先週、破綻したシリコンヴァレー銀行について触れ、"野放図にドルを買ってはいけません。"と述べたが、どうやら状況は益々悪化しつつある。
シリコンヴァレー銀行の後にシグネチャー・バンク、そしてあと数行が破綻したと伝えられ、FRB.と米財務省は"預金はちゃんと補填される。"と火消しに回り、一旦は騒動が収まったかに見えて株価は戻し、米国長期金利とドルも上昇したが、今度はスイス銀行の大手クレディット・スイスが破綻しそうだとのニュースが昨日流れて再び金融市場が震撼した。
欧州株式市場は大幅に下げてユーロも1.07台から1.05台へと急落した。
再びリスク・オフとなって円が買われて今日もドル・円相場は132円台で取引されている。
これらの混乱を受けて来週21日~22日に開催される公開市場委員会(FOMC.)では1週間前までの0.5%の利上げ期待から0.25%へと期待が萎み、一部ではFRB.は利上げ出来ないのではないかとの議論も出始めた。
確かに一方で銀行に資金供給しながら片方で金融引き締め(利上げ)を行うのは理に適わない。
もし利上げが無いようであれば、ドルは未だ下がる可能性は高かろう。
個人投資家は2週間前に一旦スクェア―(ポジションを解消した。)にしたが、3月14日の時点では再び結構大きなドルの買い持ちに転じている。
繰り返しになるが、野放図にドルを買ってはいけません。
sakohから梟王への返信
梟王さん、白川前日銀総裁がアベノミクスと黒田さんが10年続けた緩和政策について辛辣な意見を述べられていますね。
論理的に判断し、対話重視をすると仰っている植田さんが何かやってくれる事を期待したいですね。
梟王
こんにちは。今日の毎日新聞社説の「黒田総裁の退任」の記事を読みましたが、わかりやすい痛快な記事でした。新総裁の植田さんも同じ穴のムジナだったんでしょうが、ここはご自慢だった「異次元の緩和」とやらの検証を是非やってもらいたいです。アベノミクスという亡霊はもういないんです。