酒匂隆雄が語る「畢生の遊楽三昧」

酒匂隆雄(さこう・たかお)

酒匂・エフエックス・アドバイザリー代表
1970年に北海道大学を卒業後、国内外の主要銀行で為替ディーラーとして外国為替業務に従事。
その後1992年に、スイス・ユニオン銀行東京支店にファースト・バイス・プレジデントとして入行。
さらに1998年には、スイス銀行との合併に伴いUBS銀行となった同行の外国為替部長、東京支店長と歴任。
現在は、酒匂・エフエックス・アドバイザリーの代表、日本フォレックスクラブの名誉会員。

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"8月は円高となるのか?"

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先月の第3週までは107円前後で割合安定していたドル・円相場に動意が見られ始めた。

 大きな引き金となったのは米中関係悪化である。

 ドルが主要通貨に対して売られ、円、ユーロ、ポンド、そして豪ドルが軒並み強くなったのだ。

 ドル・円相場はドル安の勢いに乗って先週金曜日の早朝、安値104.19まで下げたがその後セブン&アイ・グループが総額22千億円の大型買収案件を発表し、106.47まで急速に値を戻した。

 8ドル円 6.png

 

7月からのドル・円相場の日足ローソク足チャート)

 ドルが大きく買われた理由は、セブン&アイ・グループが買収に伴って買収資金として多額の米ドルを調達するであろうとの市場の思惑が先行した為である。

22千億円と言うと昨年の我が国の経常収支黒字の2ヶ月分に相当する巨額である。

 セブン&アイ・グループは傘下にセブン・イレブンを擁し、世界のネットワークから入って来る巨額の外貨建てロイヤリティー(商標権)を蓄えているだろうし、又買収額の何十パーセントの額が円からドルに変換される(所謂円からドルへの為替取引が起きる。)かも分からず、結局高値を付けた後は105円のミドル辺りで小康を保っている。

 最近の最高視聴率を取っている日曜劇場の"半沢直樹"をご覧になっている方はご承知だろうが、ああ言ったM&A.(企業買収)案件は謎に包まれていて、どうやって資金調達するのか、どの程度の為替が起きるかは当事者しか知らない。

 もし大きな割合で為替が起きる様であればドル・円相場にも大きな影響を与えるであろうと読んだ市場は取り敢えずドルを買ってはみたが以前のサポート・ライン(下値支持ライン)であった107円を超える勢いも無く、ずるずると下がって来たのが実情であるがこれから先の読みは難しい。

 

8月は例年円高になる傾向が有る。

その背景は我が国の機関投資家が行った海外投資(特に米ドル債券購入)の果実(利息分)の円転と輸出筋がお盆を控えて輸出予約締結を進めるからである。

 セブン&アイ・グループのM&A.絡みのニュースが無ければもしかして今頃は104円~105円のレベルで取引されているかも知れないが、為替って面白いですね。

 

 さて、アノマリー(マーケットにおいて具体的な根拠が無いものの、予測が当たりやすい経験則)通りに8月は円高になるのか?

それともM&A.絡みの潜在的なドルのニーズに脅かされて結局は動かないのか?

 

何れにせよ、また暑い夏になりそうである。

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口先介入。

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ドル・円相場が105円の大台を下切った。

 

昨日付けた安値は104.96であったが、流石に心理的なサポート・レベル(下値抵抗線)であった105円を切ってもそのまま下がって行かないのは値頃感で買い戻す人達が居るからである。

 

今朝の東京市場で9時になった途端に海外の投機筋からドル売りが持ち込まれて104.95まで下げたが、我が国の為替政策を司る財務省から"相場動向を注視している。"とのコメントが出て、すかさず105.24まで切り返した。

 

10分足.bmp

 

(ドル・円相場の本日午前6時からの10分ローソク足)

 

市場では財務省からの"口先介入"と一瞬身構えたが、彼らにはそんな意図は無い。

 

我が国は歴史的に円高アレルギーでちょっと円高になると騒ぐ傾向にあるが、これはその昔我が国が大きな貿易黒字を抱えて円高が景気の足を引っ張るという妄想に駆られていた頃の話で、今は違う。

今は我が国の貿易収支は赤字である。

 

貿易収支が赤字と言う事は円高はむしろ歓迎すべきことであり、財務省が"相場動向を注視している。"からと言って、どうってことはない。

 

為替ディーラーの端くれの筆者だって今でも相場動向は注視しているさ。

そして上がると思えば買うし、下がると思えば売ってお小遣いの足しにしている。

 

市場はこのレベルから財務省が何かをする(例えばドル買い&円売り介入)とは思っていないから、ドル・円相場は直ぐに反落して今は105円のちょい上で取引されている。

 

一昨日、中国絡みの地政学的リスク増大は株価下落とドル売り&円買いを加速すると述べたが、未だ終わった訳ではない。

 

3月のコロナ騒ぎの時を除いて今まで何度か105円の壁で突っ返されてきたので多少のリバウンドは有ろうが、夏に向けてのトレンドは更なるドル安&円高であろうと思う。

 

ドル円.bmp

 (今年に入ってからのドル・円相場日足ローソク足)

 

 

まあ、一旦ここら辺で利食って戻ったところを売り戻しますか?

