テイクの関係であるといえよう。

ちなみに、中国株ビジネスで、日本の証券会社が欧米系証券会社に全く歯が立たなかったのは、背後にいる顧客層の厚みの違いだけではない。
彼らには法的リスクを完全に排除できるような中国国有企業のリストラを行う能力が不足しており、また、国有企業の幹部から当局まで、関係者を広く巻き込んで教育するような大きな発想を持てなかったからである。

欧米金融機関、欧米機関投資家の力で、しっかりとした組織に育ったH株企業だが、まだ、ひとつ大きな問題が残されていた。

問題とは、国有企業集団公司の存在である。これは上場会社の親会社にあたるが、その親会社の所有者は、中央系であれば国務院国有資産監督管理委員会、地方系であれば各地方政府の国有資産監督管理委員会である。
しかし、これらの組織は名目でしかない。世界的にみた最先端の企業経営では株主による強いプレッシャーを受けて、収益の最大化やコンプライアンスの徹底遵守を行うのであるが、現在のH株企業にはそうした力が弱い。

また、実質的な企業支配者は、結局のところ、中央系では主管部門、地方系では地方政府であり、彼らの利害によって経営が左右される懸念がある。地方政府傘下企業間の市場原理を超えた拡大競争が起きたり、汚職が発生したりする。

こうした問題を解決するには、国有企業集団公司の資本構造を明確にした上で、株主を多様化し、名称は集団公司のままとしても、株式会社と同様の収益追求を目指す組織形態に進化させる必要がある。

こうした考え方に基づき、産業構造調整を合わせて行う形で現在、混合所有制改革が行われている。2016年9月、第一弾として、電力、石油、天然ガス、鉄道、航空、通信、軍需の7分野から、
中国東方航空集団公司、中国聯合網絡通信集団有限公司、中国南方電網有限責任公司、哈爾濱電気集団公司、中国核工業建設集団公司、中国船舶工業集団公司の6社が指定された。
これらの内、中国東方航空(00670/600115)、チャイナ・ユニコム(00762)、ハルビン電気(01133)、中国核電(601985)、中船防務(00317/600685)が傘下上場企業となっている。これらの上場会社は業界再編を含め、事業内容が大きく変わる可能性がある。

国家発展改革委員会政策研究室の厳鵬程主任兼報道官は4月13日、「混合所有制改革第2弾のテスト企業となる9社のテスト案は既に出来上がっている。
近いうちに認可され実施されるだろう」などと発言している。また、第2弾のテスト企業は、電力、石油、天然ガス、鉄道、民間航空、電信、軍事工業などの産業領域で行われると昨年12月の中央経済工作会議で発表されている。

さらに、「第3弾テスト企業の選別作業を既に始めている」とも発言している。第3弾テストでは、「戦略投資家を引き入れ、企業株式構造を優良化する。董事会を強化し、党の指導者と企業統治の有機的結合を積極的に模索する。
マネージメント層の市場化選考や身分の変更を実施し、企業経営の決断能力を有効に引き上げる。報酬制度改革の実施を加速する。従業員持ち株会のやり方を研究する」など新たな試みを行う方針である。


中国には、テンセント(00700)、アリババ、百度など、世界のIT業界をリードする企業がある。これらに続く急成長民営企業がたくさんあるが、それらの企業は、欧米の金融機関との密接な関係を通して、完全に欧米スタイルの最先端の組織を作り上げている。
徹底的な能力主義、スピード、効率重視の経営が彼らの躍進の原動力となっている。混合所有制改革では、こうした優秀な民営企業を株主として迎えることで、その進んだ経営を取り入れることができる。

ほとんどの重点国有企業が香港市場、本土市場に上場しており、国有企業の経営形態は既に国際標準に近づいている。
それに加え、現在行われている混合所有制国有企業改革が着実に進めば、中国経済の大きな柱である国有企業の経営力はさらに高まり、規模だけでなく、効率性の面でも優れた企業となる可能性がある。「中進国の罠」に陥るどころではない。
中国がアメリカを追い越し、世界最大になる日は遠くない。

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