中国株投資家のみなさん、こんにちは。
22日の上海総合指数は安寄り後、一旦上昇に転じたものの上値が重く、後場には小型材料株を中心に失望売りに押されて下落、大引けにかけて、大型株を中心に少し戻したのですが戻りは弱く、結局0.48%安で引けています。
先週の動きを振り返ってみると、前半は戻り歩調となったのですが、売買代金が増えません。
先週は17日に一帯一路サミット会議による相場安定期間が終わったにもかかわらず、資金は戻ってきませんでした。逆に、それ以降、ズルズルと下げる展開となっています。
一方、22日の創業板指数終値は0.72%下落しています。
先週の自律反発も小規模なもので、25日移動平均線に上値を押されるような感じで、3日続落となりました。
4月中旬以降、投機抑制、金融レバレッジの縮小、流動性の収縮など、ネガティブな政策が出てきましたが、そうした状況で資金が株式、債券市場から抜けつつあります。
経済参考報は22日、「銀行の外部委託業務資金が大幅に撤退:資金管理会社は資産を売却、金融レバレッジ縮小政策は後半戦へ」といった見出しの記事を掲載しています。
「金融レバレッジ縮小政策が始まって以来、銀行は証券会社や資産運用会社に対して運用を委託する外部委託業務を縮小させていて、株式、債券市場から資金が流出している」といった内容です。
中国ではここ4~5年、金利の自由化が進む中で、利下げが行われてきました。収益機会が狭められた銀行は何とか収益を拡大しようとして、理財商品の販売を強化しました。
銀行預金よりも高い予定利回りを提示して、資金を集めるということをするのですが、銀行内部で多額の資金を安定的に運用する能力はありません。
また、運用会社に対して、固定的な運用利回りを約束させることで収益を確保するとともに販売拡大を目指しました。受ける方である証券会社、運用会社は固定的な収益目標を超えればその分、自分の利益に直結します。彼らにとってもメリットの大きな取引です。
こうした取引を縮小させることが、金融レバレッジ縮小の一番大きな部分です。
先週、「創業板指数は弱気相場の最中で、上海総合指数は5月に入り200日移動平均線を下回っており、できるだけ早く200日移動平均線を回復しておきたいところだ」と書きました。
チャートを見ればお判りの通り、上海総合指数では先週よりも200日移動平均線が遠ざかっています。依然として正念場が続いているといった状態です。