 

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ドル安&円高。

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暫く106.50~107.50の狭いレンジ内に留まっていたドル・円相場が下値を切って105円台に下落した。

 

その背景は米中間の軋轢が増して米中冷戦時代に突入することへの懸念が台頭した為である。

 

米中関係は、ここ数年の間に、

-中国の巨大な対米貿易黒字に対しての通商問題。

-通信大手ファーウェイ問題をはじめとする、テクノロジーの覇権争いと知的財産権問題。-新型コロナウィルスに対しての中国政府の責任と対応問題。

-新疆ウイグル自治区での人権問題。

-中国による香港の一国二制度の高度な自治への侵害。

-中国による南シナ海の領有権主張。

と緊張関係が増していたが、此処でイデオロギー対決に発展しそうな可能性が高まった。

 

対中国強硬派として知られるポンペオ国務長官が習近平国家主席をトップとした共産党政権を痛烈に批判し、民主主義国家による新たな同盟を構築して対抗すべきだと訴えた。

言わば米中間の対立が、民主主義と共産主義の対決の様相を呈してきたのである。

 

これに対して中国が一歩たりとも譲ることは考えられない。

ましてや劣勢気味で選挙を控えるトランプ大統領も弱気を見せる訳には行かない。

 

益々米中対決姿勢は強くなろう。

中国絡みの地政学的リスク増大は株価下落とドル売り&円買いを加速するのではなかろうかと考えている。

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ドル・円相場が動かない。

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ドル・円相場が動かない。

 7月に入ってからドル・円相場のニューヨーク市場の終値は10日と15日を除いて全て107円台で終わっており、大きな動意が見られない。

ドル円 177.jpg

 その間株式市場は活況を呈し、ナスダックは連日史上最高値を更新した。

 ダウ30種平均株価も今月に入って約4%弱上昇しており、日経平均株価もその恩恵(?)を受けて約3%上昇している。

ニューヨーク市場の騰勢はコロナ問題に余り影響を受けないどころか、むしろ恩恵を被っているGAFA.(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル)などの所謂ハイテク株が上昇して投資家心理を好転させているのが一因だが、その様なハイテク株が無い東京市場の日経平均株価も上昇するのが理解出来ない。

 以前にもご説明したが株価が上昇すると投資家は自分の懐が温かくなるのでより多くのリスクを取る傾向が有る。

これをリスク・オンと言う。

リスクをより多く取りたい訳だから安全資産の米債は売られ金利は上がる。

以前は金利上昇でドルも上がったのだが、最近は違う。

リスクを取るには基軸通貨で安全とされるドルは不要なので売られて、どう言う訳かこれも安全通貨と呼ばれる円も売られる。

ドルが売られると当然相対通貨のユーロ、ポンド、そして豪ドルなどの円以外の主要通貨が買われる。

7月1日と16日の相場を比べてみると(ニューヨーク市場の終値)

     1日  16日

ユーロ  1.12151  1.1382

ポンド  1.2475   1.2553

豪ドル  0.6914   0.6971

と、株価が上昇している間にドル安&主要通貨高が進んでいる。

 因みにドル・円は1日の107.45から16日は107.27と若干だがドル安&円高が進んでいる。

 ドル・円相場の動きが他の通貨ペアーと比べて緩慢なのは、ドルと円が同じ方向に動くので、動かない同士の通貨ペアーであるドル・円相場は動かないのである。

 この逆の動きがリスク・オフで、株価が下落すると投資家は自分の懐が寒くなるのでリスクを取りたくなくなる傾向が有る。

リスクを取りたくない訳だから安全資産の米債は買われて金利は下がる。

以前は金利下落でドルも下がったのだが、最近は違う。

リスクを取らないので基軸通貨で安全とされるドルは必要で買われて、どう言う訳かこれも安全通貨と呼ばれる円も買われる。

当然相対通貨のユーロ、ポンド、そして豪ドルなどの円以外の主要通貨が売られる。

ドルと円が買われるので、こちらもドル・円は大きくは動かない。

 新型コロナ・ウィルスに関してワクチン開発が進んだ、いや新感染者数が増えたなど連日リスク・オフ、そしてリスク・オンと目まぐるしく市場のセンチメントが変わり、また11月のアメリカ大統領選挙や米中関係悪化などの懸念材料が山積みであるが今暫くドル・円相場はドルと円の綱引きで、狭くは106円~108円、広くは105円~110円のレンジ内に留まるであろう。

