中国株投資家のみなさん、こんにちは。
9日の上海総合指数は安寄り後、弱いながら反発、0.54%高となりました。
12月29日をボトムに自律反発を続けています。
需給面では、昨年12月は年末にかけて資金がひっ迫、上海総合指数は底這い状態が続きました。
年明け後の自律反発は、一旦資金が市場に戻ったこと、人民元安が進まなかったことで資金流出懸念がやや遠のいたことなどが要因だと考えています。
一方、創業板指数は4日に1.44%上昇、戻り歩調となりそうだったのですが、その後は下げてしまっています。9日も、0.17%下落しています。
細かい政策情報はあるのですが、国有企業改革や供給側改革が中心で、成長産業の発展・育成につながるようなものは目立ちません。依然として大型株中心の相場が続いています。
1月27日(金)から2月2日(木)まで、春節休場となります。
大型連休を控え、流動性が不足する状態となりがちです。
今回の自律反発は長くは続かないのではないかとみています。
ただし、ファンダメンタルズはしっかりしています。
企業業績は好調です。
Wind社調べによると9日までに1319社が2016年12月期の業績予告を発表しているのですが、増益、黒字転換など業績好転企業が7割以上となっています。
株価のさえない創業板指数ですが、第4四半期は第3四半期よりも利益成長が加速しています。843社が2016年12月期の業績予告をしているのですが、このうち10社では利益が10倍超、193社が倍以上となっています。
セクターでは、農林牧魚、機械設備、非鉄金属、リクリエーションサービス関連などの利益が伸びている一方で、流通、食品、公共関連、通信などでは減益を予想する企業が比較的多いようです。
マクロ統計をみると、12月の官製・製造業PMIは昨年で2番目に高い水準を記録しており、財新・中国製造業PMIは2013年1月以来の高い水準となっています。
企業業績、景気面は心配する必要がなさそうなので、ファンダメンタルズが下支えする形で、今後、押し目となったとしても、下げ幅は限られるとみています。