FRB.(米連邦準備銀行)が超金融緩和政策を続ける限り米金利は低位安定すると思われ、ドル安と円安の綱引きの中ドル安進行の度合いが大きければドル・円相場は下がるものと思うが、あくまでも此れは筆者の個人的見解であることをご承知おき下さい。

 

 さあ、TGIF.=(Thank God, it is Friday.) 有難いことだ、今日は金曜日だ!

あ、違った、TGEF.=(Thank God, everyday is Friday.) 有難いことだ、毎日が金曜日だ!

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彼方でも、此方でも。

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 トランプ大統領再選に黄色信号が灯りだした。

 

民間調査会社が行う世論調査によると、トランプ大統領とバイデン候補の支持率は相変わらず10ポイント近くバイデン候補の方が抜きん出ている。

トランプ大統領は、ジョージ・W・ブッシュ元大統領、ロムニー米上院議員、パウエル元国務長官などの共和党重鎮からの支持を失いつつあり、直近ではマティス前国防長官が公然と"アメリカ人を分断しようとしている。"と批判したが、海兵隊出身で叩き上げの元軍人がアメリカ軍の最高司令官である大統領を公然と批判するのは極めて稀である。

ワシントンで週末行われた白人警官に殺された黒人を弔うデモにも多くの退役軍人(ヴェテランと呼ばれ、アメリカでは大変尊敬されている。)が参加して、トランプ大統領を糾弾するシーンが見られた。

 

共和党の後ろ盾や民間人の支持を失いつつある中、益々トランプ大統領再選の可能性が少なくなりつつあるのではなかろうか?

昨日発売されたボルトン元補佐官の暴露本も、トランプ大統領にとっては痛手となろう。

トランプ大統領は裁判所にこの暴露本に国家機密が書かれているとして発売禁止を求めたが、裁判所はその求めを一蹴した。

 

見掛け上はトランプ不利なのだが、どう言う訳かアメリカ人の多く(特に富裕層)が依然としてトランプ再選を信じている。

 

理由は簡単で、もしトランプ大統領が敗北してバイデン大統領が誕生すれば"America first."を囃し立てて過熱気味であった株価が再び下がるからである。

それでなくてもバイデン候補は富裕層と法人に対する増税を公約としており、トランプ敗戦=株安&ドル安となる可能性が高い。

 

これは彼方の話。

此方では"一強"と呼ばれていた安倍政権の屋台骨が傾ぎだした感が有る。

"桜を見る会"の不明瞭会計問題、財務省職員の自死に対する冷酷な対応、お些末な賭けマージャンで首が飛んだ検察庁のお偉方の任命責任、そして夫婦揃って検察庁に逮捕された現職国会議員と元法務大臣の任命責任など、安倍首相のリーダーシップに対する不満が蓄積されつつある感じがする。

アベノマスクの評判も散々だ。

 

直近の調査では安倍内閣の支持率は"支持する。"が34%で、"支持しない。"の50%を大きく下回る。

支持率が20%台に入ると自民党内からも相当な批判が出て来るであろう。

 

問題は、"では誰が後継者となって政権を立て直すか?"であるが、どうもよく分からない。

安倍首相は、衆議院解散については"全く考えていない。"とその可能性を一蹴するが、支持率が下がり続けたらそうも言ってはいられまい。

 

安倍首相が退陣したらどうなるか?

当然、景気浮揚と株高を演出してきたアベノミクスの終焉である。

 

ある意味"America first."を標榜したトランプ大統領が敗北したら株価とドルが下がるであろうとの推測が安倍首相退陣にも当て嵌まるかも知れない。

 

もし安倍首相が退陣すれば株安&円高となる可能性が高い。

 

 

選挙は水物。

アメリカ人の間では、依然としてトランプ大統領が再選されるであろうとの意見は根強い。

 

消去法から考えても安倍首相退陣の可能性は現状では低いかも知れない。

 

只、もし彼方でトランプ大統領再選が成らず、此方で安倍首相退陣の様なことになれば相当過熱気味の株価は下落し、ドル・円も大きく下げる様な気がしてならない。

 

但し、これは今日、明日の相場を意識してのものではなく、夏から秋に掛けての中期的なView.であることをお断りしておく。

 

 

6花 23.jpg

 

 

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